「起立」 「礼」 「着席」
懐かしい号令ではじまったのは「授業」ではなく
ある損害保険会社の研修の一コマ
講師は、当院院長の三好Dr
講演タイトルは「“がん”とはなんぞや?」
今回は、得意の絵をふんだんに使ったわかりやすい内容を心掛け
少し短めの時間に設定し、そのあと質疑応答の時間を設けました
講演内容を抜粋すると
①日本人の平均寿命の推移
昭和元年の平均寿命は 男44歳・女46歳
戦後(S22年) 男50歳・女53歳
三好誕生(S41年) 男67歳・女72歳
平成17年(2005年) 男78歳・女85歳
平均寿命が大幅に伸びたのは
戦後ペニシリンの商品化・点滴の普及
抗結核薬(ストレプトマイシン)が発見、商品化など
医学の開発・進歩による
②「がん」は老化現象である
「がん」の人が増えているのは
「がん」に罹れるくらい、長生きできる人が増えた
昔、寿命が50歳の時は、がんに罹る前に寿命で死んでいた
③「がん」と「がん」でない出来ものの違いは
「がん」は ①転移する、②周りを破壊する、③身体を弱らせる
④それ自体がどんどん増える
「がんでないもの」は上記4つとも「無い」
④数字で見る「がん」
年間約65万人超のがん患者が発生する
その中で、「完治・根治できる治る初期のがん」の人が約50%
「完治・根治が難しい治らない進んだがん」の人が約50%
つまり、治るヒト半分・治らないヒト半分
⑤治療法の選択肢
<標準治療>
・外科治療
・放射線治療
・化学療法
・ホルモン療法
<非標準治療>
・免疫療法
・温熱療法
・その他 代替療法を含めいろいろ
⑥日本人の死因・・・「がん」か「頭」か「心臓」か
1位 がん (30%)
2位 心疾患(16%)
3位 脳血管疾患(11%)
⑦死に至るまでの経過
がん・・・がんに罹っていてもあるときまでは
まあまあの元気度で、日常生活が送れる
最後の1-2か月くらいで急速に衰弱して
死に至る経過が多い
⑧昔に比べて、再発してからの生存期間が延びている
EX.大腸がんの場合、昔は使える抗がん剤の種類が少なかった
どんどん新しい抗がん剤や分子標的薬が出てきて
5年生存率が延びている
⑨問題提起(つぶやき・・)
どんどん新しい薬が出るが、新薬は価格が高い
世界の全人口の約2%である日本が
世界の抗がん剤の使用量の25%を占めている
患者も増え、高価な薬も増え、日本の医療保険制度は大丈夫か
講演内容は、おおまかにこんな感じですが
熱心に聞いてくれる会場の雰囲気に
がぜんやる気スイッチ が入った三好Dr
どんどん九州弁になり、声も大きくなり
心地よか~~~と、全身から伝わる
その後の質問も多くあがり、本音と建前の話や
ここだけトークも出現・・
そして、講演が終わると
「起立」 ・ 「礼」 ・ 「ありがとうございました~」
「“がん”とはなんぞや?」
相手を知ることが、治療の近道・・
「知る」ことで「不安」を解消することもできるはず・・
今回行った三好Drの「出前授業」
今後も続けて行こうと思います
小集団の勉強会など、三好Drに講師に来てほしい・・という
希望がありましたら、岡田までご連絡ください
銀座並木通りクリニック 03-3562-7773