住み慣れた自宅に出来るだけ長く・・



多くの患者さんが、そう望まれています


その為に介護保険を上手に利用して

24時間の安心を担保しましょう・・となります


ケアマネさんが中心となり、プランをたて

物(ベッド、車いすなど)や人(医師・看護師・ヘルパーなど)が

患者さんを支えてくれます


年々この分野の事業者が増え、都心ではさほど難しくなく

多くのサービスをスムーズに導入できるようになっています



当院に通院するRさんは夫と2人暮らしです

夫が仕事に行くため、日中は1人で自宅で過ごします


病状が進行し、家事を行うことが難しくなりました

ヘルパーさんが支援してくれることになりました

曜日と時間が決まりました


食事があまり摂れなくなり、自宅での医療(点滴など)の

必要性が出るようになりました

在宅医を導入するために、数日後に初回面談が決まりました


ケアマネさんも、夫も私たちも

「ここまで計画が進んで良かった良かった・・」と思いました



当院に来院したRさんが口にしました


本当に辛くて、心細くて、自宅でひとりぼっち・・

ヘルパーさんが来ても、話す暇もなくあっという間に帰っちゃう

バタバタ作業して終わり


友達がきても、皆帰っちゃう


結局、夜夫が帰ってくるまでひとりぼっち


動くのもしんどくて

水飲んでも吐き気がして

食事ももう摂れないのに、なんで私生きてるんだろう


皆「在宅でこのサービス入れれば・・」って言うけど

誰が来ても、皆帰るでしょ

結局はひとりで、不安で、怖くて・・

本当は入院したいの

でも、夫はまだ頑張れる、サービス入れようって言う

本当は入院したいのにわかってもらえない


痩せた身体全体から 「不安だから入院したい」 と訴えます

夫は唖然とした顔でRさんの「入院したい」という訴えを聞いていました



入院の時期です・・

1日でも早い入院調整が必要です

それが、本人の望む生き方です


その時期が来たら・・と相談していた緩和病院に

翌日入院することが決まりました


Rさんは

「嬉しい・・ありがとうございます」と喜びます


「本当にひとりぼっちで怖かったの・・」と

安心した笑顔を向けてくれます



私は「気づいてあげられなくでごめんなさい」と謝りました