先日、「セカンドオピニオンを緊急で受けたい」という

相談電話がはいりました


電話の主は患者さんの家族

移動中の車の中からの電話ということで

電波が途切れ途切れとなる・・


話を聞くと

がん拠点病院で治療をしていたが

治療効果がなくなり、経過観察と緩和ケアになった


本日、緩和ケア科の受診だった


帰る車の中で、どうしても銀座並木通りクリニックで相談したい・・

話を聞いてほしい・・何とか時間を取ってもらえないか・・ということになり

電話をしていると


電話口からは、咳き込む声や

「腹水が溜まっている」「急に悪くなったっ・・」という

他の方の声も聞こえてくる


必死さが伝わってくる・・


予約診の合間を使い、なんとか緊急で受けてあげたい・・

三好Drに相談し、緊急で受けることにした



1時間半後に男性患者さんと、その家族が来院した


余命1ヶ月、次回の緩和ケア科の外来予約は2週間後

  1、この2週間で痛みのコントロールをしましょう

  2、地元の緩和病院をつくりましょう  と言われた


どうしたら良いか?

どうすれば良いか?

こんなに具合が悪いのにどうにかならないのかしょぼん との訴えだった


三好Drは、

  1、痛みのコントロール →

 1日の医療用麻薬の総量を知る必要がある

      定時の薬と、頓服の薬を何時にどのくらい

      服用したか記録をつけよう・・・ということで

      当院の痛みの記録用紙(ピンクの紙)をつけるよう指導

              診察室の外でのはなし・・・-DCIM0069.JPG

                            


  2、地元の緩和病院 → 

医療相談室からは、K病院と打診されているが・・と

      当院でもK病院にはお世話になっている

      センター長も知り合い・・などと 

      K病院の情報を提供し、至急紹介状を作ってもらい

      K病院に予約をいれるよう指導


患者さんは、具体的な「1」と、今後の方向性「2」が明確になり

少し安心な顔になっていた




それにしても、当日のがん拠点病院緩和外来の補足説明のための

セカンドオピニオンって、やはりおかしいむっ


余命1ヶ月と言い放つのであれば、不安なき1ヶ月にしてあげるのが

「緩和ケア科」の看板の重みではないのだろうか?


チーム医療は機能してるのだろうか?

「緩和ケア科」は「チーム医療」であり多職種がチームを作っているとの看板

少なくても、この患者さんの件には「チーム」は機能していない



大きな箱を持っている、がん拠点病院の緩和チームより

在宅ホスピスの在宅医、訪問看護師、介護士、ケアマネなどの

外部の在宅チームのほうがよっぽどスピーディーで

患者さん・家族に向き合ってくれているラブラブ



大きな病院の緩和ケア科で「んんっむっ」と思ったら

他の選択(在宅ホスピス)を考えるのも「大いにあり」だと思います


ただし、保険のために大きな病院の緩和ケア科の予約は

そのままにしながら、同時進行で進めてください


後悔しない選択を一緒に考えていきたいと思っています