がん専門病院で治療中のBさんが
うつむき加減で来院されました
「今日、○○病院の外来日だったんです
今まで抗がん剤ずっとやってきたのに、突然
『効いてないね、抗がん剤変えたほうが良いね
新しい薬は全部使ってきたので、効果は下がるけど
A法とB法提案します。
どちらか選択して来てください』
ええっ~~
そんな~~
今まで副作用があっても頑張ってきたBさん
それなりの効果は得てきた
それが突然
効いていない・今ほど効果が期待できる薬はもう無い
次の薬を自分で考えて決めて来てと 言われた
1人で話を聞き、途方に暮れ、看護師さんに相談してみたところ
「Bさんがどう生きたいかによって決まるんじゃない・・」と言われた と
『自分がどう生きたいか・・・』
それを考えるには、自分にはあとどのくらいの時間があるのか
その時間の長さによって、どう生きたいか決めたい
そのためには余命を教えてもらいたい
でも、主治医の先生はそこには触れない
抗がん剤を選ぶにも
古い薬で、余り効果が期待できないA法か
確実に副作用が出るであろうB法か・・
余命が分かれば判断もしやすい
そんなことを心で思っているBさん
「じゃあ、きちんと主治医の先生に聞きますか?
治療法を決めるにあたり、自分の余命を教えてほしいって・・」
私がそう質問すると
「んんん~~
でも、知って落ち込んでもいられないから
取りあえず自分からは聞かないことにする」
人の気持ちは複雑・・
余命を知らなければやり残しが出るかもしれないし
自分と対峙出来ないかもしれない
でも、聞いたところで全て出来る確証もないし
心穏やかに居られる自信も無い
取りあえず目先のことを出来るだけ自分に正直にやろうと思う
効果は低くても、治療をやらない選択はしない
悪くなっている・・と言われたけど、調子は良い
体調に合わせて仕事も行くし、友人との旅行も計画している
今日は立ち寄って良かった・・
実は、○○病院から1人泣きながら来たの
あのまま自宅には帰れなかった
気持ちの整理ができました
ありがとうございました