笑顔と祝福と歓喜と君(銀時)【捧げ夢】 |  ★...銀の侍 銀魂夢小説...★ 

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愛を込めて夢小説書いてます! 

駄文です。更新率も低めです。リクエスト夢小説がほとんどです。

拙い文章ですがお付き合いくださいませ!


今日はおあやさんのお誕生日です!そんなこんなで私から些細なプレゼントを送りますえへへ()


女の子の名前は「おあや」ちゃんです♪


読んで下さる方は駄文ですけれどもどうぞ!






朝、自分の家のポストを開けるとカードが1枚入っていた。


とりあえず、二つ折りにされたその紙を取り出して送り主を確認。



「…?」



送り主は"万事屋"と書かれている。でも郵便を通したようなハンコなどもなく、直接入れに来たのだろうと伺えた。


なんとなくだが、宛先を書いた字が新八君であるは分かった。でも――なんで?


一体何の要件なのか分からず開いてみると、丁寧な字で「誕生日のお祝いですよ」と一言。


最後に「お昼に万事屋に来い」と銀さんの字で添えられていた。


字の周りには(きっと)神楽ちゃんが飾り付けに描いたハートやら星やらが散りばめられている。



「あ………え、まじで?」



初めてである、彼らからカードを貰ったのは。


そして何より誕生日を祝うなんて粋なことを私なんかのためにしてくれるらしい。


――誕生日知ってたんだ…!なにこれくっそ嬉しい…!!


少し信じられない心境だったものの、心の中で小さくガッツポーズをして部屋の中に戻った。


小奇麗な着物を手に取りうきうき気分で準備を始めたのだった。





◇◆




*万事屋*



「おい新八、砂糖はどのくれーだ?こんくらいか?」


「いやいや、多すぎるでしょ。何考えてるんですか」


「新八ー、生クリームできたアルー!!」



万事屋の台所では銀時たちがケーキ作りに勤しんでいた。


新八一人で作るのなら簡単な話ではあるのだが、3人でケーキを作るのは至難の技だった。



「俺のケーキはなぁ新八、砂糖たっぷり苺たっぷり糖度高めのスペシャルスウィーツなの。こんなもん俺一人に任せとけって。ぜってーうめェから」


「アンタに任せるとこの家の砂糖全部無くなるんですよ。ほら、ケーキだけじゃなくて他にも作るものあるんですから!早く手動かして下さい!」


「ちぇー、新八のくせに…」


「新八のくせにってなんですか!銀さん本当に糖尿病になっちゃいますよ」



しぶしぶ銀時は手を動かしスポンジの元を作り始めた。3人が作るのは苺のホールケーキである。


新八は薄力粉ををふるい、なんとも地味な製作作業である。



「それにしても、おあやさんが誕生日よく知っていましたね銀さん」


「そうアル!私だって知らなかったヨ。なんで知ってたアルか?」


「あー?それはアレだよ、あのー…アレだ、うん、えっとー…」


「相変わらず漠然としませんね。もういいです、なんでもいいです」



新八は呆れたようにため息をつくと、銀時の手に持っていたボールを横取りし、型に流し始めた。


あとは焼けばいいだけ。新八がほっと一息ついたところで、



「あとは僕がやりますんで、銀さんはプレゼントを買ってきてください。神楽ちゃんは手伝ってね」


「あいよ」


「わかったネ!」



おあやのこととなると、不思議に神楽はなんでもやる気になっていた。新八はそんな神楽を微笑ましく思いながら、次の料理を始める。


銀時は混ぜていたヘラを流しに投げ入れ、台所を出ていく。



――てめーらには一生教えねーよ。


そんなことを思いながら、彼は玄関を出て新八に頼まれたものを買いに雑貨屋へ向かった。




◆◇





「あー…?なんだこれ、ダブルハートのキーホルダー?」



新八にはメモ紙を渡されていた。その紙に書かれていたのはたった一つだけである。


完全に乙女チックな雑貨であり、それを銀時に買わせる新八に少し殺意を覚えながら店を捜し歩いた。


こんな可愛らしい雑貨があるところなんて、銀時が知っている範囲は少ない。


――神楽に行かせろよ、メガネのくせに……―――まぁ、おあやは喜ぶだろうけどよ。


心の中で悪態をつきながらも、裏では少し買うのを楽しみにしている自分がいることに気付く。


なんだか浮かれている自分がうざくて足を速めたときだった。



「あらら、さっそくプレゼント買いに来てるんですかィ旦那」


「あ…………総一郎くんですか、分かってるなら邪魔すんなウゼェから」


「はぁ?せっかく教えてやったのにその態度は頂けやせんねィ。なんならここでぶっちゃけてやってもいいんですぜ?」


「何をだよ…」



嫌な予感を感じながら恐る恐る聞くも、そんな素振りを見せないようにするために必死だった俺は嫌な汗をかいていた。


うんざりだ…まじでコイツと関わるとめんどくせェ…!



「だから、旦那が誕生日を利用しておあやに告白し――」


「だァァァァアアア!はい!もう分かった!わかったよ!違うからね!全っ然違うからね!的外れにもほどがあるからね!!」


「なに言ってんでさァ、アンタがおあやのこと気にかけてんのはみーんなお見通しでィ」


「あァ!?」


「そのプレゼント買わせられてんのも、チャイナたちが気を回していることに気がついてねーんでしょう?」


「…………………は?ちょ、ちょっと待てよ………、いやいやいやいや…」



――どういうことだソレェ!!


なんだろう、やっぱりコイツめんどくせェ!なんかすげぇ見透かされてる感じして嫌なんだけど!


つかそれ以前に…え?新八たちも…………気づいてるわけ?なにそれアイツらそんな素振り…――


まじでかァァァァァァ!!!




銀時は頭が痛くなるのを感じて片手で押さえる。そんな銀時を見て沖田は楽しそうに微笑むと、



「失敗したらおあやは俺のもんにしまさァ。全力で落としてやりますぜ」


「はぁ!?テメェそれどういう…」



返答遅く、沖田はすでに銀時の前から消えていた。


――…………それは…だめだろ!それだけは阻止しなくちゃならねぇ絶対…!


――ってかなんで告白することまで見抜かれてんだァァァァア!!



もとより、銀時がおあやの誕生日を知ったのもつい一昨日のことだった。それは沖田がおあやの誕生日を知っていると言ったからである。


告白するチャンスだとも思ったがゆえに、沖田に何時なのか伺った直後から銀時は違和感を感じていた。


ただ、それは沖田が銀時を玩具のように見据えていたからで、銀時はその視線に気づいた瞬間に気が滅入った。



――だー…くっそ…。沖田になんか聞くんじゃなかった……。


肩を落として、銀時は再び雑貨屋を探し回った。




◇◆




*午後二時半、万事屋前*



――よーし、入ってもいいんだよね



おあやは玄関の前で手鏡を広げて髪型を整え、一度深呼吸した。ちょっとだけドキドキを胸を鳴らしながら、インターホンを指で押した。


ピンポーンという音が万事屋に鳴り響き、バタバタと誰かしらが集まってきているのが分かった。


そしてドアは開かれ、目の前には新八くんや神楽ちゃんだけでなくお妙さんや九ちゃんまでもが出迎えてくれていた。


その光景が自分に向けられているのだと理解すると、自然に笑みがこぼれた。



この時期は忙しいこともあり、なかなかゆっくりしていられなかったからこそ、嬉しい。



「「おめでとう」」 「おめっとー」 「おめでとう!」


「ありがとう!…ありがとう!」



なんでか長谷川さんや桂さんまでにこやかに「おめでとう」と言っている。


照れ臭くなりながら、一人ひとりにありがとうと言ってしまう。


なにしろ私にしたら、たくさんの人たちが祝福してくれているわけで、こんなに嬉しいことはないわけで、



「さぁ、上がってらっしゃい!」



というお妙さんの声で私は万事屋に駆けこんんだ。





――――――――

――――――…



「さっ、どーぞ!ケーキにお菓子にゲームもたくさんあるわよ!」


「フハハハハ!酒もあるぞー!」


「おあや!一緒に遊ぶアル!」


「ケーキ3人で作ったんです!食べてみて下さいね!」



騒々しくなった万事屋の中で気づいたことは、銀さんがいないということだった。


気づいたことというよりか、気がかりでならなかったというのが正直なところである。


今日楽しみにしてやってきたのは、銀さんがいるという期待があったからでもあるのに。



「新八君…、銀さんはいないの…?」


「え?あ、あー…もうすぐ来ると思うんですけど…」


「そう…」


「………まったく何やってるんでしょうね」



残念。凄く残念。とっても楽しくて、みんなが私に笑顔を向けている中で失礼かな。


銀さんがこの場にいないのが、とっても寂しい。


期待はずれだった。私は、浮かれた女ね。



笑い声の中で、私も笑うのだけれど、口元がいつもより上がらないのはなんでかなぁ…?



「あ、おあやちゃん!!」


「へ!?は、はい!」



妙が窓の外を眺めた瞬間、慌てたように声を上げた。



「今すぐ下に言って、お登勢さんからお酒貰ってきてくれない!?」


「え、あ、うん!わかった!!」



唐突すぎて訳も分からず、声の大きさに押されて私は飛んで行くように玄関へ走った。


下駄をはいてドアを開けて階段を下る。




そしてその最中、すぐそこの道で見慣れた銀髪が―――



「銀さん!!」


「…あ、おあや……!」



思わず名前を呼んでしまった。でも仕方がない、ずっと気にかけていたのだから。


銀さんは少し小走りで私のところまで駆けより、少し息を整えて喉を鳴らすと片手に持っていた紙袋を差し出した。


可愛い紙袋だった。銀さんがこんなのを持っているのがなんだか可笑しくて、クスっと笑ってしまう。



「お、俺だって恥ずかったけどな!お前のためだと思ってだからな!」


「わかってるって!ありがとう」


「………………おう」



ほんの少し頬の赤くして照れている彼の顔をずっと見ていたくなってしまう。



「…可愛いね、これ」



紙袋の中に入っていたのは、これまた可愛らしいキーホルダーだった。


いつでも持ち歩こう、彼から貰ったプレゼントだもの。


たとえ彼氏彼女でなくても、好きな人から貰ったものを大切にしたいと思うのは当然のことで、


そしていつでも手にしていたく思うのもしかり。



「可愛いだろ。本当はもっと高価なものをくれたかったんだけどな…」


「いいよ、嬉しい。本当嬉しい、ありがとう…!」


「今日はお前の誕生日だから当然なんだよ。おめっとさん」


「うん…!ありがとう!!」



何度言っても「ありがとう」という大きな気持ちを伝えきれない。


私が何回「ありがとう」と言っても、きっと足りないくらい、本当に嬉しい。



「おあや」


「……ん?」


「………あのさ…、ずっと言いてェことあって…よ…」


「……………うん」



――なんとなく、…なんとなくね、分かるんだ。


彼が言いたいこと。


私もきっと、思ってることだから。



銀時はおあやの目をまっすぐに見つめ、少しの沈黙を作りだした。


この沈黙はただ胸の鼓動を大きくさしていく。焦っているわけではないはずだ。ただバクバクと波打つ脈。


そしてやっと銀さんの口が開かれた――



「ごめん、ストレートに言う。好きだ、俺と付き合って下さい」


「…………はい!」



この瞬間を永遠に。そう思いたい、そうなればいい。


心はほっと温かくなり、気持ちを伝えられた嬉しさに心がざわついた。



「私も銀さんのこと好き!」



そう言った瞬間、銀さんは私を抱きしめた。



そして後ろから拍手と歓声。振り向けば玄関にみんなが私たちをみている。


ひゅーひゅーという冷やかしから「おめでとう」という祝福。


――ああ、なんて良い日なのだろう




ため息をつくくらい素晴らしい日を、みんなは私にくれたのだった。




end............








誤字脱字はお許しくださいませ。いつもどこかで誤字があるのはわかっているんです。


地味になおしているんですけれどもね一応!


さて、いつも以上に時間がとれず今日頑張って書いたんですよ~(*^o^)乂(^-^*)


おあやさんにはお世話になってますので、誕生日を知った瞬間書こうと思いましたの♪


おあやさんにイラストをリクエストしたんですよ。神イラストと駄小説を交換!的な感じです(笑)


お誕生日おめでとうございます!おあやさん!


勝手に名前をおあやにしちゃってすいません!


そんな感じで今日はおあやさんDAY★


これからも素敵な日々を送ってくださいませ♪♪



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↑おあやさんDAY★という訳で、過去に描いて貰ったイラストバナーです。

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