患者さんの家族から、夏らしいひまわりの花をいただきました
さっそく待合室のギャラリーのセンターに飾りました
ひまわりを下さった家族ですが、
詳しくは、数年前に亡くなった患者さんの家族です
患者さんは働き盛りの男性でした
綺麗な奥様と、1男1女のお子さん・・
通院は必ず夫婦で来ていました
おびえたような、そして時には苛立ったような眼が印象的でした
最初はスタッフに対しても心を開かず
会話も最小限だった方が
徐々に、おちゃめな一面を見せるようになり
口数も増え、冗談を言うまでになりました
その年は特に暑い夏でした
私たちは、日に日に憔悴する患者さんを見て
夏が越せるかしら?と、心穏やかではありませんでした
本人の気力と、家族の献身的な支えで夏を乗り切り
小康状態の秋を過ごしました
冬になり、通院が難しくなり、入院することになりました
高校生の息子とその姉に対し、父の病状をどう話しをするか・・
時間がない・・など
妻から相談を受けたことが思い出されます
入院先の緩和病院に、スタッフ数名でお見舞いに行きました
個室の室内には、妻の寝具が用意されていました
夫が1人になりたがらないので、ずっと泊まっているとのこと
病室の帰りに、お見舞いに来てくれたお礼の言葉と
「銀座並木通りクリニックに、入院施設を作ってほしい」
「同じ先生、スタッフの元でずっと居たいんだ・・」という言葉をいただきました
その後、妻は夫を失いました・・
深い悲しみと喪失感の中、クリニックにお礼に来て下さいました
私たちは、
「患者さんと出会えたのも不思議な縁
これからは、家族の健康管理のお手伝いをさせてください」と話をしました
それから、妻は数か月に1度自身の健康管理のために来院され
先生・スタッフと、亡夫との思いで話や、たわいもない話をして帰ります
娘の子宮頸がんワクチンも接種しました
患者さんを通しての不思議な縁が今も続いています
亡くなった患者さん含め、クリニックの守り神です