先日、嬉しい来訪者がありました


数か月前まで通院していた患者さんの娘さんです


患者さんはNさん、男性

娘さんが仕事を半日休み、通院介助をしていました


通院は娘さん運転の車・・

帰りはドライブがてら、食事に行ったり・・と

通院 + α を楽しんでいるようでした


新たな病変が出現しました


切除することになりました


入院が長引いたこともあり、徐々に体力は落ちて行きました


貧血がすすみ輸血を行いました


当院の治療開始から約1年・・か細い声になりました


車で1時間弱の通院が難しくなりました


「体力戻ったらまた来てね」と見送りました


その日、立ち寄った食事処で「もう先はないから」と言って

辞めていた煙草を吸いました


これが最後の外出になりました



自宅には在宅の先生が入っていました

なるべく自宅に居たいというNさんの希望がありました


介助なしで歩くことはできなくなりました

お手洗いに行きたいというので、介助して用を済ませました


介助をしながらベッドに戻る途中で息が途絶えました

娘さんの腕の中でした




それから数か月

娘さんが立ち寄ってくれました


やっと銀座に来れました

挨拶に行かなくちゃ・・とずっと気になっていました

通院以来初めての銀座です

納骨を済ませました・・

大丈夫と思ったけど、やっぱダメですねなみだ

ここでの治療で良い時間がもてました

ほんとうにありがとうございました・・


途中涙ぐみながら、たくさんのお話をしてくれました




Nさん亡きあと、ずっと娘さんのことが気になっていたことを

話しました


濃厚な時間を過ごした娘さんが、急に1人暮らしになり

精神的に大丈夫かしら・・


仕事とワンちゃんがいるから大丈夫よね・・きっと・・




何とか大丈夫です

仕事が忙しくて良かったです

今日もこのあと、仕事に行きます

小さい会社なので休めないんです・・



Nさんを介してのご縁です

インフルエンザの予防注射を打ちに来てね

そうしたら、年に1回は娘さんの体調も見られるし・・



ありがとうございます

そうしますペコリ




故人の想い出話をするのが、究極のグリーフケアといわれています


残された家族への支援・・


これからもクリニック全体で・自然体でしていきます