遠方から通院されるAさんは(女性)は肺がんの患者さん
いつもご主人と娘さんと一緒に来院されます
地元のがんセンターで
・ もうこれ以上の治療はありません
・ 自宅で穏やかに過ごすことをお勧めします
2~3ヶ月でしょう
・ あとは緩和ケアです と 突然見捨てられ
発憤した家族が手分けして治療できるものはないかと探し
当院にたどり着いた と
低用量の抗がん剤を開始し、同時に痛みのコントロールを行い・・
足元もおぼつかず、会話もままならない状態からのスタートでしたが
通院回数を重ねるうちに状態が良くなってきています
良かった良かった・・と喜ぶ一方
ご主人の顔がだんだん疲れていくのが気になります
声をかけると
夜中何度か起こされるので眠れない・・
気持ちが休まらない などなど
三好Drの診療を受け、少しお薬の手を借りることにしました
その後、「お薬飲んでからどうでしょうか?」と話を伺いました
「薬を飲むと楽です・・」という回答と
慣れない介護で、疲れたというと娘たちに叱られる・・と
いろいろお話してくれました
家内は私の両親を一生懸命みてくれました
認知症の母と、がんを患った父の同時介護でした
私は仕事だけで・・
全部任せて仕事のあとは飲んだくれていました
在宅介護を数年やってくれました
子供の進学も全部・・・仕事にかまけてました
両親を順番に送って・・ホントに良くやってくれました・・
そしたら家内が病気になりました
今、こうやって家でみて・・目が離せないです
気が休まらなくて、疲れたなんて娘に言うと
「お父さんはまだ何ヶ月でしょ・・
お母さんは何年もみたんだよ、大変だったんだよ」と
ホントその通りです、今頃わかりました
1日でも長く生きてほしいんです
「今までホントに良くやってくれたから・・」
と繰り返す言葉には
「今度は私が恩返しの番・・」という気持ちが込められている
「感謝」が廻っている