27日は地下鉄半蔵門駅改札で朝7時15分に土橋一夫さんと待ち合わせ。かっての夜更かし銀次にとってはアンビリーバブルな時間帯。長期にわたってこの日のために調整してきたおかげで、早朝の生放送に、なんとか無事出演することができた。よかった。ほっとした。

その番組は、「サンデー銀次」11月22日号、「早起き鳥の歌」でも告知したように、JFN系全国ネットの「SUNDAY FLICKERS」。パーソナリティの春風亭一之輔さんと青木真麻さんの温かいおもてなしどうもありがとうございました。
自分の出番を待っているあいだ土橋さんとダベっていると、ついついかかっている曲に耳がいってしまう。早朝の番組だからきっと、キャット・スティーヴンスの「Morning Has Broken」やチャック・マンジョーネの「Feel So Good」のようなひたすらさわやかな曲ばかりかける番組かと思っていたら、あにはからんや、コールドプレイやゴリラズはかかるし、ジョージの「Got My Mind Set On You」やクイーン&デヴィッド・ボウイの「Under Pressure」がかかって、眠気もどこへやらうれしくなってしまった。でもさすがにニルバーナの「Smells Like Teen Spirit」がかかったときはびっくり、まさか朝からカート・コバーンの叫びを聴くことになるとは思わなかった。





この朝の番組のメッセージテーマは「今年やり残したこと!」
銀次さんの今年やり残したことはなんですか?と聞かれたので、「そうですね、討ち入りですかね?」と答えたら意外と受けた。なによりプロの落語家の一之輔さんが大笑いしてくれたのが、浪花のビート芸能人としては朝からやったねだった。この日は東芝EMIイヤーズ・5タイトルの中から、小林克也さんとの「Imagine」、そして「Sunflower」をかけていただいた。
放送の模様や写真はこちらに。

http://www2.jfn.co.jp/sunday/


番組が終わってもまだ8時半。このあと13時から北参道のストロボ・カフェで開かれる、ピアノ・トリオ・シュシュのライヴに誘われていたが、あまりにも時間がありすぎるので、いったん自宅に戻ろうか迷ったが、気になるアーティストのCDがあったので、ちょっと時間をつぶしてからタワーレコード渋谷店へ行くことにした。土橋さんもシュシュを見に行かれるととうことなので、それではのちほど北参道でということでいったん別れた。

いつものようにちょっと時間を読みちがえたので、ストロボ・カフェに入ったときはもう1曲目が始まっていた。「1曲目すでに始まり」は僕のお家芸化してきた。いかんいかん気をつけねば。

ライヴに誘ってくれたchu chuのメンバー、チェロの吉良都さんは、モーメント・ストリング・カルテットでも何度か共演したことがある。そしてピアノの重松 華子さんは、「ほこりだらけのクリスマスツリー」の演奏のときに、そしてヴァイオリンの松岡 聡子にも手伝ってもらったことがあるが、chu-chuとしてのライヴを見るのは初めて。オリジナル曲が多くて世界観のあるいい曲ばかりで楽しかった。
普通のおしゃべりをしてるときはただのキャピキャピの女の子たちなのに、こと音楽の話になるとアーティスティックな側面がみえるのが頼もしい。とても「自由」を感じた開放感のあるライヴだった。



たしかアンコールでこの曲を演ってくれたような。初めて3人で作った曲だと言ううれしそうなMCが印象的だった。


何日か前に「大沢悠里の悠々ワイド」を聴いていて、その「グッドグッドミュージック」というコーナーでかかった女性ジャズ・シンガーの声に魅了されて、ずっと気になってしょうがなかった。
トレシー・ケントみたいな、ちょっとハスキーで乾いていて、はりあげたりしないキュートな女性ヴォーカルがツボにきた。曲のタイトルは「恋しているようだ」で、歌っていたのはビヴァリー・ケニーというシンガーらしい。たちまち彼女のファンになってしまい、彼女のCDをchu-chuのライヴ前に、5枚大人買いでゲットしてしまった。

調べてみると1957年にデビュー、たった6枚のアルバムをリリースしたきりで、1960年に28歳の若さでこの世を去ったとのこと。最近では未発表テイクが見つかり他のアルバムもリリースされているようだが、とりあえず生前発表したものを5枚手に入れてすっかりはまって聴いている。





ヘレン・メリルとコニー・スティーヴンスの間を行く、ちょいカワ・ハスキーがたまらない。
最近はノドで朗々と歌う、ディーヴァと呼ばれる女性シンガーが多くなったが、僕は個人的にちょっとかんべんなのである。声を自然に響かせて、唇を巧く使った、乾いた歌い方のシンガーのほうがどちらかというと好みである。そんなツボにぴったりきたのがビヴァリー・ケニーだった。
残念ながら「LIKE YESTERDAY」というアルバムは見つからなかった。どれもよかったけれど、個人的には1stと2ndが好きである。

その5枚の中には「恋しているようだ」という邦題にあたる曲が見つからなかった。
どなたかご存知の方があったらこの曲の原題を教えてくださらないだろうか?
たぶん2ndに入っている「My Kind Of Love」ではないかと勝手に見当をつけているのだが ... 。


ずいぶん長く音楽を聴いてきているというのに、まだまだ知らない音楽や未知の領域があるという、音楽は果てしなく壮大で広い世界だ。そしてまだまだ未知なるものと出会えることができるというのはなんて幸せなことなのだろう。


さて、今日はこのあと18時から「ラジオの街で会いましょう」の「伊藤銀次の音楽修士課程」というユーストリームの番組があります。

連続6回にわたる放送の今日はその第1回。「街場のビートルズ論」と題して、楽しく僕なりのビートルズについて思うことを話したいと思います。前もって予防線を張っておくと、穿(うが)ってます。出演は平川克美さん、浜菜みやこさん、坂根秀和さんです。
ごらんになりたいかたはこちらで。

http://radimachi.jp/

どうかお楽しみに。それでは後ほどユーストで。