いろんな患者さんが来院されます
余命宣言をされた方も多いです
3カ月だったり、半年だったり
年が越せないとか、桜が見れないとか・・・
電話相談の中では
「私は、あと26日の命なんです・・」という方に出会いました
よく聴くと
「余命3カ月と言われて2ヵ月と数日経ったのであと26日なんです」 と・・
そのくらい、医師からの余命宣告は頭から離れないものです
昨年夏前から当院で治療しているAさんを紹介します
前の病院で診断を受け
「ダメージの大きい治療は希望しない
自然の成行きに任せたい・・ 」 と 積極的治療をしない宣言をすると
「年は越せないでしょう、お役に立てなくですみません」と言われた方です
自分の生き方をしっかりもっているAさん
当院での治療を開始ししたところ、溜まっていた腹水が減少し
腫瘍マーカーも減少してゆき
何より、気持ちが元気で過ごせることが嬉しい・・と
趣味のスポーツを継続し
治療帰りの銀ブラを楽しみ
まるで自分の生き方を楽しんでいるようなAさん
治療を継続していたら、年越し・・
そして、まさかのコロナに感染
案外、このダメージが大きかったAさん
春の兆しがみえるころ、夜中に急な腹痛がおき
以前の病院を救急受診したAさん
別日に改めて受診すると、以前の担当医の外来・・
診察室に入ると
「えっ、死んでなかったの
医者がこんなことを言うもなんだけど
もう生きていないと思ってましたよ
元気だし、腹水も減ってるし・・」 と
その言葉を聞いたAさん
「あれから銀座で 少量の抗がん剤治療を開始して・・ 」
ぴーちく ぱーちく・・・・ と
「たくさん営業してきましたよ」 と
そしたら、その先生が
「いい治療に会いましたね
これからも継続してください」 ですって
「あれほど、年を越せないって言ったのに」 と ・・
ますますエネルギーを得たAさん
余命宣言は、あくまでも、過去の同じくらいの人の中央値であり
目安の数字でしかありません
数字にとらわれ過ぎないことも大事です
前医をびっくりさせたAさんのお話しでした