世の中のデセールのクオリティが高いので食卓で提供するデザートの一皿も簡単ではない。ただクラシックなので甘さは譲れない。軽さよりも重くて甘いのを要求してしまう。しかし、それだと食後が苦しい、いや食べている間に飽きが出てくる。それは一番いけないことだ。食べ飽きないというのがワイン同様で「山の手倶楽部」に必要な要素である。ワインの最大の魅力は飲み飽きないことにある。飲んでいる最中にも酸化しながら香りも味も進化していく。

 

クラシックプリンは焦がしたキャラメルソースをビターと考え、本体のカスタードの部分に甘味を、そして林檎、洋梨、オレンジという大小様々な風味を持つ酸が味わいに彩を与える。勿論、ワインとの相性は理論的にはいくつかの選択肢ができるだろう。

 

それでも時代は「映え」を要求している。味わいの発見と同時にその修正は必要なのかも知れない。

 

しかし!果実のこのサイズがこのデセールの味に反映するのである。

 

「言い切ってしまいました」

 

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