当院で治療をしていた患者さん(Mさん)が
がんばってがんばってがんばって生き
その人生を緩和ケア病棟で終結されました
担当医であったA先生から手紙が届きました
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平素より大変お世話になっております。
貴院にてご高診いただいておりましたMさんですが
○月×日当院にて逝去されましたのでご報告させていただきます。
貴院と併診で当院緩和外来にも定期的に受診いただいており
呼吸苦・咳嗽等に対してのモルヒネも非常にうまく
使用できておりました。
□月△日呼吸苦・痛みの増強にて救急外来受診、
肺炎を発症しており、同日から入院頂きました。
抗生剤投与を開始、酸素・モルヒネ調整を行っていましたが
呼吸苦の残存があり、抗不安薬も併用していきました。
数週間後には安静時呼吸苦も出現し始めました。
以前から「苦しいのは絶対に嫌。眠ったまま逝ければいいな~。
その時はちゃんと鎮静お願いしますよ!」と自身の考えを
話してくださっていました。
内服が困難になり、持続皮下注へ切り換え、ご家族と相談しながら
鎮静のタイミングを図り○月○日より持続的な鎮静を開始しました。
声をかけると少し覚醒し笑顔が見られたりと
苦痛を感じない程度の時間を確保することが出来ました。
鎮静開始から徐々に状態低下され、鎮静開始10日後、
穏やかに逝去されました。
入院当日から「そろそろ先生にお世話になる時期ね。
私も潮時ですよ」と笑顔を交えてお話しして下さり、
入院経過中に外泊するときは
「外泊して家族にちゃんと最期の話をして来ます。
今までも話してきたけど苦しくなくす~っと逝くのが
今の一番の望みだから」とご本人のきちんとした考えを
教えてくださいました。
どんな時もユーモアと感謝を忘れないMさんとの
すばらしいご縁をいただき、
貴重な時間を共に過ごさせていただいたこと、
本当に感謝の思いでいっぱいです。
三好先生にご連絡が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
Mさんが画像を三好先生に見てほしいと話しておりましたので
遅ればせながら同封させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
○○病院 緩和ケア病棟 医師:A
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緩和の若いA先生からの手紙です
約1ヶ月半の入院でした
Mさんの望み通り、苦しくない、穏やかな最期の時間を作っていただき
ありがとうございます
A先生に感謝申し上げます
そして
自分の生き方を貫いたMさんのご冥福をお祈り致します
<合掌>