I'm home、やっと帰ってきたぞ。川崎の自宅に戻ってきたのは、一昨日の28日。
3月17日に大阪へ疎開して以来だから、ほぼ10日ぶり。夜中に家に着いて、三崎のこととか書こうと思ったが、あいにくかなりグロッキー。旅装を解くのもそこそこに眠ることにした。

僕の予想ではもうとっくに福島が収束しているはずだったが、状況はちっとも好転するどころかにっちもさっちもいかなくなった感じだ。27日の三崎でのイベントが終わった段階で、気分は50%くらいまた大阪に戻るつもりだったが、そろそろ4月から5月にかけての仕事の準備に入らなきゃならないので、東京に戻る黒沢君のクルマに乗せてもらった。

大阪の実家ではずっと携帯での入力だったので、ひさびさのパソコンでの「サンデー銀次」はやたら自由自在に感じる。これこれ、この感じ。そろそろ従来の「サンデー銀次」の感じに戻して行きたいのだが、自然に回転していたものが急停車して、それをもう一度動かすのはなかなか骨が折れる。
無理しないで徐々に感覚を取り戻して行こうと思う。とりあえず「サンデー銀次」の出直しは、「ニュー・ミサキパラダイス」のレポからだ。

26日、京急三崎口駅からバスで三崎港へ着いたのが夕方4時半頃。いつもは黒沢君と三崎口で待ち合わせて、彼のクルマで三崎港へ行くのだが、今回はそれぞれで向かうので、初めてバスを使った。





この日は「ザ・貝がら寄席。桂歌助落語会vol.1」があり、藤沢さんはその準備に貝がらホールに出向いておられるので、ホールにアコギや荷物ごと直入りした。ホールに着いた時、ちょうどこの日だけの高座が作られているところだった。黒沢君も少し遅れて東京から到着、いろいろ話したいこともあったけれど、そのまま落語会が始まってしまった。

この日初めて貝がらホールで落語を演じられるのは桂歌助さん。「笑点」でおなじみの桂歌丸さんの二番弟子だそうだ。折りからちょうど、「海のちから展」という絵画展が開催されていて、ホールの中には横須賀在住の画家・宮崎眞弓さんなど6人の画家の作品が40点ばかり展示されていた。その雰囲気の中での落語会はなかなかおつなものであった。

休憩をはさんで二席。一席目でお客さんの雰囲気をしっかり掴んだ後の二席目、「左甚五郎 竹の水仙」はなかなかの熱演であった。演芸場とはまたちがうアートな雰囲気にぴったりの演目。僕たちがお饅頭を戴いている休憩時間に急遽選ばれたにちがいない。さすがプロの技。ジャンルはちがえど、僕たちのライヴにも通じる「生」らしさを感じた。

この何日かの妙な息苦しさは歌助さんの落語で解消された。今のような閉塞状態にヒューマンな落語は救いの神だ。見た目は、杉真理君とのマイルドヘブンのメンバーでもある、クレージー・ケン・バンドの洞口君に似た、ごっつい感じの人だが、さすが歌丸さんのお弟子さんだけあって、女役が巧かった。そしてやっぱり落語はいいなと心底思えた貝がらホールの夜だった。


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その後MPでの打ち上げにちょっと参加してから、藤沢さんのお家の地下にあるスタジオでuncle-jamのリハをした。黒沢君と歌を合わせるのは3月8日の京都sole cafe以来だから、まだ一月も立っていないのに、あれから何ヶ月も立ったような気がしていた。それでも音を出し歌を合わせると、しばらく東京と大阪いうふうに離れていたのに、二人の声は前と何も変らず、すぐに一つになった。それがやけにうれしかった。あたりまえのことなのにやけにグットきた。

練習の最後、「I Don't Want To Spoil The Party」を合わせている時、MPの営業を終えた藤沢さんが戻られて、そこからお疲れさんタイムになったら、お互いに積もるものがいっぱいあったのか、翌日のイベントがあるにも関わらず、朝の5時頃まで話しがつきることがなかった。

通称MPの三崎プレッソについてご存知のない方は、ぜひ2011年2月5日号「Hello Again! 三崎港」や、週刊銀次・Archiveの2010年05月30日号を読んでいただければと思うが、27日で開店1周年を迎える。
それを記念して、MPと、三崎まぐろラーメンでおなじみの中華料理店「牡丹」の前の駐車場でライヴが開かれることになったのだ。
このきっかけは、昨年11月20日、代官山「晴れたら空に豆まいて」での「おりづる、とんだ。」というイベントで久保田洋司君と偶然共演したことだ。昨年11月24日号「怒濤の3日間 Part.3 ~ おりづる、とんだ。」にも書いたように、その打ち上げで言っていた「三崎音楽祭」的なものが、ほんとに実現してしまったのだから、人のつながりのチカラはすごい。

そのせいか、MPの店主、そしてこのイベントのプロデューサーでもある藤沢さんからuncle-jamに、特別に要請があった。なんとオープニングとトリの両方を務めるという大役を仰せつかったのだ。
まず2-3曲軽くノリのいい感じでイベントに弾みをつけて、他のアーテイストの方々に渡して、最後は締めくくりに盛り上げるという重要任務。他の方々には僭越だが、喜んで引き受けさせていただいた。

ニュー・ミサキパラダイスでのunlce-jamのセットリストをのせておこう。

☆Opening

01) Baby It's You
02) I Don't Want To Spoil The Party
03) Hey Jude


☆Ending

01) Dream Again ~ ラジオからP. S. I Love You
02) ストロベリー・ワイン
03) 夢の続き
04) I Will
05) うきうきミュージック

オープニングはみんなも知っているビートルズの曲を選んだ。そして本編は僕たちuncel-jamが三崎で曲作りをしてきたあいだに、知らず知らずに三崎の空気が吹き込まれている歌詞の曲を中心に選んだ。
当日のレポまで書こうと思っていたら、もうこんな時間になってしまった。続きは明日のココロだが、待ちきれない人は、黒沢君や久保田君のレポが詳しいのでそちらを見てほしい。


黒沢秀樹オフィシャルブログ「tomorrow today」
: March 29, 2011 ニューミサキパラダイス
http://ameblo.jp/hideki-kurosawa/entry-10844390384.html


久保田洋司 / 今日の出来心  2011年3月27日&28日&29日

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