去年の今頃、ある患者さんとそのご家族から相談がありました
「実家の母の新盆に行きたい」と いう患者さん(Aさん・男性)と
「と言ってるけど行けないですよね?」 という家族
患者さんの話によると
標準治療の抗がん剤を受けるために入院しているときに
九州に住む母が亡くなった
自分の治療を優先するために葬式に行けなかった
ずっと気にかかっていて
新盆は何が何でも行きたい と
家族の話を聞くと
病状が進行して、標準治療打切りになった今の状態
在宅酸素も使っているし
飛行機にも乗らなくちゃいけないし
行けるはずないですよね?
主治医である三好Drは
「酸素の手配だけ事前に間に合えば
あと岡田くんと相談して~~」 と
「 」 という家族と私が打ち合わせ
1、飛行機と宿泊先を決めましょう
2、飛行機が決まったら機内に酸素ボンベを持ち込むために
書類が必要なので所定の書式をダウンロードしましょう
3、宿泊先が決まったら、酸素業者さんに連絡して
宿泊先に酸素を手配してもらいましょう
これも、書類が必要です
4、帰省中に不足する薬がないか確認しましょう
足りなければ処方します
5、念のために地元の病院情報を確認しておきましょう
6、間に合うように書類を書いてもらいましょう
ここでは
・航空会社の診断書(酸素持ち込むため)
・酸素業者への指示書(旅先に酸素手配)
・帰省中に具合が悪くなったときに病院に駆け込むときの
宛先なしの紹介状(病状・病態・処方薬が書いてある)
の3通
7、当日にむけ体調を整えましょう
当院には強い味方の酸素業者さんがついているため
酸素使用の旅行は特に問題ありません
あとは、「本人の意思」 と 「家族の結束力」
目標があると、患者さんはがんばれます
気持ちも上がり、不思議と病状も安定を保ちます
酸素だから 行けない
車椅子だから 出来ない
その考えはです
です
お盆のこの時期に、昨年のAさんとのやり取りを思い出しました