よろしく ダーリン。 22 | ねーさんの部屋

ねーさんの部屋

ユンジェの妄想部屋です(時々旅グルメ)


   よろしく ダーリン。♥~
      ~Secret Romance in Palace~




窓際に置かれた螺鈿の高机の上のスタンドに明かりが灯り、
机の上には、ノートや本が広げられている。



なんだ、勉強してたのか。



学校の授業は、もうほとんどあってないから、
花嫁教育用の宮中儀式や儀礼の勉強だな。



ユンホが、部屋の様子から、ジェジュンが何をしていたのか
素早く判断していると、
ユンホの後について歩いて来ていたジェジュンが、
生意気にも反論を言ってきた。



「そんなこと言ったって、今は、女官さんもいないし…、
誰が来たのかわかんなかったし…。
そう言うなら、ユンホが、
自分で開けて入ってくればいいじゃないですか…。」



しかし、強く言い切ることができず、
ジェジュンの声は尻つぼみに小さくなっていく。



「俺が開ける間もなく、自分で開いただろ。
不用心だぞ。ちゃんと、誰か確認しろよ。」





「そんな…、
この部屋に来る人なんてユンホか、イ尚宮さんだけなのに…」



ユンホの中で、じわじわと、
小さな声でブチブチとつぶやくジェジュンを
いじめてやりたい気持ちが湧きおこってきていた。



こんな、ちょっとワクワクするような気分は初めてだった。



ユンホは、にやりと唇に笑いを浮かべると、
背後のジェジュンの方にくるりと振り返った。



「“慎重”って言葉を知らないのか…」



上目使いにユンホを見上げるジェジュンに
諭すように言ってやりながら、
わざと威圧するように、ユンホは、
ジェジュンを頭の先から下に見下ろした。



そして、ジェジュンの全身を目にした途端、
ユンホは、ギョッとして目を見開いた。



「な、なんて格好してるんだ!キム・ジェジュン!
ちゃんと服を着ろよ!」



目のやり場に困ったユンホが、左手で口を覆い、
視線をジェジュンから逸らした。



「え? ふ、服?
え? 服って、ちゃんとパジャマ着てるじゃないですか~。」



両手でパジャマの胸元を掴んだジェジュンが、
困惑した顔で、顔を背けたユンホを見返した。



「パジャマのズボン穿いてないじゃないか!」



「え? ズボン?」



自分の足元を改めて見下ろしたジェジュンが、
意外そうな声を出した。



ユンホは、ジェジュンの方に視線を戻しながら、
左手で眉の上を掻くようにして視線を足元に落とした。



下を向くとジェジュンの白い足が視界に入ってくる。



すね毛もほとんどない細い足だった。



太腿を半分ほど隠す長いバジャマの上着のすそから、
白いモコモコの靴下と室内履きだけの下半身を見せている。



「ああ~、ズボンですね。
それが~、ズボンのゴムがゆるくて、
ずり落ちてきちゃうんですよ。
最初は我慢して穿いてたんですけど、
何度も引き上げなきゃいけないし、
段々、うっとうしくなって、脱いじゃったんです。
家でも、よくやってたんですよ。
お姉ちゃんたちも、最初はギャーギャー言ってたけど、
そのうち、誰も何も言わなくなったんですよ。」



ジェジュンが、暢気に楽しそうに理由を話し出したが、
ユンホは、イライラとした口調で言った。



「いいから、早く、ズボンを穿けよ。」



キョトンとしたジェジュンが、
ジェジュンと視線を合わせようとしないユンホに気付き、
目を見開いた。



「もしかして…、恥ずかしいんですか、ユンホ?」



ユンホの様子を窺うように声をかけたジェジュンが、
驚いたような声を出した。



「ええ~!
おかしいですよ~。男同志なのに~。
パンツとか見られたって、全然平気なのに。」



そう言いながら、ジェジュンは、
パジャマのすそを持ち上げ、パンツを見せる。



小さな腰と股間のふくらみにぴったりフィットした
グレーのボクサーパンツを見せられ、ユンホは、
息を飲み、目を見開いた。




              つづく