電話相談を受けていると、
「がん」なんですが詳しい検査をしなかったので
詳しくは分からないんです・・という方に遭遇します
一瞬「んんん」 となりますが、話を聴くと
手術を迫られると思ったので、詳しい検査を希望せずに
食事療法や代替療法をずっとしている・・ とか
「がん」という病気を受け入れられず、そんなはずは無いと
それ以降病院に行っていない など
共通しているのは、何らかの症状が出てきたのでこれはマズイ・・と思い
あちこち相談できるところや受診できるところを探していること・・
そして行動に起こし出したこと
乳がんや子宮がん、卵巣がんの女性が多いよう・・
女性特有の「がん」と診断
⇒ 確かに、ショックは否めない
出来れば切りたくないし、傷つけたくないし、そのままにしておきたい・・
切ることも、副作用の強い抗がん剤も拒否し、食事療法でなんとかならないか・・
⇒ わからなくは無い
乳がんで、患部から出血し膿も出てきて化膿してきた、痛みも
貧血で階段登るのもキツく、呼吸も苦しい
フラフラし、仕事にも支障が出そう・・
子宮がん、最近腹水が溜まってきた、胃が圧迫され食事が摂りにくい
治療はしたくないけど、水だけ抜いてほしい などなど
皆共通しているのが、「医療機関に繋がっていない」ということ
自己流で食事療法や気功、ヨガを行っていて、医者には罹っていない
今更受診したら怒られそうで・・
大学病院やがん専門病院は敷居が高いけど
だったら代替療法のDrでも、漢方医でも、誰でも良いので
自分の「今」を知ってもらう医師に繋がってほしいです
そこから他の医療機関や医師に繋がる可能性があります
治療する意思が無く、今の辛い症状だけを取ってもらいたいということだったら
緩和ケア科の受診でも良いと思います
そういえば、以前 「緩和ケア」に紹介状を書いてもらいたいので
相談に行きたいです・・という相談を受けました
40代女性でした
夫と、小学生の子供2人、実母の5人で来院されました
婦人科がんで腹水が溜まり、食事も摂れず、下肢も浮腫んで歩けず
外出もできない状態になった・・
治療を一切拒否し、今に至る
これが私の生き方、後悔はしていない・・ と
ただ、子供の面倒がみられなくなったので実家に引っ越しし
実母の協力を得ることにした
最期は実家近くの緩和ケア病院に入院しようとコンタクトをとったところ
紹介状の無い患者は受けられないと言われた
ここ数年、医療機関に罹っていないので、依頼する医師も居ない
いろいろネットで検索した
このクリニックなら話を聴いてもらえると思った
今までの自分を否定しないでほしい
今の自分をみてほしい
自分の考えを聴いてほしい
そして、緩和ケア病院に紹介状を書いてほしい
相談のあと、紹介状が書き上がる間待合室で待っていたその方・・
その周りを元気な子供2人が鬼ごっこをする
寂しい眼のその方
その方の表情が忘れられません
ひとの気持は流動的です
一度治療を拒否しても、後に気持ちが変わることもあります
途中から医療機関に罹りにくい事情もわかります・・
でも、逃げないでほしいです
ホントに逃げないでほしいです