さてさてみなさんお待ちどうさま。
それではいよいよ、5月5日と6日の2 days 、黒沢秀樹君と僕のパブ・ロック・ユニット、uncle-jamのuki-uki☆music club vol.7 のレポの続きと行こう!
待たせちゃったおわびといってはなんだけど、キンクスのこの曲が今日の1曲目。



こないだの元春レディオ・ショーでもかかってたね。


それにしてもそれにしてもしばらく間隔が空いちゃったので、どんな流れだったかすっかりわかんなくなったかたもきっと多いことだろう。そこでBack to アーカイヴ !

このページの右上のCALENDERの下に「BLOG THEME」という項目がある。その中の「uncle-jam・風知空知ライヴ ( 21 )」という項目があるのでそれをクリックしていただくと、今回のライヴ・レポが「その参」、「その弐」、「その壱」の順に現われてくるので、ぜひそちらに目を通してから、この「その四に」かかっっていただきたければと思います。
はじめてのかたもよろしくエンジョイ!


そのアーカイヴをふりかえってみると、二人が猛烈なダブル晴れ男なことと、ロックパイルの「Teacher Teacher」をvol.7ではじめて1曲目に据えたこと、そして快調に始まったライヴが、uncle-jamライヴの呼び物のひとつ、「みなさんからお題をいただいてその場で曲作り」のコーナーにさしかかるところで、「サン銀」でのレポは中断していた。


01) Teacher Teacher (ロックパイルのカバー)
02) Baby It's You (シュレルズのカバー)
03) Crying All Night Long
04) ストロベリー・ワイン


この「uncle-jamのuki-uki☆music club」を下北沢・風知空知で始めて以来、ずっと続けてきたコーナー。その場で曲を作るといっても、いきなりのフリを受けてその場で丸々曲を完成させるわけではない。
いただいたお題からひらめいた、曲の骨格・魂(たましい)となる言葉、メロディをお客さんに提示して、そのコンセプトや方向性に納得していただいたら、次の回までに完成させてくるという趣向。つまり2回続けてご参加いただければ、その曲が生まれる瞬間から完成までを目撃することができるのである。

記念すべきvol.1にお客さんからいただいた初テーマは「お酒」。
はじめてのことだったのでどうなるのか若干の不安もあったものの、とりあえずそれをステージ上で、こーかなあーかな、あーでもないこーでもない、と黒沢君とキャッチボールしているうちに浮かんできたのが、「ストローベリー・ワイン」というキーワードだった。

もちろん これは、ザ・バンドの曲のタイトル。
僕の「意識」が、「お酒」という言葉で「無意識」の領域を検索した結果、若い頃憧れてほんとによく聴きこんだ、アルバム「Stage Fright」の中の曲のタイトルをひっぱりだしてきたのだ。





とっさに出てきたその言葉は、不思議なことにラヴィン・スプーンフル調のメロディに乗ってやってきた。まさにスプーンフルがザ・バンドをしょってきた感じ。
「お酒」というキーワードが、引き抜いたいもづるにはいろんなイメージがくっついていた。なんとそんなふうにつながってたのね!すごいぞ無意識!
お客さんからもうれしいOKをいただき、なんとか完成させ、続く第2回に無事披露することができた。

その「ストロベリー・ワイン」はその後配信され、お客さんとuncle-jamの奇跡のコラボがはじめて形になった。すべり出しはこのようにかなり順調だったのだが ... 。


ここで今まで僕たちがみなさんからのお題で作った曲をざっと上げて見る。


お題           曲名
お酒          ストロベリー・ワイン
パン          かじりかけのトースト
キャンドル       僕たちのキャンドル
猫           にゃーお


二人とも曲の仕上がりが完璧に納得がいかないといやなので、四苦八苦、七転八倒、いろいろ波乱はあれども、このようになんとかやりくり九死に一生、おかげで好評をいただいてきたコーナーだったが、やがてついに暗礁に乗り上げてしまうときがくる。

それは第5回のuncle-jam初の2 days に始まった。
2daysということもあってか、自らのチカラに慢心してのことか、なんとはりきって2日間で2曲、「帽子」というテーマと「電車」というお題の曲の依頼を、「ようがす旦那」と大盤振る舞いで引き受けちゃったのである。

その2曲は、つづく2011年12月24日に開かれたクリスマス・パーティー・ライヴでご披露する予定だったが、せっかくのクリスマス、僕らのオリジナル・クリスマス・ソングを作って披露しようというマーベラスなアイデアが浮かんだことで、「帽子」と「電車」は延期、急遽、クリスマスの曲作りに挑むことになった。

そんな経緯で、2011年のクリスマス・イヴに僕らが歌うことになったのが、正真正銘自家製のクリスマス・ソング、「誕生日がクリスマス」と「光の花」という2曲。

自分で言うのもなんだけど、僕と黒沢君の個性のちがいが、クリスマスのハッピーな気分とホーリーな気持ちをみごとに描き分けていた。この個性の異なる二人が、パブロックという「こころざし」でつながっていることを、みなさんに見て聞いていただくことができた。ああ、今年のクリスマスあたりにもぜひまた歌いたいものだよ。



季節はずれのクリスマス・ソングで恐縮です。「誕生日がクリスマス」はこの曲のスイング感をお手本にしました。


おかげでクリスマス・パーティー・ライヴは大盛り上がりに盛り上がったものの、年が明けて臨んだ第6回、満を持して延期したはずの2曲は、なんとまた完成をみることがなく、さらにいよいよ5月5日と6日が関ヶ原の合戦の様相を呈してきたというのに、肝心の直前4日に、僕が春一番の出演依頼を受けていたため、いつもの追い込みができないことが早くからわかっていたので、涙をのんで「帽子」の歌1曲にしぼって、これの完成を目指すことにした。
そこでお客さんから「帽子」というキーワードをいただいたときのことを思い出そうとした。

あまりの予期せぬお題に、しばらく、つばがあるのがハットで、つばのないのがキャップだとか、黒沢君と帽子にまつわる話をひとしきりしながら、時間稼ぎしていたら、突然脳裏に「帽子屋さん」というアイデアが飛び出てきた。
瞬時にしてそれがパリの帽子屋さんに発展し、彼女のために主人公がパリで買ってきたおしゃれな帽子の歌はどうだろう? パリだからシャンソン。絵に描いた富士山のようだが、そこでなんとなく浮かんだ詞に適当にメロをつけて歌ったら、お客さんからOKをいただけ、思いのほかこのイメージ、音楽仲間にも評判がよかった。

そこで仮タイトルは「Paris Hat」。これはもちろん意識的にスタカンの「Paris Match」を気取ったもの。あくまで仮の仮だけどね。





脳というものは不思議なもので,無意識な領域ではいろんな、一見無関係にみえるものをつなぎあわせている。曲作りとはいかにそこの領域を開放してやって、無意識の森からふらふらと飛び出してくる夢の蝶々を、逃さず捕まえることなのではと思っている。

あのとき脳裏に浮かんだ、帽子をかぶった女性はなぜかオードリー・ヘップバーンだった。
なので歌詞を考えるとき、「あのオードリーのかぶってた ...」をどこかにいれようと思いついたのだけど、なんか現在の日本で、オードリーというと、いつも胸を張っている、ガタイのいい男性タレントを思い出す人が多いのではと、これはすぐに却下。
そこで歌詞はおいて、とりあえず曲へ。
なにはさておき3拍子。シャンソンは3拍子。そこは譲れないのであった。


長いマクラになっているようだが、気にせず、つづく