楽曲について【ロスタイムメモリー】 | カゲプロ*自己解釈

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ロスタイムメモリー


じん(自然の敵P)によるVOCALOIDオリジナル楽曲。2013年3月30日にニコニコ動画に投稿された。


繰り返す後悔の話。
「また今日も、君が好きだった」

『あの日消えてしまった君が、僕を許すはずもない君が、どうして今、そんな顔で笑うんだ』

目に焼き付いた話。
じん(自然の敵P)によるVOCALOID曲、5作目。
カゲロウプロジェクト第10話。

じん氏のTwitter上で曲名とシンタローに関係がある旨が明かされている。
2013年3月30日2時27分にPVがニコニコ動画上で公開された。
同年、4月25日の21時19分にはミリオンを達成した。

主人公はシンタロー。このシンタローは透明アンサーの後なので、ヒキニートになったシンタローがほとんど。
いつもの赤いジャージではなく、黒いパーカーを着たシンタローも登場する。
過去回想ではアヤノが何度か出ている姿が確認でき、シンタローと会話している。

また、一番のサビではメカクシ団が全員登場、ハイタッチや腕を合わせるなど、皆と仲のいい描写が見られる。
二番ではエネが登場しているが、一番とは服装が違い、人造エネミーのPVに出てくる服を着ている。
黒コノハが登場し、シンタローが黒コノハの自殺を止めるような描写もある。
その直後にはアザミも登場していて、シンタローとは何らかの関係があるとみられている。

終盤ではアヤノの目が赤くなっている描写があり、彼女も何らかの能力を持っていたという事がわかる。
さらに、アヤノのマフラーを掛けられたシンタローの目が赤く染まっていたため、シンタローも能力を手に入れたと考えられる。

動画の0:39では「ROUTE 1」、1:52では「ROUTE XX」という文字が表示される。
また、3:37から背景は今までのPVが巻き戻っている。

アヤノが自殺したのは高校一年の夏だが、登場する彼女は常に中学時代の冬服(と赤いマフラー)を着用しているのも気になるところだ。

作詞:じん(自然の敵P)
作曲:じん(自然の敵P)
編曲:じん(自然の敵P)
調声協力:ずきお
唄:IA


PVは しづ氏 が手掛ける。ベースを 白神真志朗氏 が、ドラムを ゆーまお氏 が演奏。

CD 『メカクシティレコーズ』 収録曲。

2013年4月25日に100万再生を達成。現在、ボカロオリジナル曲でミリオンを達成している曲の一つ。


歌詞

数年経っても 影は消えない
感情ばかりが 募って行く
踞って 一人 描いていた

炎天直下 坂道の上
滲んだ僕らが 歩いていた

夏の温度が 目に残っていた

「構わないでよ、何処かへ行ってくれ」
君の手を払った

「行かないよ」なんて言って
君は僕の手を掴んだ

「五月蠅いな」
僕は ちょっとの先を
振り返ずに歩いた

『本当の心は?』


「聡明」なんかじゃ前は向けない
理由が無いから 腐って行く
巻き戻ってくれれば良いのにな

何年経っても 僕は死なない
希望論ばかりを 唱えている
当然今日も 君は居ないのにさ

「構わない、死ねよ、死ねよ」って 手首を
握って、ただ呪って

何も出来ないでただ、のうのうと
人生を貪った

「夏が夢を見せるのなら、
君を連れ去る前へ」 なんて

照れ隠しした日々が
空気を照らして
脳裏を焦がしていく

18歳になった少年
また何処かで待っていたんだ
カゲボウシ 滲む 姿を思い出して

炎天下に澄んだ校庭
笑っていた君が今日も
「遊ぼうよ」って言って
ユラユラ揺れた


「心配です」と不器用な顔
隣人なんかには 解んないさ
悲しそうな フリをしないでくれ

朦朧、今日も不自然でいよう
昨日のペースを守っていよう
君の温度を忘れない様に

叶わない夢を願うのならいっそ
掠れた過去を抱いて

覚めない夢を見よう
当然の様に閉じ篭って

「それじゃあ、明日も見えないままですよ?」

それならそれで良いさ
つまらない日々を殺す様に
手を染め、『一人』を選ぶから

18歳、腐った少年
また今日も祈ってたんだ
色めいた 君の笑顔に しがみついて

炎天下に
「どうかいっそ 連れてってくれよ」
なんて呟いて息を静かに止めた

戻らないあの日が痛くて

『誰も触れないで』


「聞こえていますか」と声が消えた
理由もなんだか解っていた
夏の温度に手を伸ばしていた


炎天下、願った少年
「あの頃」に立っていたんだ
夏めく君の笑顔は 変わらなくて

「死んじゃった。ごめんね」 なんて
「『サヨウナラ』しようか」 なんて

寂しいこと言わないで 往かないで


カゲボウシが そんな僕を 見つめていたんだ

登場キャラクター

シンタローがメイン。アヤノ、アザミ、黒コノハ。

(貴音、遥はPVの間奏)


解釈

・アヤノの赤い目
ロスタイム:試合時間に含まれない、試合終了後のプレイ時間。
メモリー:記録、記憶装置。

アヤノの目にまつわる能力は、サブタイトルからおそらく「目に焼き付く能力」。
つまり、ほかの人(シンタロー)の目に焼き付いて、人生終了後のロスタイムを記録させる能力?

動画の内で出てくる目覚まし時計の時間は、どれも同じ「8/15 12:32」。

・1番のシンタロー
赤ジャージの方。エネとの関係は良好。

アヤノのことを引きずっているものの、前へ進む意思は見える。

⇒メカクシ団への参加。

8/15 12:32~
チルドレンレコードで終わらない世界(アザミの作った世界か、ケンジロウの実験のための世界かは不明)へ突入。
その後、何らかの理由で、黒コノハ覚醒 ⇒ 自殺しようとする流れになる。
それをシンタローが止めに入って死亡。

・2番のシンタロー
黒パーカーの方。エネとの関係は良好とは言えない。
アヤノのことで過去にとらわれて、前に進むことをやめた。
エネの服装から、人造エネミーはこの時系列のシンタローであることがわかる。
8/15 12:32~
エネを消去する。(おそらく人造エネミーのラスサビ部分)
アヤノのいない世界に絶望し、「炎天下にどうかいっそ連れてってくれ」と言って自殺。
(炎天下:終わらない世界やアザミを揶揄する歌詞)

・間奏部分
エネの心配した声を聞いたのを最後に、シンタローが死亡。
ここでアザミの終わらない世界に囚われたのだが、赤ジャージのシンタローにアザミが驚いている。
⇒本来なら黒パーカーのシンタローだけが囚われるはずだった。
しかし、終わらない世界に突入していたため、コノハを止めに入って死んだ赤ジャージのシンタローも囚われた。
ここで別々の時間軸のシンタローが、終わらない世界を軸に集まる。

・ラスサビ部分
終わらない世界に囚われたことで、「あの頃」にもどる。
しかし、カゲロウデイズのように時間が巻き戻ったというよりも、一瞬だけアヤノに会えるあの頃の記憶にはいったという感じ。
⇒終わらない世界に囚われたことをきっかけに、アヤノの目に焼き付く能力が発動?
黒パーカーのシンタローは、驚いたように目を見張って必死にアヤノに手を伸ばす。
赤ジャージのシンタローは、分かっていたように落ち着いていて、アヤノに笑いかける。
「カゲボウシがそんな僕を見つめていたんだ」
カゲボウシ:人の影のこと
目に焼き付いたアヤノの残像?
そして、驚いたあと笑ったアヤノがマフラーを渡して消え、シンタローの目が覚醒する。

・後奏の最後
8/15 12:32
おそらく、赤ジャージのシンタローの記憶も一緒に、黒パーカーのシンタローが死ぬ前の時間軸に戻ってきた。
今度はこのシンタローがメカクシ団に参加し、終わらない世界に突入して死亡後にアヤノに笑いかけるシンタローとなる?

曲名意味
ロス=損失の時間
タイム=時間
メモリー=記憶、思い出、死後の名声

ロスタイムメモリー=戻らないアヤノと過ごした時間の思い出。

PIXIV百科辞典他より引用。