まだ5月4日の春一番、5月5日と6日のuncle-jamのレポが手つかずになっているというのに、あっというまに5月後半の山場、5月25日から27日にかけて広島、神戸、大阪を転戦する「Go Go G.I. Go West Go! Triple Dynamite Tour」が好評のうちに終了。そのレポも書かなくちゃなんてウロタエているうちに、今度は佐藤奈々子さんとのユニットの初ライヴ(6月3日)、そして6月10日、下北沢CLUB QUEでの、BOXとuncle-jamの対バンライヴの合同リハ(6月1日)も始まってきて、これはエラいことになってきた。

うーん遅れている、遅れている、すべてのレポが遅延している。遅延、遅延、遅延なのだ。



ユーリズミックスのアン・レノックスとの共演でお届け。


昔、さる知人のミュージシャンが「ユーズリミックスいいよね!」と言ったとき、あまりのその天真爛漫さに何も返せなかったことを思い出した。いわゆる「覚えちがい」である。

いくつかの覚えちがいについては、「週刊銀次・Archive」2010年08月22日号に書いているので、ぜひご一読願いたい。おもしろいよ。

かく言う僕も、ラジオの放送中にとんでもない覚えまちがい&言いまちがいをしたことがあった。

そのひとつは、布袋寅泰君の名前を「ほていとらやす」と呼んでしまったこと。
ただこれは難易度の高い「布袋」が読めたのだからご容赦、差し引き1勝1敗といったところだけど、もうひとつの「言いまつがい」(笑)は、今となってはかなり恥ずかしい。

今ではすっかりなかよしになった久保田洋司君のTHE東南西北をかけるときに、「それではTHE 東西南北(とうざいなんぼく)で『君の名前を呼びたい』を聞いてください」と紹介してしまったことがあるのである。きっとその頃ハードワークで疲れてたんだと思うけど、久保田君、スマンの涙でした。

おっと遅延しているのに、相変わらずの脱線ぶり。ぐいっと話を戻そう。
とにかくどこから手をつけていいのかわからないが、一つずつレポしていくからね。

とりあえずは5月30日のBOXとuncle-jamの初合同リハーサルのフォトを載っけておくことにしよう。これについての詳しいレポは近々必ず!
今日はこのあとfacebookではレポしにくいネタを!「サン銀」独占レポをお届けしたい。


$伊藤銀次 オフィシャルブログ 「SUNDAY GINJI」 Powered by Ameba
念のため、左から杉真理、松尾清憲のBOX、そして黒沢秀樹、伊藤銀次のuncle-jamです。


あるときはシンガー・ソングライター、あるときはテレキャス抱えたギタリスト、またあるときは音楽プロデューサー、そしてまたあるときは鶴見川沿いをひたすら走る市民ランナーだったり、話し出したら止まらナイトだったりする銀の字だけど、今回そこにまた新しい顔が増えた。
なんと生まれて初めて訳詞に挑戦させていただいたのである。


ある恋の物語 My Standard Collection Special Edition(初.../稲垣潤一

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6月13日にリリースされる稲垣潤一君のニュー・アルバムは、ポップス、ラテン、シャンソン、映画音楽など、全曲洋楽のスタンダード・ナンバーの日本語カバー。
安井かずみさん、湯川れい子さん、杉真理君、尾崎亜美さんという素晴らしい作詞家陣に僕も名前を連ね、日本語詞を2曲書かせていただいたのである。

まずそのうちの1曲は、マット・モンロー歌うところの、007シリーズ主題歌の「ロシアより愛をこめて」。依頼を受けたときちょっと驚いた。

この曲はビートルズに出会いラジオで洋楽を聴きはじめた中学生の頃、よく流れていて大好きになった曲。ビートルズやビーチ・ボーイズなどと共に、映画音楽やシャンソンやカンツォーネなど
も均等に聴くことができた幸せな時代であった。

驚いたのは、偶然にも去年の3月18日、武蔵小山アゲインでのモーメント・ストリングス・カルテットのライヴにゲストで出していただいたときに、長年の夢であったこの曲を、生まれて初めて歌うことができ、ディーン・マーティンの「誰かが誰かを愛してる」、ダニー・ケイの「ラグタイムの子守唄」、ディズニ-の「右から二番目の星」と共に、僕のスタンダード・カバー・レパートリーの十八番になっていたからだ。単なる偶然だと思うが、実にすごいシンクロなのである。





原詞は、東西冷戦下でジェイムス・ボンドがソ連の女スパイと恋におちてしまうエピソードを下敷きにしながらも、それに限定しない、世界を股にかけたラヴストーリーを描いている名作。
あくまで元詞のイメージを残しながら、「異国での若き日の帰らぬアバンチュールへの後悔」というのをテーマに書いてみた。僕も自分で詞を書くから、なるべくオリジナルの世界を壊したくないと自然に心掛けてしまうのである。
訳詞は原作詞者の許可をもらえないといけない。OKが出たときはほんとにうれしかった。

そしてもう1曲はアンディー・ウィリアムスでおなじみの「恋はリズムに乗って」。





オリジナルはボブ・クリュー・ジェネレーションのインスト曲。後から詞がつけられた。
元の英詩は典型的な「Boy Meets Girl」物。
その元詞全体に匂っていた「出会いのワクワク感」を強調する「トキメキ Words」を駆使してみることにした。自分の作詞した作品の中では、ちょっと「DOWN TOWN」的であるかもしれない。
まだ残念ながら手元に音源が届いていないのだが、なんと荻野目洋子さんがデュエットで参加されているらしく、これはますます楽しみが増してくる。

いくつになっても新しい体験ができるというのは、ほんとうに幸せなこと。
おかげで今度モメカルの演奏で「ロシアより愛をこめて」を歌う時、自分の書いた日本語詞で歌うことができるようになった。うれしいシンクロニシティーのおかげである。