こんにちは。
少し前になりますが、栃木レザーさんに行ってきました。
タンニン鞣しと言えば栃木レザーなんていわれていると思いますが、
初めて伺ってその規模にびっくりでした。
銀鱗堂の革は、生まれは実は東京は墨田区立花というところで、市野産業さんというタンニン鞣しのタンナーさんの牛革を使って作りました。
まさしく江戸前仕立ての江戸前仕上げ。
ところが、こちら東京都の規定により浄化を義務づけられて、浄化装置を付けるのに莫大な費用が掛かる為に惜しくも廃業してしまいました。
それで栃木レザーさんや姫路のタンナーさんのタンニン鞣しの革を使っているのですが、その後で東京の荒川にタンニン鞣しのタンナーさんを見つけました。若しょうさんというところでした。たまたま偶然見つけて見学をさせていただいたのですが、こちらも事情はわかりませんが廃業してしまい東京では最後のタンナーさんだったと思います。
そういったことで東京製の牛革はもうお目にかかれなくなってしまいました。
今となっては残念なことで東京都も補助金とか出して産業保護をしてくれればよかったのに、と思います。
さて、栃木レザーさんに伺った時の話に戻ります。
これは原革を液につけて洗っているところ。
けっして綺麗なところ、とはいえないんでしょうね。独特の香で無理な人もいると思います。
この何層ものピットに順番に革を浸けていきます。
何週間もかかる仕事です。
これはドラムで、原革を鞣したり洗ったりするそうです。
ドラム、デカイです。手前に見えるものが洗った革。白くて触るとブニュっとした感触。
ゼラチンチックです。
豚足見たいな感じでしょうか。
これは仕上げをしているところ。
まだ濡れた革を広げてものすごく重いアイロンで革の皺を伸ばしていきます。
このアイロンが、今ではもう手に入れる事が出来ないものみたいで、イタリー製だったか、
写真を撮ってくれば良かった、、、、
こうして仕上げが終わり乾かすと板みたいに堅い革が出来上がります。
タンニン鞣しの革は木から抽出したタンニンを使うので、革ですが木と同じだそうです。
前は6~7mmの極厚革があったのですが、今は原革が輸入出来ず薄いものしかないそうです。
厚い革は皆中国に取られちゃってるのかも知れません。
説明が簡単すぎますが、こんな風にして苦労して出来上がった革を使わせていただいております。
日本の革のい鞣しの技術は世界でもトップクラスです。
ありがたく使わせていただきます。
そして今新たな革を開発中。
商品化に向け頑張っております。
完成しましたらブログで紹介致します。
では。