千原せいじさんに
紹介してもらった

「力亭」

前にも
ブログで書きましたが
40年以上続く
老舗の洋食屋さんが
今年の
12月29日で
終了してしまうんです。

つまり、
本日です。

この洋食屋さんの
お味がホントお上手なんです。
お上手すぎるんです。

おすすめは
「ビーフシチュー」
ということで
前回行った時は
もちろん
「ビーフシチュー」
を頼みました。

が、しかし
老舗の洋食屋さん。
他のメニューも
気になり過ぎるんです。
気になり過ぎました。

なので、
行ってきました。

御殿場まで。

だって

一度始めた戦い。
最後までやりぬかなければ。
じゃないと
相手にも
自分にも
負ける事になるから…。

だから僕は立ち上がった。




ラストオブ力亭 〜最後の聖戦〜




朝の日の中
僕はソルマックなる物を
飲み干した。
おかげで
胃の状態はこの上無い
仕上がりに。

「ありがとうソルマック
これならいける」

そう
つぶやいたか
つぶやかなかったは
さて置き

目の前に
立ちはだかる
茶色の城を
見上げた。









神々しく輝く
この城に
乗り込もうとした
その時

我々三人の
身体が動きを忘れ
固まった。

扉に

「支度中」

の文字が。

今の時間は
12:15
営業開始は
11:30

なのに
支度中

今日は休みなのか?

そんなはずは無い。
つい先日
12:30に
予約している。

なのに
支度中

日にちを間違えたのか?

そんなはずは無い。
確実に
12月28日
に予約している。

ここでひるんではダメだ。

何しに来たんだ。

このまま
トンボの空中遊泳がごとく
家に帰るのか?

僕は
負けまいと
自分に言い聞かせる為に
心の臓を
一度強く叩いた
雰囲気を出しつつ
扉を開けた。

「すいません12:30に
予約いれたんですけどぉ…」

「あ、どうぞ」

トラップだった。

さすがだ。
さすが力亭
一筋縄ではいかない。

でも

出鼻をくじかれてる場合じゃない。

ここからが
本当の戦いなのだ。

僕たちの胃と
力亭のメニューの魔力との戦い


最後の聖戦だ。


まずはメニューに目を通す。
メニューはもう
頭に入っている。
家で何度も
イメージトレーニングを
したからだ。
でも、目を通した。
自分の考えがブレないよう
落ち着かせる為だった。

三人で行くのは
決まっていた。

自分の考えでは


単品で
一人一品のおかずをチョイス
プラス
ナポリタンをシェア。


これだ。

このバランスが
ちょうどいい。
大人な注文だ。

最後だからといって
はしゃいで
注文しまくるのは
はしたなすぎる。
そこで
残そうもんなら
それこそ
惨敗だ。
残飯にだけは
させるわけにはいかない。

これらの事を
考えながら
気持ちを
落ち着かせながら
メニューを見る。

ダメだ

ダメだ

負けるな

何度も言い聞かせるが
メニューから放たれる
引力が強すぎる。

はしゃぐな

はしゃぐな

大人になれ

これが
力亭のメニューの魔力なのか。

結局
僕たち三人が注文したのは



















これに
定食ライスセット × 3
ライス ×1
ミニサラダ × 5



惨敗だ。



メニューの魔力には
勝てなかった。



でも残飯には
しなかった。
そこだけは
何とか死守した。
胃の調子が良かったおかげだ。

そして僕たちは
パンパンの腹と
幸せを抱えて
力亭を後にした。



細い味の感想は
伏せておこう。

だって

書きながら
味を思い出して
また行きたくなっても
もうなくなるのだから。

感想を読んで
行きたくなっても
もうないのだから。






こうして
最後の戦いは終わった。




ありがとう力亭




ありがとうソルマック






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