5月1日の昨夜、
「細野晴臣コンサート2014」
@新宿文化センター大ホール、
満員のお客さんでした。





とにかく極上の音楽パラダイス。
ノリノリだったりイケイケだったり
どうだこれでもかあというような
ドカンというライヴではなくて
小さいけれど純度の高い宝石が無数に
ステージ上にちりばめられているかのような
ゴージャスな音空間。

いっけんレイドバックしたような
「楽」に聴かせるサウンドにみえて、
うんにゃ、そんな甘いもんではおまへんでしたよ。
ただリズムの先っぽを合わせようとするのではなく
音の出てないところをどこまで感じることができるのか、
よけいな音のおつりがまったくないのが
いさぎよく、ほんと心地よかった。

どんどん曲を追うほどに、リズムの解像度はあがるばかり。
聴くものをリラックスさせながらもどんどん覚醒させていく
実はとてもとんがった鋭敏なサウンドでした。

個人的にはディランの「Too Much Of Nothing」や
ビートルズの「Dear Prudence」を
細野さんの歌で聴けたのがうれしかった。

ちょいとトレモロが薄くかかった細野さんのギターの
色っぽいこと。
そしてちゃんと細野さんもリフを弾くところがたまらない。
そうか、細野さん、ライヴの人だったんだね。
しかも細野さんのリズム・ギターがリズム・リーダーでした。

メンバーは 細野晴臣(V0, GTR)
 高田漣( GTR, Mandrin, Steel GTR)
 伊賀航 (Bass)
  伊藤大地 (Drs)

サポート・ゲストとして 

     コシミハル (Pf, Acordion)
徳武弘文 (E.GTR)

9年前の狭山ハイドパーク・フェスで起用された
若いメンバーたちとのサウンドが熟成され
あの頃より格段に呼吸が合ってきていた。
まちがいなくこのバンドにしかない
音を作りあげていました。

ライヴが終ったあと、楽屋におじゃまを。
前から細野さんに会ったらお話ししたいことがあった。





北中正和さん編の「細野晴臣インタビュー」の中で
細野さんが語っていた「一拍子」論を読んだとき
目から150枚くらいウロコが落ちました。
チャック・ベリーからYMOにいたるまでに
共通するリズムの謎がこれでとけたからです。

そこでこの一拍子のことをお話すると

そうなの、一拍子なんだよ。
まだ僕はできてないんだけどね、って

おお、そんなあ、でもうれしい。
細野さんはまだ未来をみつめてるってことだもの。

今日のぱしゃりは、
レアでヒストリカルなフォー・ショット。
左から徳武弘文君、元ベルウッド・レコード社長の
三浦光紀さん、細野さん、銀の字。
みんなまだまだ元気です。