さっそくみなさんからの「レポ読みたいよ」の声が。しかも急がないでゆるりとという温かい励ましもいただいた。
うれしいじゃないか。君たちがいて僕がいる ...。むむ、なぜか今日は、冒頭からチャーリ浜さん風だ。

さて、今日は銀次のおすすめスワンプ・ロックを何枚か。
スワンプとは 「沼」とか「湿地帯」の意味。アメリカ南部のルイジアナ州には、広大な湿地帯があるそうで、そこから転じて、アメリカ南部の土の匂いを感じさせる泥臭い白人ロックサウンドのことを、69年あたりから70年代にかけて、そう呼ぶようになった。

サザンロック、カントリーロックともかぶるものもある。オールマン・ブラザース・バンドなどのカプリコーン・レーベルやジョン・フォガティーのクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルも含まれる。後からつけられたものだから、厳密な境界線はあいまいだ。

いろいろあるスワンプ・ロックの中で、僕が一番好きなエリアは、デラニー・&ボニーまわりのミュージシャンたちだ。

きっかけはクリームを辞めたあとのエリック・クラプトンが、デラボニといっしょにやり始めたことから。そのニュースにつられて買ったデラボニのシングル「Comin' Home」は強烈だった。



おっと、ドラムのジム・ゴードンのアップは珍しいぞ。クラプトンやジョージ・ハリソンもいる。


この曲があまりにもかっこ良かったので、すぐに買ったのがデラボニのライヴ盤「On Tour」。
はっきり言って、その頃の僕はいまいちクリームのサイケ色から抜け出せずにいたので、デラボニのほんとのよさが分からなかったが、聞いているうちにだんだんよくなってきた。


Delaney & Bonnie On Tour With Eric Clapton/Delaney & Bonnie

¥1,220
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ロバート・ジョンソンやリトル・リチャードに影響されたデラニーの歌のよさ、ボニーのセクシーな歌にだんだんハマってきたのだ。ザ・バンドとともに僕のルーツミュージックへの入り口だったのかも。
極めつけは「モーテル・ショット」。ロバート・ジョンソンがモーテルでレコーディングしていたことにインスパイアされて、モーテルに録音機材を持ち込んでレコーディングされている。生楽器しか使ってなくてアンプラグドのはしりだ。ゴスペル好きにもおすすめ。個人的にはボニーが歌う「Don't Decieve Me」が超おすすめ。背筋ぞくぞくものです。


モーテルショット
モーテル・ショット/デラニー&ボニー&フレンズ

¥1,785
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バングラデシュ・コンサートにも出ていたけれど、かわいそうなくらいほとんど目立っていなかったのがジェシ・エド・デイヴィス。地味な存在だけど、これがいいんです。残念ながら1988年に44歳の若さでなくなり、わずか3枚のアルバムしか世に残していないが、いずれもスワンプロックの名盤。
その中でも、たぶん一番制作にお金をかけたと思える、ということは彼のキャリアでの絶頂期の3rdアルバムを、今日はおすすめしておこう。ジョン・Bバンドをやってたとき、リハでこの「Natural Anthem」のイントロのフレーズを弾いていたら、ピアノのミッキー(伊東ミキオ君)がピピピっと即座に反応してくれた。彼もジェシ・デイヴィスが大好きだと聞いてうれしかった。



CDのジャケはこの映像と同じ、タイトルもKeep Me Comin'です。


一説によると、クラプトンのデレク&ドミノスは、最初デイヴ・メイソンもメンバーだったのだが、あまりにリハが進行しないので、イライラして抜けてしまったらしい。
レコード会社との契約上のトラブルで、しかたなく片面がライヴになってしまった「Headkeeper」。
このライヴがカッコよくて、福生にいた頃の愛聴版だった。
このライヴのドラムがすごくジム・ゴードンぽくて、クレジットをみるとドクター・リック・ジェーガーと書かれていた。きっとジムの変名だろうとココナツ・バンクのユカリと言っていたら、リック・ジェーガーというドラマーが実在したのに驚いた記憶がある。

Feelin' Alirightのこのライヴ・ヴァージョンが大好きで、ジョン・B・バンドで歌わせてもらっていた。ちょうどユカリがドラムだったから、選曲したくなったのかも知れない。

もともとデイヴがトラフィックでこの曲を発表したときは、このアレンジではなかった。クリス・ステイントンのファンキーなピアノで始まる、ジョー・コッカーのカバーがあまりにもカッコよかったので、どうやらちゃっかりいただいたようだ。オリジナルを作った人がカバーのアレンジをいただくのは珍しい。
そんなことが気にならないくらい、とにかくこの片面のライヴは買いです。


ヘッドキーパー/デイヴ・メイスン

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ご質問の「レイドバック」はクラプトンがアルバム・タイトルに使って広まった。「ゆったりとした、リラックスした」とかいう意味なので、必ずしもスワンプ・ロックとはイコールではない。
しかしスワンプ・ロックであり、レイドバックしている人もいる。 J. J. ケールだ。



CDのジャケはこの映像と同じ、タイトルはNaturallyです。


クラプトンがカバーして有名になった「コカイン」や「アフター・ミッドナイト」の原作者。
クラプトンとの共演盤も出たが、僕はやっぱり1stが一番好き。あらいぐまが目印。

そういう意味では、デレク&ドミノスの「レイラ」やジョー・コッカーの「マッド・ドッグス&イングリッシュ・メン」、レオン・ラッセルなどもスワンプロックといえるし、広義にとらえると、スワンプ・ロックだけで本が1冊できてしまう。今日のところは、ほんのちょびっとだけご紹介。バサロ泳法さん、こんなんでどんなもんでしょうか?


さてお待たせいたしました。我がuncle-jamの定例のミュージック・パーティーの開催が決定しました。
はっきりしない日々が続くけれど、少しでも元気になれるようにライヴやります。よろしくね。


2011年5月8日(日) 「uncle-jamのuki-uki☆music club vol.3」
開演:2011年-05-08日 19:00

「uncle-jamのuki-uki☆music club vol.3」

【日時】:2011年5月8日(日)
【会場】:下北沢 風知空知
東京都世田谷区北沢2-14-2 JOW3ビル4F
(下北沢駅徒歩3分、南口商店街)
【開場】:18:00
【開演】:19:00

【料金】
前売り予約:¥3500(+1drink)
当日:¥4000(+1drink)

【予約受付】
4月8日(金)より 風知空知電話予約
電話:03-5433-2191(17時~26時)

※当日は先着・整列順入場です。開場の30分前(17:30)よ
り、お店の建物の左手側のらせん階段にお並びいただけます。
上記の時間より前は他のお店の営業の妨げになってしまうためお並びい
ただけません。ご協力のほどよろしくお願いいたします。