ふらっと、女性が来院されました

手にはお花を持っています

その方のお顔を見ると

 

「岡田さんこんにちはお久しぶりです・・

近くに来たので立ち寄りました

ビタミン注射でも打ってもらおうと・・・

あっ、これ飾ってください花束

 

  2月でしたか?ご主人・・   と話しをすると

 

「そうです、覚えていて下さってありがとうございます

2月で10年でした・・

お陰さまで娘も結婚しまして・・」

 

  そうですか・・そんなに経ちますか・・

  10代だったお嬢さんが結婚

  時の経つのは早いですね・・

 

 

お花を手に来院され方は、当院で治療をしていたAさんの奥様です

 

Aさんは当院が開院する少し前に知り合った患者さんです

開院当初は患者さんの数も多く無かったために

今よりも更に濃い関係性が出来ていました

 

当院が新聞の取材を受けた時には

働き盛りでがんになった・・

腹水コントロールで楽になったこと、患者にとってQOLは大事と

強い言葉で取材に応じで下さいました

 

残念ながらその翌年に永眠・・

 

それからも、時折顔を出して下さり、当時を懐かしんだり

お花の差入れを下さったり

当院の活動を応援する言葉をいただいたり

まるで遠くの親戚のような存在です・・

 

奥様が帰ったあと、院内にお花を飾り

  DSC_0643.JPG

 

そして、あらためて当時の新聞記事を読んでみました・・

  (産経新聞のゆうゆうLife ⇒ Sankei Web に掲載)

http://www.sankei.co.jp/yuyulife/iryo/200709/iry070917001.htm

 

そこにはAさんが生きていて

記事の言葉は今の患者さんたちも同じ・・

当院の治療コンセプトや思いも同じ・・

 

違うのは、写真の三好Drが若く、Aさんが去ったこと・・

そして記事で19歳と紹介された娘さんが結婚されたこと

 

10年経ち、変わったこと・・変わらないこと・・

思いを馳せたひとときでした