介護休暇を取得した患者さんの家族がいます
患者さんは「母」
介護者は「息子」です
自力で立つことが難しくなり、車いすの生活になりました
自宅での家事全てが息子さんの仕事となりました
掃除・洗濯・食事作り・・
そして母の身支度、食事介助、排せつ介助、入浴介助
デイサービスの送り出し・迎え入れ
リハビリ、通院介助 などなど
当院には2週間に1度来院します
少し前に褥瘡が出来ました
息子さんが気づき、早目の処置で
あっという間に治りました
先日来院時は、帯状疱疹が出ていました
これも息子さんが早目に軟膏を塗り
来院時には治りかけていました
いつも見ているので、少しの変化に素早く気づきます
薬の管理をし、何か出たときに適切に薬を使います
看護師や薬剤師のようです
食事のメニューも考えます
毎食の献立を考えるのは一苦労だと思うのですが
栄養バランスを考え、更には飲み込みやすい形状に・・と
工夫を重ねます
ある日の食事の写真を見せてくれました
焼き魚(ほっけ)
野菜の炊き合わせ(かぼちゃ・なす
)
ごはん+なめこの味噌汁
フルーツ(メロン)
牛乳
すごくバランスが良いですねと話すと
はい、ちゃんと考えてますから
とくに、ご飯はおかゆにすると量が増えちゃうので
なめこの味噌汁かけ
卵かけごはん
納豆かけごはん
こんな感じにとろみをつけると
しっかり食べてくれます と
確かに・・・
介護食品のなかに、とろみゼリーや粉があるけれど
人工なものを使わずに、なめこ・卵・納豆・・・
確かにねばねばでとろとろ
口からしっかり食べられるので
褥瘡の治りも早い
介護休暇を、「実験の時間」と考えているようで
色々試して、反応を確かめています
「義務」 になると辛くなるけれど
「実験の時間」 と考えると 成功も失敗も
許せるような感覚になるのだと思います
看護師のようであり栄養士のようであり
専属トレーナーであり、ヘアメイクさんでもある「息子さん」
これからも、どんどん実験してくださいね