まるでグリム童話に出てくるくるような
牧歌的なドイツ風カフェ、
西荻窪「ヘンゼルとグレーテル」での
はじめてのライヴ、晴天にも恵まれて
とてもゆったりと
あたたかく贅沢な時間を
みなさんと過ごすことができました。


これまで
水道橋のイタリアンのトラットリア、
長崎の歴史ある洋館の13番館
そして大阪のお風呂屋さんなどで
ライヴをやってきたオイラ。


「郷に入ったら郷にしたがえ」の言葉に
忠実な僕は
それぞれの場所の雰囲気に合わせて
選曲やお話の中身を変えてくるので
昨日の「ヘンゼルとグレーテル」でも
またいままでにない新しい
ギンジ・ワールドが生まれました。


これがそのセットリストです。


☆伊藤銀次の菩提樹の木の下でコンチェルト
     @ヘンゼルとグレーテル セットリスト

第1部
01) Dream Time ~ 風になれるなら
02) パリッシュブルーの朝に
03) いちご色の窓
04) ちがうんだよ
05) センチメンタルにやってくれ
06) Sie Liebt Ich (ビートルズのカバー)
07) ダンケシェーン(ウェイン・ニュートンのカバー)

第2部
08) あの娘のBig Wednesday
09) Nature Boy
10) 恋のトリックスター(長江健次君のカバー)
11) ウキウキWATCHING
12) Flowers In The Rain
13) 白い恋人たち
14) 誰のものでもないBABY
15) 雨のステラ
16) 青空のように(大滝詠一さんのカバー)
17) Baby Blue

アンコール
18) 星を見上げて
19) 幸せにさよなら


「ヘンゼルとグレーテル」は
JR西荻窪駅からちょっと離れた住宅地にあるため
ランドマークが少なくて迷われたかたたちも多かった。
かくいう僕も訪れるのが3度目なのに迷ってしまいました。


それに対応して
この日ボランティアでお店を手伝ってくださってたみなさんが
表に出てお客さんを誘導してくださったのには
ほんとうに感謝でした。


無事にお客さんがそろったところで
「ドイツ・オーストリア生活文化館」の館長であり
このお店のオーナーの所百合子さんの
挨拶と呼び込みがあって
いよいよ僕の登場です。


「いちご色の窓」は
打ち合わせでこのお店にきた時から
歌おうと思っていた曲。
4月に芦屋で開く「I Love JAZZ」の
影響もあって選んだ
「ちがうんだよ」と共に
ここの雰囲気にぴったりでした。


イタリアンのビバーチェではカンツォーネを歌うので
ここではやっぱりドイツ語の歌を。
何を歌おうかと
いろいろ考えて浮かんだのが
ビートルズが英国パーロフォンでデビューする前に
修行を積んだ国ドイツに感謝を込めて
大ブレーク後に吹き込んだ
「She Loves You」のドイツ語ヴァージョンの
「Sie Liebt Ich」。





大学で一年だけでもドイツ語を勉強していたので
よ~しとはりきって挑戦したけれど
途中で口がまわらなくなっちゃった。
英語になれているとどうも
ドイツ語はむずかしいです


そして現在に至るまでに
世界のポピュラー・ミュージック・シーンで
たぶん一番活躍したと思われるドイツの音楽家。
指揮者で作曲家、編曲家の
ベルト・ケンペルトのことをみなさんに
ご紹介して
彼が作曲した「ダンケシェーン」を歌いました。





ビートルズは自分たちの正式デビューの前に
ドイツのポリドール・レコードから
トニー・シェリダンのバックとしてレコードを吹き込んでいて
そのプロデューサーがケンペルトだったりして
偶然話がおもしろいつながりになりました。


「ダンケシェーン」はドイツ語で「ありがとう」の意。
感謝をこめて第1部が無事終了し20分の休憩タイムに。


そこで出たお手製の
いちごのショートケーキとビーフサンドイッチと
フランス産の紅茶のおいしかったこと。
ここはもはや東京ではありませんでした。


第2部の目玉は
「NatureBoy」と「恋のトリックスター」。


元々ピアノで作って
西本明君のアコースティック・ピアノを
フィーチャーしてレコーディングした
「Nature Boy」を
以前青木ともこさんとのアコースティック・ユニット
「クラウディ・ベイ」をやってたときに
試しにマンドリンで演ってみたら
なんとケルトの匂いのする音楽になった。
一昨日選曲を考えてるとき
突然それを思い出して急遽
歌うことにしたのでした。


ここ最近のライヴでは
リクエストをいただくこともあって
他のアーティストに提供した曲を
歌うことが増えました。
今回はリクエストはなかったけれど
ついこないだ神戸でいっしょだった
長江健次君にむかし僕が書いた曲
「恋のトリックスター」を歌うことに。


なんとこの曲を人前で歌うのは
長江君に渡すデモテープの時以来でした。


と、今年の自分のライヴとしては
最初ということもあってか
このようにアイデア満載で
お届けしてきた
菩提樹の木の下でコンチェルト、
後半はしっかりと自分の曲を
歌うことに集中して
しっかりと歌いきることができました。


PAシステムがない生音のままの
歌とギターがよりナチュラルな
空気感を醸し出し
客席と僕の間に
気持ちの通い合いを生んでくれて
とてもゲミュートリッヒ(至福)なライヴになりました。


「ヘンゼルとグレーテル」に足を運んでくださったみなさん、
ほんとにありがとうございました。
楽しかったねえ


そして館長の所さん親娘、すべてのスタッフのみなさん
その「おもてなしの心」に感謝感謝です。


きょうのぱしゃりはみなさんと
ミスター・マンドリン・マンのオイラと。





またよきタイミングを計って
第2回目がやれたらいいなあ
そしたらいっしょにまた
至福の時を過ごしましょう。