12月14日の芦屋レフトアローンでのサンデーズのライヴ・パーティー、たくさんのお客さんが来てくださり、すごく盛り上がったパーティーになった。サンデーズそしてシグネッツのみんな、レフトアローンの店長さん、スタッフのみなさん、家族的で温かい雰囲気をありがとう。そして来てくださった方達、お忙しい中ありがとうございました。
翌朝は9:00に気分よく目がさめたので、シャワーと朝食をすませると、「手塚治虫博物館」へ歩きで行くことにした。宿泊していた宝塚ホテルのすぐ近所にあるからだ。
何年か前に一度、実家の池田から宝塚まで走って来たことがあった。子供の頃よく家族で遊びに行った宝塚がいまどうなっているのかを確かめたくなって来てみて驚いた。宝塚もすっかり変わって別の町になっていた。

子供の頃の日曜日の楽しみは宝塚動物園と宝塚ファミリーランド。阪急宝塚駅からまっすぐの道をしばらく歩かなければならないが、その道の途中に土産物屋や喫茶店、食堂などがあって、人も多く出ていてにぎやかで楽しかった。その通りに並んでいたお店はまったくなくなっていた。いくつかは駅ビルに入ったのだろうか。さらに驚くことに、広大な敷地を占め、たくさんの動物達がいた動物園と、ジェットコースターなどの遊戯施設、世界の民族衣装を着た人形が見れる「宝塚大人形館」などの宝塚ファミリーランドが、跡形もなくなっていた。僕が行った時はまだ取り壊しが進行中で、荒れ地に巨大なメリーゴーラウンドがごろんと転がされたままで、なんともさびしい光景だった。(その後、跡地は宝塚ガーデンフィールズになった。)
宝塚はついに宝塚歌劇の大劇場だけになってしまったのかと落胆していると、なんと「手塚治虫博物館」ができているではないか。そういえば宝塚は手塚さんゆかりの地。これは見て行かなくちゃとのぞいたらついてない。休館日だった。後ろ髪をひかれながらその日は走って帰らざるをえなかった。


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博物館正面。あいにく逆光。ゴメン。


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入り口には立派な火の鳥もあったけど、僕はヒョウタンツギが好きなので。かわいい!


手塚治虫といえば僕らの世代の正義感をつちかってくれた存在「鉄腕アトム」の産みの親である。山下達郎君の歌には「アトムの子」という曲があり、「鉄腕アトム」の最終回、地球を救うためにアトムが太陽に飛び込んでいく姿に、少年の日いたく感動したことを佐野元春が話してくれたことがある。

そしていよいよ今朝。宝塚ホテルを出て大橋を渡り少し歩くとすぐに博物館はあった。おや、入り口の真ん前に造園会社の車が止めてあるぞ?なんか変だな。横をすり抜けるようにして入り口に立つと、あちゃー、またやってもーた。またもや休館日ではないか ... 。


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しかも企画展として「星新一展 ~2人のパイオニア~」というおいしいメニューをやっている最中。この博物館と僕は相性が悪いのか。なんか嫌われちゃってるのか。まだ2回目だから断言はできないが、要するにちゃんと調べてこなかった僕が、ひたすら悪いのよね。少々スネぎみに宝塚を後にした。
それにしても僕の携帯の写りのひどいこと。「サンデー銀次」用に、ここはひとつデジカメを調達するか。


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昨夜のパーティー、Baby Blueなどの持ち歌を少しと、ビートルズ・カバー、Love Me DoとAll My Lovingなどを歌った。同年代の村主君の選曲のセンスはだいたい理解できるし、好きなものが似ている。
バンドのパーカショニストの麻生さんという、これまたお坊さんが、今回初めてLove Me Doで披露したブルースハープには驚いた。最近開眼したとは思えない。すごく感じが出てるので気持ちよく聞き惚れていたら、8ミリセコンドばかり歌が出遅れてしまった。リード・ギターの小林君によるとほんとに最近始めたらしい。



ジョンと麻生さん、ルックスはちがうが音色は近かった。


小林君はサンデーズのマスコット的存在。岸谷五朗似のなにごとにも気配りのあるさわやかな好青年である。熱いなかにもきめの細かいプレイをするギタリストだ。
彼と僕は、ライブ終わりの打ち上げで、なぜか、きらいなタレントやアーティストの話で妙に盛り上がってしまった。

岸谷君が、おっとまちがえた、小林君が、「僕はどうも〇〇が嫌いで、特にに△△という曲のあのXXという部分が耐えられないんです」と力説する。嫌いなくせにやけにそのアーティストのことに詳しい。歌詞やらディテールにいたるまで。
僕にも思い当たることがあった。昔酒席で、僕も同じように「〇〇嫌いでこないだも△△という番組に出ていてXXといってたよ、たえられないね」なんていってたら、同席した人が、「でも、それって嫌いなんじゃなくて、銀次さんその人のこと、すごく好きなんじゃないですか?」えっ、滅相もない。ムキになり「あの番組でもあの番組でもあの番組でも見たけど、やっぱりつまんなかったよ」と言ったら、「銀次さん、嫌いなくせにずいぶん見てるじゃないですか?」と言われた。ガーン。ショックだった。
言われてみれば確かにそうかもしれない。いやなら見なければいいんだもんね。嫌いだといってしっかり見てるんだから ... 。「嫌い」というのは「好き」と同じぐらいの強さで、対象物に引き付けられているということか。
そのことを小林君に話すと彼もなかなか認めたがらなかったが、内心の動揺は隠せなかったね。

今回はサンデーズのメンバーとも、こんな感じで打ち解けていろんな話ができてよかった。
やばい、このままいくと、サンデーズのメンバーになってしまいそうだ。
司会進行の市岡さんが、小林君と僕のギターのかけあいで「While My Guitar Gently Weeps」はどうだろうというアイデアを出してくれた。いいねー、エリック・コバヤシンとギンジー・ハリソンのギター・バトル。次会の楽しみがまた増えた。

達郎フリークの光安さんは今回もシグネッツで達郎オンパレード。メンバー内に外科医を3人も抱える偏差値の高いバンドだ。有事のときは頼りになるね。今回の選曲、声に合っててよかった。
内田樹さんのゼミの生徒さんたちも大勢見えていて、ライブ終了後光安さんに紹介されたがなんか緊張した。さすが内田さんの教え子たち、みなさんいい目をしている。こういう若者たちに会えるのはうれしい。

最後に、昨日クロード・チアリさんが「サンデー銀次」にぺたをつけてくださった。ありがとうございます。なんか不思議な感じ。「芦屋」か「レフトアローン」で検索してくださったのであろうか?