乳がんで闘病中の小林麻央さんが永眠され
多くの患者さんがショックを受けました
あんなに若い人が亡くなるなんて・・
多くの先生が関わってただろうに・・
いろんな治療をやっていたのに
きっとお金だってかけただろうに
「がん」ってホントに怖い病気なんだ
ホントに死んじゃうんだ・・
私も死ぬんだ
怖い
闘病中のブログを読んでいた人も大勢いたと思います
日々の体調の変化や気持ちの変化を刻々と綴っていた麻央さん
TVで見ていた手の届かない人だったはずが
ブログの読者にとっては、身近なお友達のようになり
「がんばって～～」とエールを送り続けました
綴られるブログには、徐々に具合が悪くなっていく様子がUPされ
肝臓が胃を圧迫し食事が摂れない
高カロリー点滴で一定カロリーを摂っている
高熱が下がらない
医療麻薬を使いだした
在宅酸素を使いだした
脚が浮腫んで歩けない
どんどんやせ細り、自分の姿を鏡で見て涙した
痛みで眠れなかった・・
そして自身の写真もUPしている
入院中の病院での写真
自宅に戻り在宅医療を受けながら生活する様子
そこには、TVに出ていた麻央さんの姿は無かった・・
パジャマを着て、鼻に酸素のチューブをし、たぶんノーメイク・・
時には髪が寝ぐせでチョンと上がっている写真まで・・
包み隠さず、ありのままの自分を出そう
自分の生きた証をこの世に残そう
家族の重荷になっているけど居るだけでいいと言ってくれる人がいる
つぶれそうだけどがんばろう
愛する家族のために1日でも長く生きよう
SNSで多くの人が見守ってくれる
生きているだけで役に立っているのかも・・
心の声が聞こえて来そうなブログでした
多くの患者さんが、頑張っている麻央さんに自分を重ね
私も頑張ろう
と勇気をもらいました
素直で優しく、そしてとても強い麻央さんに
奇跡が起きますように・・と皆が祈っていました
でも、奇跡は起きませんでした
衝撃でした
涙が止まりません
気持ちが落ち込みました
テレビが見られません
週刊誌が見られません
本当にショックです・・ これは当院の患者さんが発した言葉です
さらに亡くなった後の報道では
もっと早くきちんと治療していれば・・
なんであんな治療を選択したのか
早すぎる死は防げなかったのか
亡くなった後の夫（海老蔵さん）が頻繁にブログを上げるのは不謹慎だ・・etc
関係ない人たちが勝手な憶測を始めます
声にあげ、そうだそうだと攻撃します
そっと見守ることはできないのでしょうか
家族が後悔するならまだしも、外野がうるさすぎます
中には患者さんまでもが、「違う選択してたらね・・」と話します
「あの時に違う選択していたら・・」は無しです
その時は、悩んで悩んで選んだのです
悩んで悩んで選んだ治療は、それが何であれ、正しい選択です
こうでなければいけないことは無いのです
自分の人生です、大人です、自己責任で何でも選択が可能です
他人がとやかく言う筋合いは無いのです
麻央さんは、麻央さんらしい生き方をしたと思います
その証拠に、自分の生きざまをブログで公開していました
強い人だと思いました
患者さんにも、自分らしい生き方をしてもらいたいと思います
自分と向き合い、自分に正直に・・
自分に正直に生きていますか？
誰かに甘えることが出来ますか？
愚痴をきいてくれる場所はありますか？
愛する人はいますか？
自分に正直に・・・
麻央さんはそう伝えたかったのではないかと思います
頑張って頑張って頑張った小林麻央さんのご冥福をお祈りいたします