東京生まれ東京育ちの東郷君が
「東京バンドワゴン」シリーズを
こんなに気に入ってくれるなんてオドロキ!

小路さんは北海道の人だけど
逆に子供の頃から東京を外から
テレビなどを通してみてきたから
こういう小説が書けるもかもしれない。

「東京バンドワゴン」シリーズに
ケンとメリーを登場させるくらいだから
きっとBUZZにもシンパシーを
感じてくださってるのではと思っていたところに、
ちょうどタイミングよく
小路さんがお仕事で上京されることに。

そこで宿泊先のホテルまでお邪魔して
そのことをお話しし
BUZZの東郷君のために
詞を書いていただけないものか
だめもと晋也監督で頼んでみたのでした。

クールな表情でこの話しを聞き終わったあと
小路さんは、ひとつ断っておきたいと。

ポップスの作詞家としての詞は
僕には書けないかもしれないけれど
小説家、小路幸也として書いたものでよければ
とういうお返事をいただきました。

もちろん、それは望むところ。
小路さんらしいものを自由に書いていただきたかった。
それも束縛なく詞を先に。

実は僕は詞先で曲を作るのは得意なのです。
詞が先にあると迷わないで一本道を歩いていけるので。
「ウキウキWATCHING」は小泉長一郎さんの詞が
先にあったからこそ
20分でできちゃったのでした。

その時点では
連日忙しく執筆を続けておられる小路さんに
ひとつだけでも詞を書いていただけたら
それだけでありがたいと思っていました。
その詞に僕がメロをつけるつもりでいました。

何日か後に、小路さんから送られてきたのは
ひとつどころか
なんと驚きの、3編もの詞たち。
おおありがたや。

それをさっそく東郷君に見せたところ、
その中のストーリーっぽい展開の詞にただちに反応して
メロディが生まれて、
僕は僕で、もうひとつの
古きよき時代を思わせるノスタルジックな詞から
メロディをが浮かんできて
そこからインスパイアされ
二人それぞれにサビを作り、
それをもう一度小路さんに投げて、
ふたたび新たな詞が帰ってくるという
キャッチボールをくりかえし、
ついに
「東京の少女」(小路幸也作詞 東郷昌和作曲)と
「あなたはるか」(小路幸也作詞 伊藤銀次作曲)という
小路さん作詞の曲が2曲も生まれてしまいました。

これが事実上、小路さんの作詞家デビューともなりました。





これらの詞は小路さんにしか書けないもの。
どこか小路さんの短編小説を
音楽をBGMにして読むような感覚。
おかげでいままで聞いたことのない新鮮なポップスが
2曲も生まれてしまいました。
ありがとう、小路さん。

みなさんにも聞かせたいけど
残念ながら
もうちょっと お・あ・ず・け!

アルバムタイトルは最終的に
東郷君の昔からの音楽友達の
高橋幸宏さんが詞を書いてくれた曲からとって
「A Wonderful Time」に。

当初イメージを描いていた
「東京テイスト」ではなくなったけれど
この2曲のおかげで
その薫りをじゅうぶんに残したアルバムに
仕上がったと思います。

東郷昌和 / A Wonderful Time」は
2014年9月3日リリース予定。

オイラ、はりきってプロデュースしてます。
乞うご期待!!