いよいよuncle-jamの下北沢・風知空知のライヴまであと1週間を切った。昨日は黒沢秀樹君と、下北沢のスタジオでそのライヴに向けてのリハーサル。新たに作った曲など仕込みの浅い曲も、やっと体になじんできて、ようやくセットリストもおぼろげに見えてきた。
僕たちuncle-jamは知り合いに、よく練習するんだねと言われるが、ライヴをひっきりなしにやっているわけではないから、しっかり練習しないと体が曲を忘れていく。プローデュースはどちらかというと頭脳を主に使うが、ライヴは筋肉運動なのだ。理屈では演れない。だから黙ってひたすら練習、練習。あー、1年に100本ぐらいライヴがやれたらいいなと思う。

3時間みっちりリハをやってから、黒沢君のなじみの店でおいしい「焼き牡蠣」を食べながらお疲れさま。セットリストも決定して、さあ、本番までリハはあと2回くらいか。前回の風知空知の楽しさの、当社比2倍増しと行きたいね。ま、あくまで当社比だけどね。


「uncle-jamのuki-uki☆music club vol.2」

【日時】:2月13日(日)
【会場】:下北沢 風知空知
東京都世田谷区北沢2-14-2 JOW3ビル4F
(下北沢駅徒歩3分、南口商店街)
【開場】:18:00
【開演】:19:00

【料金】
前売り予約:¥3500(+1drink)
当日:¥4000(+1drink)

【予約受付】
1月21日(金)より 風知空知電話予約
電話:03-5433-2191(17時~26時)


昨日は遅くなったので寄らなかったけれど、下北沢に来るとだいたい、南口商店街にあるレコファンをのぞく。アマゾンで買えば、何もレコード屋に出向かなくてもいいという時代にもかかわらず、僕はレコード屋さんという場所が好きで、そこで自力で探すという作業があいかわらず好きなのである。ときどき思いも寄らぬ掘り出し物に出会ったときはいまだに心がときめく。
そうか、今はCD屋というのだったね。でもCDも音の記録(レコード)メディアなのだから、レコード屋のままでいいような気もするのだが ... 。


リリス・フェア~女神たちの競演/オムニバス

¥3,059
Amazon.co.jp


リリス・フェア [DVD]/オムニバス

¥4,935
Amazon.co.jp


クラウディベイの青木ともこさんに教えてもらった「リリス・フェア」。このCDとDVDもレコファンで見つけた。
日本ではほとんど話題にならなかったが、「リリス・フェア」は1997年にサラ・マクラクランが発起人として始めた、女性アーティストだけのライブイベント。97,98,99年と3回続けて開催されたが、初めから3回ぐらいで打ち切る予定だったらしく、99年でいったん終わった。
リリスというのは、アダムとイヴのアダムの最初の妻の名だという中世のユダヤの伝説からとられているらしい。詳しい情報はこちらを

http://en.wikipedia.org/wiki/Lilith_Fair

僕が手にいれた1997年のCDには、サラはもちろんのこと、エイミール・ハリス、インディゴ・ガールズ、スザンヌ・ヴェガ、ショーン・コルヴィン、スザンナ・ホフス、ジョーン・オズボーン、リサ・ローブなど30組近いアーティストが2枚組に収められている。さながら花園だが、女性とあなどれない力強さ、されど女性らしい "たおやか" な表現に満ちあふれ、生き生きとしたライヴを再現している。
DVDも出ているがこちらはビッグ・ネームに搾られた陣容。その中からシェリル・クロウの名曲を。





最初、業界関係者は否定的だったが大成功を収め、リリス・フェアを大成功に導いたことでサラはアーティストとしての株を上げた。
なんとその「リリス・フェア」が2010年に11年振りに開催されたらしい。

そのレコファンのすぐ右隣にあるのが、uncle-jamがライヴをやる風知空知が4階に入っているJOW3ビルである。

下北沢はライヴハウスの町だ。ジョン・B's・ブルース・ハーツ・クラブ・バンドで出た440(フォーフォーティー)、青木ともこさんとのユニット、クラウディ・ベイで出演したラカーニャなど、新旧多くのライブハウスがあるが、その中の老舗中の老舗といえば下北沢ロフトかな。なんと今年で35年目を迎えるそうだ。

ロフトは下北沢にかぎらず、まだ東京にライヴハウスが少なかった70年代、荻窪ロフトや新宿ロフトにもお世話になった。下北沢ロフトで一番思い出深いのは1977年の坪田直子さんのライヴだ。

Deadly Driveのセールスがいまいちで暇をもてあましていたところに、坪田直子さんのバンドをやってほしいという話が舞い込んだ。資料として「ジングル・ジャングル」と「シャンプー」を聞かせてもらって即座にOKしてしまった。日本のリッキー・リー・ジョーンズかと思ったから。





その時のメンバーには、黒沢君との往復書簡ブログ「禁断のマックスウェルズ・シルバー・ハンマー」に登場した伊原福富先生、その後松原みきさんのバンドでもいっしょにプレイした岡島ブンちゃん、その後渡辺香津美バンドに参加するドラマー、風間幹也君などがいた。
確認のために下北沢ロフトのホームページを見てみると、77年に坪田さんと僕のそのバンドは11月18日と19日の2日間連続で出演していた。テレビに出てたから直ちゃん人気あったんだよねー。
そのまま12月22日都市センターホールでのソロ・リサイタルもいっしょに演ったことが今でも忘れられない。このときのコンサート・タイトルが「雪待ちパンプキン・ガール」。素敵なネーミングでしょ?

昨年12月29日に新宿ネイキッド・ロフトで、鬼頭径五さんのライブがあった。モーメント・ストリングス・カルテットといっしょに僕もゲストに出してもらったのだが、出番が終わって客席で見ていると、なんとこの77年の坪田直子さんのライヴを、高校生だった鬼頭さんが見に来ていたことを、MCでカミングアウトしてくれたのだ。かなりな驚きであった。そして初めて鬼頭さんのライヴを見た。

そのいかついルックスからとても強面な音楽を想像していた僕の勝手なイメージが音を立てて崩れた。鬼頭さんの音楽はとてもハートフルで、人にやさしい目線を送るヒューマンなロックンロールだったのだ。「正義のチンピラ」鬼頭径五とSoulshineの熱い演奏をどうぞ。





どこで何がどうつながっているかわからない。だからいいかげんなことや悪いことなんてできないのだ。


いま下北沢の北口あたりが再開発で変貌を遂げようとしている。なんでもかんでも駅ビルや高層ビルのテナント化していく中で、下北沢もそうなってしまうのか ... 。僕が70年代によく行ってた頃からずっとやっている、おでん屋さんの「せっちゃん」はどうなってしまうのだろう?