293日め | おわかれの日々

おわかれの日々

長女の交通事故死、次女のホス狂、実母の認知症、主人の肺がん

記録として。

10時すぎ、父から電話があった。

 

母がまた自転車で遠いとこまで出かけている、と。

慌ててGPSを確認すると、

実家の市から2つ離れた市にいた。

 

ちょうど私は2つ離れた市まで行く用事があったので、

GPSで確認しながら母を探し、クルマを走らせた。

 

私の家からだと山を越える形になり、山頂付近を通っていたとき

見慣れた自転車と女性を見かけた。

慌ててクルマを端に停め、振り返るとやはり母だった。

走って声をかける。

 

あらー、とのんきそうな声。

天気がいいから自転車で乗っていたら少し道に迷ったわ、と。

 

実家の方向を説明し、帰れる?と聞くと

 

大丈夫!と。

 

私も用事があるし、GPSが役に立っていて、まだお昼ということもあり、

そのまま自転車に乗る母を見送った。

 

 

その間も父とは連絡をとりつつ、私は用事を済ませ、

14時頃、GPSを確認するとまだ実家に着いていなかった。

実家から自転車で30分くらいの距離までは戻っていた。

 

そろそろ母を迎えにいって、見つけたらクルマで乗せて帰ろうかな、と

GPSで表示される場所に向かう途中、20分近くGPSが移動していないことに気づいた。

 

買い物でもしてるのかな?誰かにあって話してるのかな?

なんやろう?と考えていると電話がなった、父からだ。

 

 

母が自転車でこけて足をケガしている。

たまたま見かけたおばさまが実家に電話をかけてきてくれ、

迎えにきてあげてほしいと言われた、と。

 

おばさまと待ち合わせの場所まで5分の距離だったので、もう着くからと

父との電話を切り、母とおばさまを探した。

 

 

母は自転車を押していて、おばさまと談笑していた。

おばさまにお礼を伝え、お名前を聞くも遠慮され、そのまま去ってしまわれた。

 

自転車は近くのスーパーに置かせてもらい、

クルマに乗ると、母が足の痛みを訴え始めた。

 

左足首、くるぶしのところが腫れていた。

 

父にどこか病院を探してほしいと電話する。

日曜日だから、救急対応してるところ。

 

一度実家に帰る。

クルマから降りるときには介助なしでは動けないほどになっていた。足もすごい腫れ上がっていた。

明らかに骨折してるわ、と私でも思うほどだった。

 

実家からクルマで5分ほどの病院が診てもらえたので連れて行き、

診察されると、案の定 左かかと骨折。

それも粉砕骨折。

 

母は自転車を押して歩いていた途中、側溝に左足を落とすことを何度かしたそうだ。

(実際認知症ということもありどこまで本当かはわからない)

 

そのまま入院となった。

 

コロナ禍ということもあり、入院すると面会ができない。

認知症の母が大丈夫なのか、すごく不安だったが仕方ない。

父が一緒に病室まで入り、必要なものを確認してもらった。

 

実家に帰り、父に母の下着や寝間着のありかを聞いてもわからない。

認知症といえど、母が家のことをちゃんとしていたので、父は何もせずに済んでいた。

それでも父は母のことを自分でみる、と思っているので、

一通り私は荷物を準備をし、父を連れて再度病院に届けに行った。

 

この日から私の生活は一変する。