「就活」や「婚活」」は耳慣れた言葉ですが
最近は「涙活(るいかつ)」 という言葉を見聞きするようになりました
るいかつ
「涙活」発案者は寺井広樹さんという方で
『涙のキキメ』(マガジンハウス)という本を出版しています
本の解説によると
涙活とは、能動的に涙を流すことで心のデトックスを図る活動のこと。
涙を流すだけで「心が軽くなった」「不眠症が解消された」
「怒りや悲しみがス~っと消えた」といった嬉しい効果がたくさんあるのです。
その効果は、「睡眠」や「笑い」よりも高いことが科学的にも証明されてきました。
「閉じていた涙腺を開かせることが
心の緊張をゆるめる とっておきの方法である」 と解いています
そうそう・・そうです・・とうなずきながら
私が関わる相談の中で、積極的に「涙活(るいかつ)」を活用している
事例を紹介したいと思います
私は時折、抗がん剤治療中の患者さんの点滴ブースにお邪魔して
「このところどうですか?」とか
「お食事とれてますか?」とお話を伺いに行きます
すると、「実は・・・」と診察室ではしない話を聞くことができます
それをきっかけに、日常生活の不安や家族の話が次々に出てきます
先日、50代の女性Aさんの点滴ブースにお邪魔しました
腹水が溜まり、抗がん剤治療と並行して腹水穿刺やCARTを
行っています CART: http://ginzanamiki-clinic.com/cart.html
来院は、いつも家族の誰かが付き添ってくれます
その日の付添いはお嬢さんでした
「お嬢さんは学生さんですか?」と聞くと
「いいえ、就職していたんですが、わりと繊細で退職して・・
そろそろ就活しようとしてた矢先に私がこんな状態に・・
今は私の代わりに家事一切をやってくれてます・・
私がこんなでなければ・・・」 と言って涙ぐみます
くちびるをキュッと結んでいます
そんな時、私は意図的に関わります
話術をつかいます
感情を吐き出させるように仕向けます
がんばり過ぎてガチガチになっている心を解放させます
こらえた涙を流させます
Aさんが話をしだします
娘が繊細になったのは私のせい
会社勤めもうまくいかず・・(涙 無言 間があく
)
でもいい子なんです・・優しくて
家族皆の分のお弁当作ってくれるんです
美味しいんです・・私の分は食べられる分だけ少しにして・・
主人が会社休めない時は娘が付き添ってくれます
気分転換に買い物に連れ出してくれるんです
娘で良かったです
夫も娘も協力的で私は幸せです
いっぱいはなし
いっぱい泣いた後は
不思議と気持ちが軽くなり、笑顔になれます
これが「涙活」の効果です