13日、銀次はひさびさにレコーディングに「ギタリスト」としてお呼びがかかり、入魂のギター・ソロを弾いてきた。自分のアルバムや、プロデュース作品では弾くことはあっても、お声がかかって弾きにいったのは、ずいぶんぶりのこと。スタジオ・ミュージシャンの真似事みたいなことをやっていた70年代以来のことであった。
僕に声をかけてくれたのは「FLY HIGH RECORDSのひまわり娘」こと、玉城ちはるさん。うれしいじゃないか!ありがたいじゃないか!いい娘じゃないか!
その期待に応えて、感じるがままに、心のおもむくままに、1曲、華麗なるブイシーなターギー・ローソーをメーキーしてきた。ひさびさにギタリストの血が騒いだよ。
事前にその曲を送っていただいていた。二度ほど聞いたらなんとなくソロの入り口のフレージングが聞こえてきたので、さっそくギターを手に取って弾きながら譜面に書いておいた。
その先も考えようかなと思ったけれど、こんなことをしていると、どんどんシズル感のないソロになってしまいそうだから止した。
シズル感とは、「お待たせしました」といって、鉄板にのって出てきたステーキがじゅうじゅういっている状態のこと。たとえよくできたフレーズでも、即興で出てきたようなスリルがないと、よく味付けしてあってもさめきった料理のよう。2、3回好きに弾いて、あとは僕の潜在意識にまかせることにした。
イメージはテレキャスターでノー・エフェクト。音色が決まってオケを流してもらう。
ほら、さっそくイントロで決めておいたはずのフレーズがもうピンと来なくなっていた。もう少し高い音域からはじめたくなった。
なかなかいい。入り口から2小節ぐらいのフレーズはしくっときた。うん、これしかない。後はどうしようか迷ったが、その先は感じるまま指に聞いてみることにした。
むかし「LOVE PARADE」というアルバムで佐野元春に逆プロデュースされたときのことだ。
「Flowers in The Rain」のギター・ソロはやっぱり銀次に弾いてほしいんだといわれた。そのとき彼が「スポンテイニアスなソロを頼むよ。」と指示をくれた。
出たぞ、元春語が!と思いながらも、残念ながらそのとき僕には意味がわからなかった。
なんとなくニュアンスだけ受け取っておいて、わかったようなフリをして弾いたら、いいねとOKが出たからよかったけれど、「スポンテイニアス」は謎の言葉のままだった。
家に帰るとさっそく辞書をひいて調べてみた。
spontanious
1) (外的な強制でなく)自発的な,任意の.
2)〈衝動など〉自然に起こる,思わず知らずに生じる,自動的な.
3)〈文体など〉自然な,流麗な,のびのびした.
佐野君がいいたかったのはそういうことだったのだ。それは感覚としては、僕にとってけっして目新しいものではなかった。今までソロを弾く時はいつもそういう気持ちで弾いていたが、それを表現する言葉にやっと出会えたレコーディングだったのだ。
そして今回の玉城ちはるさんのレコーディングでめざしたのも、スポンテイニアスなソロだった。
サウンド・プロデューサーの菅大祐さんはそのことを理解してくれていたのだろう。
まったく僕におまかせにしてくれ、じっとスポンテイニアスなフレーズが出るのを待ち続けてくれた。
僕がソロを弾かせてもらった曲が入った、玉城ちはるさんのニュー・アルバム「ひだまり」は、FLY HIGH RECORDSから5月23日リリース。
まだちょっと先。今からどうか楽しみにしといてください。
お気に入り、60thアニヴァーサリーのテレを抱えてスタジオについたら、なんと杉真理君と村田和人君が!
彼らもこのアルバムにコーラスで参加していたのだ。せっかくだから、みんなでパシャリ!
左から、菅君、銀次、杉君、玉城さん、村田君。みんな笑顔がいいね!
僕に声をかけてくれたのは「FLY HIGH RECORDSのひまわり娘」こと、玉城ちはるさん。うれしいじゃないか!ありがたいじゃないか!いい娘じゃないか!
その期待に応えて、感じるがままに、心のおもむくままに、1曲、華麗なるブイシーなターギー・ローソーをメーキーしてきた。ひさびさにギタリストの血が騒いだよ。
事前にその曲を送っていただいていた。二度ほど聞いたらなんとなくソロの入り口のフレージングが聞こえてきたので、さっそくギターを手に取って弾きながら譜面に書いておいた。
その先も考えようかなと思ったけれど、こんなことをしていると、どんどんシズル感のないソロになってしまいそうだから止した。
シズル感とは、「お待たせしました」といって、鉄板にのって出てきたステーキがじゅうじゅういっている状態のこと。たとえよくできたフレーズでも、即興で出てきたようなスリルがないと、よく味付けしてあってもさめきった料理のよう。2、3回好きに弾いて、あとは僕の潜在意識にまかせることにした。
イメージはテレキャスターでノー・エフェクト。音色が決まってオケを流してもらう。
ほら、さっそくイントロで決めておいたはずのフレーズがもうピンと来なくなっていた。もう少し高い音域からはじめたくなった。
なかなかいい。入り口から2小節ぐらいのフレーズはしくっときた。うん、これしかない。後はどうしようか迷ったが、その先は感じるまま指に聞いてみることにした。
むかし「LOVE PARADE」というアルバムで佐野元春に逆プロデュースされたときのことだ。
「Flowers in The Rain」のギター・ソロはやっぱり銀次に弾いてほしいんだといわれた。そのとき彼が「スポンテイニアスなソロを頼むよ。」と指示をくれた。
出たぞ、元春語が!と思いながらも、残念ながらそのとき僕には意味がわからなかった。
なんとなくニュアンスだけ受け取っておいて、わかったようなフリをして弾いたら、いいねとOKが出たからよかったけれど、「スポンテイニアス」は謎の言葉のままだった。
家に帰るとさっそく辞書をひいて調べてみた。
spontanious
1) (外的な強制でなく)自発的な,任意の.
2)〈衝動など〉自然に起こる,思わず知らずに生じる,自動的な.
3)〈文体など〉自然な,流麗な,のびのびした.
佐野君がいいたかったのはそういうことだったのだ。それは感覚としては、僕にとってけっして目新しいものではなかった。今までソロを弾く時はいつもそういう気持ちで弾いていたが、それを表現する言葉にやっと出会えたレコーディングだったのだ。
そして今回の玉城ちはるさんのレコーディングでめざしたのも、スポンテイニアスなソロだった。
サウンド・プロデューサーの菅大祐さんはそのことを理解してくれていたのだろう。
まったく僕におまかせにしてくれ、じっとスポンテイニアスなフレーズが出るのを待ち続けてくれた。
僕がソロを弾かせてもらった曲が入った、玉城ちはるさんのニュー・アルバム「ひだまり」は、FLY HIGH RECORDSから5月23日リリース。
まだちょっと先。今からどうか楽しみにしといてください。
お気に入り、60thアニヴァーサリーのテレを抱えてスタジオについたら、なんと杉真理君と村田和人君が!
彼らもこのアルバムにコーラスで参加していたのだ。せっかくだから、みんなでパシャリ!
左から、菅君、銀次、杉君、玉城さん、村田君。みんな笑顔がいいね!