一昨日、文化の日は平川克美さんと浜菜みやこさんが司会をなさっている、「ラジオデイズTV」に生出演させていただいた。

この「ラジオデイズTV」は、これまでインターFMで毎週日曜の夜11時から11時半まで放送されていたトーク番組「ラジオの街で逢いましょう」が、10月30日の放送でインターFMでの放送の最終回を迎え、新たに2011年11月からインターネットライブ番組として生まれ変わったものだ。

そのインターFMでの最終回はスペシャル。番組パーソナリティーの津田大介さん、小田嶋隆さん、モーリー・ロバートソンさん、そして平川克美さんが一堂に会した「秋のラジオデイズ祭り~大感謝祭」というトークイベントが10月17日に渋谷eggmanで開かれた。
その第2部に歌のゲストで呼ばれて「幸せにさよなら」を歌わせていただいたことは、「サンデー銀次」10月18日号「テレキャス、君も還暦か!」で紹介した。
そのときの写真を、ラジオデイズのプロデューサー坂根秀和さんが送ってきてくださったので、遅ればせながらみなさんにもおすそわけしたいと思う。「銀次写真館@eggman」のはじまりはじまり。


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僕はナルちゃんではないが、むむっ、テレキャスが似合っているではないか。思いのほか。


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我田引水はナイアガラのお家芸。自画自賛はどうだったか忘れたが、こんなにテレキャスが似合っているとは思わなかった。服でもなんでも自分が好きだと思えば似合ってくるということか。
お調子者の僕はすっかり自分でほれぼれ。ジェイムス・バートンのあのしびれるような音をまた聴いちゃった後だったし、これはついにテレ買いか?

このイベントへの出演はいわば予告編。さらに一昨日の出演はラジオデイズの新番組『伊藤銀次の音楽修士課程』の「まえがき」のような内容だった。
ラジオデイズの無料アーカイブで、その前半を見ることができる。









Video streaming by Ustream


いやー、「ウキウキWatching」、演奏するつもりがなかったのに思いつきで演っちゃったもんだから、コードを忘れてさあ大変になってしまった。スマンの涙である。
こんな感じで始まった「ラジオデイズTV」は、これから毎週木曜日19:00からのUst生放送。
その第1回目の放送はその前哨戦、なんと文化の日、祝日だったので17:00からの放送だった。

次回からがいよいよ本番。『伊藤銀次の音楽修士課程』というずいぶんブッソウな名前がついている。
全6回。ロック史を代表する6組のアーティストまたはグループを、銀次流に分析、論じていこうというもの。平川さんや浜菜さんが生徒で、みなさんからの質問にも答えていくつもりだ。

ありきたりの音楽本に書かれているようなロック史ではなくて、あくまで「銀流」な講義。
けっして事実をゆがめたりすることはしないが、他ジャンルとのミクスチャーもあり、穿ちに穿っていると思うので、そのあたりを楽しみに受講していただければありがたい。

第一回目の課題はビートルズ。受講希望と質問を受け付けるそうなので、みなさんもご参加を。
詳細は近日中に発表されるようなので、サン銀でもお知らせします。


平川さんとは同い年。つい最近お会いしたばかりなのに、なんか東京に転校して行った小学校の頃の親友にあったような懐かしさを感じる。いつも若い世代といることが多くなっていたので、同年代は新鮮だ。
平川さんとの出会いについては、9月22日号の「銀流フォークロック伝・第5回」でふれているのでそちらを。

武蔵小山アゲインでのトークイベントはおもいもよらぬいくつもの出会いを生みだしている。
これからそれがどこへどんなふうに広がっていくのか、楽しみでしょうがない。
最初はバラバラだった点が線になり面を生み出していく。いつもその繰り返し。それで僕はここにいるのだ。


「ラジオデイズTV」へのアクセスはこちらです。

http://www.ustream.tv/channel/radiodays-jp



地雷を踏む勇気 ~人生のとるにたらない警句 (生きる技術!叢書)/小田嶋 隆

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おや、杉浦茂さんの絵だ。一昨日の放送中に平川さんが紹介されていた「地雷を踏む勇気」の表紙。
小田嶋隆さんは以前から気になっていた論客。eggmanの楽屋でお話しできたり、トークを拝聴させていただいて、生でおもしろい角度の考え方を体験した。なにか彼の著作を読んでみたいと思っていたらちょうどのタイミングで出てたこの本、昨日はやばやとゲットした。
さっそく読み始めたら、いきなりまえがきにエルヴィス・コステロの「Indoor Fireworks」の引用。
1956年生まれ。小田嶋さんは佐野君と同い年だった。



好きな曲です。アルバム「King Of America」に入っていました。


思わず読み始めたのはいいが、佐野眞一さんの「東電OL殺人事件」、平川克美さんの「株式会社という病」も併読中なので、これで同時3冊進行になってしまった。大丈夫か、多読銀次。



同じく「秋のラジオデイズ祭り~大感謝祭」の第3部に、烏賀陽弘道さんと共にゲスト出演されていた枡野浩一さんにいただいた「すれちがうとき聴いた歌」、すぐに読み終わったのだけど、タイミングを逸していて紹介が遅れていた。ちょうど話題がつながった。とてもよかったのでレコメンドしたいと思う。


すれちがうとき聴いた歌/枡野 浩一

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ロジェ・バディムの「輪舞(ロンド)」のように、あるお話での共演者が次の話の主人公になり、またそのお話の共演者が次のお話の主役にと、まるでリレーのようにバトンを繋いで行く短編小説集。
ネット短歌ブームを牽引している歌人だけあって、言葉数の少ない描写なのに、映画をみているかのように、はっきりと映像が、そして心の景色が目の前に浮かんでくる。

「がんばれ」とか「ひとりじゃないさ」とか、最近とみにいろんなところで手形のように乱発されて、不当たりを起こしそうな、有り体な幸せ言葉はどこにもないが、読み終わったあと、こうやって生きているってことが、それだけでまんざらでもないことなんだなと思えてくる、ほのかな温かさの読後感。
じんわりとした余韻がいつまでも心地よく残る作品集である。
書き手が読み手に、作品というジグソー・パズルの最後のピースを入れる喜びをとっておいてくれている。
そこがうれしかった。

感動に飢えているときは、安手の絵に描いた富士山のような感動みたいなものにでもうっかり飛びついてしまうことがある。それよりも、さりげなくおかれているのにシグナルを発しているものから、自分で見つけた感動のほうが、はるかに深く心に残ることを忘れないようにしよう。
僕の音楽もそうありたいものだ。


「ラジオデイズTV」1回目の後半は、有料ダウンロードで近日発売だそうです。大瀧詠一さんとの楽しい夜更かし、エポック社のじゃない野球盤の話がえらい受けました。