かぎりなく治ったように見えてもなかなか完治していないのが夏風邪。最後の最後、生き残ったウッシッシの風邪菌の残党が昨日1日僕の鼻をつまらせていた。そしていまだに喉の奥を乾燥させようとする。
3歩進んで2歩下がる。そんな感じ。何度と風邪との戦いを経験しているというのに、この遅々としても母としても進まない状況にややもいらだってしまうのであった。
昨日は東芝EMIイヤーズのリマスタリング再開。3枚目の「HYPER/HYPER」(1988)の日だった。いちおう用心のために上着を持参しておいて大正解。長時間冷房の効いたスタジオにじっとしていると体が冷えてくる。
昨日はスペシャル・デイ。なんと5タイトルのうち、この「HYPER/HYPER」だけハーフ・インチが存在したのだ。そこからのリマスタリング。音が温かく一段とスケール感のある仕上がりになった。
ミックスをロンドンのリヴィングストン・スタジオでトニー・ハリスにやってもらったせいで、一段とブリットな香りのする音が、やっとこのリマスタリングで再現された。
おもしろいことに、そのテープの入っていたケースに、仮につけられたタイトルがそのまま書き残されていた。懐かしいアシスタント・エンジニアのジョン・マリソンの字だ。
それを見る瞬間までそのことを忘れていたので、タイトルを見ても即、曲と結びつかなかった。
アナログ盤のときのA面、Wild DreamerからGirl In Blueまでは仮タイトルがそのまま本題に使われたが、B面は「I'm Ready」以外はすべて変った。
1. Foolish Game
2. Uncle Jack
3. Strawberry Rain
4. Live In the USSR
5. I'm Ready
そう、「Foolish Game」とは「Journey To The Hyper World」のこと。アルバム・トップを飾る「Welcome」はしたがって「Foolish Game #2」と表記されていた。
げーっ、すっかり忘れていた。「Foolish Game」って、次の「Dream Arabesque」の「Little Games」の中に出てくるワード。よっぽどこの頃のお気に入りの言葉だったにちがいない。
「Uncle Jack」はなぜか「Precious Time」に変った。というか仮にしても「Uncle Jack」は適当過ぎる。まったくフィーリングでつけたようだ。
だって「Uncle Jack」ってスピリットってグループの曲のタイトルだもの。
ルー・アドラーが売り出したニュー・ロック・バンド。結構好きだった。あまり売れなかったけど。
まさかこの時点で、その20年後に「uncle-jam」というユニットを組むとは思いもよらなかったよ。これってどういうこと?
そして「ミスター・グレイマンの憂鬱」の原題が「Strawberry Rain」で、「サイコモーション」の原題が「Live In The USSR」、これには笑えたね。
「ミスターグレイマン」は先に詞から作ったようにしか聞こえない曲なのに、曲とアレンジが先。かなりネオ・サイケな気分で作っていたんだなということが、仮タイトルから伺われる。
サビの「君のサイコモーション」のところを「Live in the USSR」と歌っていたのを思い出した。
まだ確実にソビエト連邦が存在していたのだ。ソ連を題材にした歌ではビートルズの「Back In The USSR」が有名だが、僕はこの仮タイトルは、大好きなスティーヴ・ミラーの「Living In The USA」をひねったのではないかと思う。
僕の仮タイトルにはおおまかに2種類ある。
「Strawberry Rain」のように雰囲気作りのためにつけとく時と、もうひとつは「Live In The USSR」のように、仮歌を歌った時のでまかせの歌詞、たいてい適当な英語もどきだが、それをそのまま仮タイトルにしておく場合、この2パターンだ。
今までで一番すごかった仮タイトルは「LOVE PARADE」に入っていた「飛べないペガサス」だろう。なんと仮タイトルは「線路ぎわの少年たち」。これはデモテープのときThe Railway Childrenぽい感じだったから。今思えばなんか映画「スタンド・バイ・ミー」っぽいね。
確かこの曲にインスパイアされてできたペガサス。CHOKKAKUの強力なアレンジで別物になった。
昨日も阿部さんのマスタリングは冴えていた。なんと最近PANの新譜もマスタリングされたそうだ。おーい、PANのアキラ、ゴッチ、大介、みんな元気にやってるかい? 新しいドラムはどうだい?
思いのほか,アナログ盤の時のB面がリマスターでさらによくなった気がした。特に「ミスター・グレイマン」と「Precious Time」さらに「I'm Ready」は華が出てきて見違えるようだ。またしても曲順を変えたくなってしまった。もちろん全体に音がよくなって、やっとトニーのミックスに追いついてうれしい。
なんかひたむきだったんだよね。このときの僕って。
よくも悪くもむきになってしゃかりきで作ってるんだよね。
アルバム・タイトル「Hyper/Hyper」から伺われるように、今までの自分のポップスの常識的な枠から超えたいというひたむきさが、リマスタリングでさらに浮き彫りになったきたみたいだ。
ボーナス・トラックには当時東芝EMIのアーティストが結集してビートルズのカバーをした「抱きしめたい」のために制作した「Lucy In The Sly With Diamonds」。熊ちゃんのドラムス以外はほとんど一人でストイックに作ったポップロックの箱庭。僕の中にもブライアン・ウィルソンやトッド・ラングレンのような、音の虫みたいな側面があることを痛感した。
そして熱い熱い「サイコモーション」などのライヴ音源。「サンフラワー」の16ビート・ヴァージョンがなかなか。スペシャルなメンツとの「Love In The Air」もガレージっぽくてイイネ!
明日はいよいよ「DREAM ARABESQUE」。ここまででもこんなに見違えるように音がよくなってるから、さらにどえりゃーことになるようなそんな予感がしていかんわ。
3歩進んで2歩下がる。そんな感じ。何度と風邪との戦いを経験しているというのに、この遅々としても母としても進まない状況にややもいらだってしまうのであった。
昨日は東芝EMIイヤーズのリマスタリング再開。3枚目の「HYPER/HYPER」(1988)の日だった。いちおう用心のために上着を持参しておいて大正解。長時間冷房の効いたスタジオにじっとしていると体が冷えてくる。
昨日はスペシャル・デイ。なんと5タイトルのうち、この「HYPER/HYPER」だけハーフ・インチが存在したのだ。そこからのリマスタリング。音が温かく一段とスケール感のある仕上がりになった。
ミックスをロンドンのリヴィングストン・スタジオでトニー・ハリスにやってもらったせいで、一段とブリットな香りのする音が、やっとこのリマスタリングで再現された。
おもしろいことに、そのテープの入っていたケースに、仮につけられたタイトルがそのまま書き残されていた。懐かしいアシスタント・エンジニアのジョン・マリソンの字だ。
それを見る瞬間までそのことを忘れていたので、タイトルを見ても即、曲と結びつかなかった。
アナログ盤のときのA面、Wild DreamerからGirl In Blueまでは仮タイトルがそのまま本題に使われたが、B面は「I'm Ready」以外はすべて変った。
1. Foolish Game
2. Uncle Jack
3. Strawberry Rain
4. Live In the USSR
5. I'm Ready
そう、「Foolish Game」とは「Journey To The Hyper World」のこと。アルバム・トップを飾る「Welcome」はしたがって「Foolish Game #2」と表記されていた。
げーっ、すっかり忘れていた。「Foolish Game」って、次の「Dream Arabesque」の「Little Games」の中に出てくるワード。よっぽどこの頃のお気に入りの言葉だったにちがいない。
「Uncle Jack」はなぜか「Precious Time」に変った。というか仮にしても「Uncle Jack」は適当過ぎる。まったくフィーリングでつけたようだ。
だって「Uncle Jack」ってスピリットってグループの曲のタイトルだもの。
ルー・アドラーが売り出したニュー・ロック・バンド。結構好きだった。あまり売れなかったけど。
まさかこの時点で、その20年後に「uncle-jam」というユニットを組むとは思いもよらなかったよ。これってどういうこと?
そして「ミスター・グレイマンの憂鬱」の原題が「Strawberry Rain」で、「サイコモーション」の原題が「Live In The USSR」、これには笑えたね。
「ミスターグレイマン」は先に詞から作ったようにしか聞こえない曲なのに、曲とアレンジが先。かなりネオ・サイケな気分で作っていたんだなということが、仮タイトルから伺われる。
サビの「君のサイコモーション」のところを「Live in the USSR」と歌っていたのを思い出した。
まだ確実にソビエト連邦が存在していたのだ。ソ連を題材にした歌ではビートルズの「Back In The USSR」が有名だが、僕はこの仮タイトルは、大好きなスティーヴ・ミラーの「Living In The USA」をひねったのではないかと思う。
僕の仮タイトルにはおおまかに2種類ある。
「Strawberry Rain」のように雰囲気作りのためにつけとく時と、もうひとつは「Live In The USSR」のように、仮歌を歌った時のでまかせの歌詞、たいてい適当な英語もどきだが、それをそのまま仮タイトルにしておく場合、この2パターンだ。
今までで一番すごかった仮タイトルは「LOVE PARADE」に入っていた「飛べないペガサス」だろう。なんと仮タイトルは「線路ぎわの少年たち」。これはデモテープのときThe Railway Childrenぽい感じだったから。今思えばなんか映画「スタンド・バイ・ミー」っぽいね。
確かこの曲にインスパイアされてできたペガサス。CHOKKAKUの強力なアレンジで別物になった。
昨日も阿部さんのマスタリングは冴えていた。なんと最近PANの新譜もマスタリングされたそうだ。おーい、PANのアキラ、ゴッチ、大介、みんな元気にやってるかい? 新しいドラムはどうだい?
思いのほか,アナログ盤の時のB面がリマスターでさらによくなった気がした。特に「ミスター・グレイマン」と「Precious Time」さらに「I'm Ready」は華が出てきて見違えるようだ。またしても曲順を変えたくなってしまった。もちろん全体に音がよくなって、やっとトニーのミックスに追いついてうれしい。
なんかひたむきだったんだよね。このときの僕って。
よくも悪くもむきになってしゃかりきで作ってるんだよね。
アルバム・タイトル「Hyper/Hyper」から伺われるように、今までの自分のポップスの常識的な枠から超えたいというひたむきさが、リマスタリングでさらに浮き彫りになったきたみたいだ。
ボーナス・トラックには当時東芝EMIのアーティストが結集してビートルズのカバーをした「抱きしめたい」のために制作した「Lucy In The Sly With Diamonds」。熊ちゃんのドラムス以外はほとんど一人でストイックに作ったポップロックの箱庭。僕の中にもブライアン・ウィルソンやトッド・ラングレンのような、音の虫みたいな側面があることを痛感した。
そして熱い熱い「サイコモーション」などのライヴ音源。「サンフラワー」の16ビート・ヴァージョンがなかなか。スペシャルなメンツとの「Love In The Air」もガレージっぽくてイイネ!
明日はいよいよ「DREAM ARABESQUE」。ここまででもこんなに見違えるように音がよくなってるから、さらにどえりゃーことになるようなそんな予感がしていかんわ。