ある日の患者さんです


私、ステージⅣのがん患者なのに

今までそれほど深刻に思ったことがなかったんです


手術をして、再発して

その後手術出来ないという病院と、出来るという病院があり

病院変わったり、抗がん剤やったり

結構、いろいろあったんです


でも、それほど大変だ~~と思わなかったし

落ち込むこともあまりなかったし・・


今年の夏、在宅の先生に

「今月越せないかも・・」っていきなり言われて

それでも えっえっっ…って

ひとごとのように思ったくらいで


ただ、ここ最近は・・


家で冷蔵庫のもの飲みたいって思っても

この椅子から立ち上がって、あそこまで歩いて

また帰ってくること考えると

んんん・・・動くの大変だからいいかなって諦めたり


見たいテレビがあるから、テレビつけようと思っても

リモコンがあそこにあるから、あそこまで移動して・・

んんん・・リモコンとるのが大変だからいいかって諦めて


そうやって、家に居ても諦めることばっかりだと

生きてる意味あるのかな・・

いろいろ頑張ってきたけど、もういいかな・・ってえーん


なんか、津波で流された人が、どこかにつかまっていて

流されないように頑張ってしがみついて、しがみついて・・

たぶん、今までの私はそうなんです

でも今は、もう流されてもいい、手を放したら楽になるかな~~

なんて思うんです


たぶん手は放さないと思うんです

でも、ホントにもういいかな~~と思って・・





治療が長くなったり

病状の進行で、日常生活に支障がでている患者さんでは

同様の思いになる方が大勢います


常に前向きで、常に戦って・・

同じテンションを持ち続けることは不可能です


時には一生懸命生きるのをやめてもいいと思います

いろいろ考えるのをやめてもいいと思います

わがままな日であってもいいと思います

泣き続ける日であってもいいと思います


それでも明日は来ます・・・