当院に通院している70代の女性がいる

通院には必ず、近隣に住む息子さんか、娘さんが一緒に来る


少しずつ体力が落ち、他科受診も増えてきている


私は、ご自宅での様子をうかがうために、診察室に同席している・・


「少しずつ体力が落ち、私たちを頼るようになってきています・・」

「夫婦二人の生活は心配なので、兄妹どちらかが実家に居るようにしています・・」 と


通院当初は、母と子供(息子・娘)の親子関係であった


いつのまにか、母を見る子供(息子・娘)の眼が

まるで子供を見るような親の眼になっていた

親子の逆転現象である・・


それはそれは、すべてを包み込むような優しい眼であった・・・


少しでも長く母との時間を共有したい・・

大事な母と一緒にいたい・・

ただ、時間は限られている・・・


一瞬の時間も大事にしたいんです・・という気持ちを

まなざしで表現している・・


そこに言葉は要らない