銀ラメLD50。

銀ラメLD50。

脳内 文章化 実験。

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しかし一体なぜこんなにも幸福感が得られるのか。

背徳感をスパイスとして

一晩煮込んクズクズにしてであろうか。

腕枕なんかさ、

ああいった事やこういった事も

お嫁さんにも。

クズクズクズ。

「子供が生まれるとさ、

吸われて胸は縮むんだよ。

もう嫁なんて、

シワシワで垂れてるんだよ。」

なんて教えてくれる。

張り合えないレベルの話だ。

私は

シワシワの垂れた乳で

ウェディングドレスを着るお嫁さんの姿を想像して笑った。

彼は

私の平らな胸の間を指でなぞっていた。



脳内ゴーストノート。

「ねぇ。下の名前で呼んでよ。」

と彼は言った。

私はずっと(苗字+さん)で呼んできたので、

今更感があって照れて、嬉しかった。

ずっと憧れていた。

どこかのバンドのベーシストみたいなカーリーヘアー

猫好きなのに笑うとビーグル犬みたいな顔

目線は彼の方がわずかに低い事

ぶ厚めの手の平と指

それらが私に決して伸ばされる事のない腕。

憧れていた。

彼の結婚式にも行った。

彼の選んだ人は

彼よりもずいぶん背が低く

真っ黒なロングヘアーで

切れ長の目をしていた。

一度しか見た事がないから

彼のお嫁さんを思い出す時は必ず

結婚式の真っ白なウエディングドレス姿だ。

「ねぇ、下の名前で呼んでよ。」

今まで苗字で呼んでたから今更なんかはずかしいです。

「その方がカレシカノジョみたいでいいじゃん。」

照明はすでに薄暗いオレンジ色になっていて

黒っぽい影が必要以上に彫りを深くみせるように落ちていた。

彼は100m走を全力疾走しているかのような呼吸で

私に懸命に突き立て覆い被さる。

私には手に入れることができなかった存在が

自ら懸命に私へと向かうベクトルとなり

一定のリズムで刻み痙攣し湿度を上げる。

私は挿入されている。

まるで私の事を

理解している理解している

と繰り返すように。

理解されている気になる。

今度は私が上になって好きに遊ぶ。

そんな声を上げるなんて知らなかった。

そんな表情になるなんて知らなかった。

私に挿入されている。

しかしもし何なら挿入してさしあげたい位だ。

そしたら私が君の事を理解できるかもしれない。

呼び捨てで名前を呼ぶ。

何回も呼ぶ。

呼びたくて呼べなかった分呼んでやる。

あーこんな可愛い声なんか出るのね。

100m走の呼吸はさらに荒くなり

テンポが上がる。

ただ下腹部から這い上がる快楽に身を委ねて

ひたすらゴールするのを待っている。



























「26歳になったら死ぬんだ。」

とギターを弾く彼は言った。

かの有名ミュージシャン達は皆26歳でなくなった。

って。

僕は君が死ぬ事なんて

考えたくもなかった。

君が僕のところからいなくなるなんて

考えたくもなかった。

だから僕は先に彼の側から離れた。

サヨナラを言われる前に

サヨナラを言って。

住む場所を変えた。

メールアドレスを変えた。

髪を黒くした。

ラバーソウルを止めて

出来るだけ普通の革靴を履いた。

「戻ってくる?」

と不意に来た電話に

戻らないよ。

と答えた。

彼は地元へと帰って家業を継いだらしい。

そして

彼は26歳を過ぎた。

僕らは既に26歳でなくなった。

彼は僕のおかげで生きている。

僕は彼のおかげで生きている。

だから僕は彼の代わりにギターを弾いて

夢の続きを少しだけ歌う。









定時を迎える前に彼は会社を出た。

「これから出るから。

今日は戻らないから。

何かあれば携帯へ電話するように。」

と足早に出て行った。

「はーい。」

と部下の女性が鼻にかかった声で返事をする。

「どこに外出ですかね?」

と営業の男の子が私に聞いてくる。

さぁ?彼には色々ありますからね。

とサッと答える。

営業の男の子は何かを言いかけて

やはり止めたと表情を変え

何も言わずに席へ戻った。

早く定時にならないかしら?

今日は彼が私を待っているのよ。

久しぶりだわ。

何のお話をされるのかしら?

私ったら浮かれているわ。

*

いつもの喫茶店は

いつも通りの混み具合で落ち着いていた。

決して豪華ではない装飾と

決して安くないコーヒーの価格と

各テーブルにはコンセント差し込み口が常備され

人前でしか集中できないサラリーマン達がPCを広げ

何らかの商談を行っていそうな人達が

にこやかに話していた。

いつ来てもこの雰囲気は変わらない喫茶店であった。

彼が私と一緒に働かないかと誘ったのもこの店でだ。

彼は既に店内にいた。

「待ち合わせでしょうか?」

と若い店員が声をかけてきたので

はい

と答えた。

きっとこの時の私の顔は笑顔だったのだろう。

若い店員はさぞかし嬉しそうな笑顔で

「お待ちしておりました。どうぞ。」

と案内してくれた。

*

彼が私に気付いて軽く手を挙げた。

この瞬間、彼は私だけのものになる。

お待たせ致しました。

私は彼の向かいの席へ座った。

「カフェラテを一つ。」

彼が私のために注文してくれた。

コーヒーが得意でない私のために

ミルクが多めのコーヒーを選んでくれるところが

私の事をわかってくれてると思い

嬉しかった。