外来で、がん治療を行っている当院

患者さんが自宅での生活に不安を覚えるようになったころを見計らい

在宅環境を整えていきます

 

在宅Drに、自宅での生活を主にお願いし
がん治療に特化した部分を当院が行います


かっこよく言うと 「ダブル主治医制」 です

 

治療中のメインの主治医は当院

通院が出来にくくなると、半分半分位の役割になり

その後通院が出来なくなると、主治医は在宅医にバトンタッチします

 

バトンタッチまでは、患者さんの情報を共有しながら
ダブルの主治医で診ていきます

 

ある日、在宅医より電話がはいりました

もう通院が難しいと思います・・との連絡でした

電話を受けた当院MDrは、

病気自体のこと、家族関係や家族のケアなど、自分が今までかかわってきたすべてを

「先生に託します」 とでもいうように電話口で細かく話します

ぺこりぺこりと頭を下げてお願いしています


だぶん電話の向こうの在宅Drも
「はい・・はい・・そうですね・・わかりました・・」と

何となく、同じ感じの雰囲気です

 

患者さんの終末期医療

10人いれば10通りです

 

どうしたいのか

どうするのが良いのか

本人の気持ちは?

家族の気持ちは?

気持ちは揺れます

正解はありません

でも選ばなければなりません

難しいです

苦しいです

時間はありません

 

悩んで悩んで決めた選択は、それが何であれ 「正解」 です

 

悩んでいる患者さんが居ます

悩んでいる家族が居ます

そして、悩んでいる医者もいます

 

電話口で、頭を下げてお願いしているDrの姿を見て

自宅で穏やかな時間が長く過ごせるといいな・・・と、願いました