いよいよ師走だ。12月に入って、クリスマスが近づいてくると、街の回転数が急に早くなる気がする。
師走だなー、僕かぁーいつも年末になると師走なんだ、いいだろう?なんてそんなのんびりしたことを言いながら、うっとりしているひまなどない。

BOXの武道館のレポをした、12月5日号「九段下にBOXを見た」の回で、その夜のメイン・アーティスト、竹内まりやさんのライヴについてまったくふれてなかった。大変失礼をしました。もちろんそれはそれは素晴らしいライブだったのです。
MCのそのひとことひとこと、歌の一節一節、動きの一挙手一投足に、まりやさんらしさがあふれていて、あらゆる瞬間を幸せな気持ちにさせてくれました。
つくづくはじめに音楽ありきではなく、人に音楽ありなのだ感じた次第。まりやさんで一番好きな曲、「僕の街へ」が聞こえて来たときには、ただのミーハーになっていたかも ... 。
それと、どちらかというと目立ちたがり屋さんの達郎君が、ここはグーッと引いて、バンマスとして甲斐甲斐しくサポート役に徹していた姿は、とてもほほえましい光景だった。
日本語でのトーク、そして歌なのに、同じ武道館で見たジェイムス・テイラー&キャロル・キングのときと似たような洋楽的な質感はまりやさんならでは。ポップスの王道。さりげないのにとてもゴージャスなフィーリングにひたりきれた夜だった。

この「souvenior again」は、まりやさんにとって10年ぶりのライブ。
アンコールでの「不思議なピーチパイ」は、10年間ずっと彼女のライブを待ち続けていたお客さんたちの気持ちがついにはじけて、まりやさんと観衆がひとつになった瞬間だった。僕はそのまっただ中にいたもんだから、もらい泣きではなく、もらい感動してしまい、涙腺が危なかった。
これが終わってもまた10年お休みするなんていわずに、どうかまたライブを見せてほしいものです。

まりやさんのライヴのことを書いていたら、なんだかリンダ・ロンシュタットが聞きたくなった。





まりやさんとリンダは、なんとなく地下水脈でつながっているような気がするなぁ。
関係ないけど、この画像でのリード・ギターは松尾清憲さんではありません。ワディ・ワクテルです。くれぐれも念のため ... 。

さて、12月24日は大変なことになりそうだ。黒沢君がクリスマスイヴに、僕のバースデイ・ライブを企画してくれたのだ。集まってくれるミュージシャンは今わかってるだけで、こんな感じ :


Hideki Kurosawa Presents
Ginji Ito 60's Anniversary Live ”Sixty Candles”
日時 12月24日(金)
会場 渋谷gee-ge

開場 18:00 開演 19:00

料金¥3500(1drink別)

出演:
伊藤銀次/uncle-jam(伊藤銀次+黒沢秀樹)/Cloudy Bay(伊藤銀次+青木ともこ)/杉真理/松尾清憲/井上富雄/長田進/戸田吉則/久保田洋司/村松邦男/サンコンJr.(ウルフルズ)/他、飛び入りゲスト有り!?

予約 渋谷gee-ge
03-6416-3468 (17:00~22:00)
*当日は整理番号順での入場になります。


すごいことになっている。なんかおそれ多い感じ。祝ってもらう当人の僕がビビってしまう顔ぶれだ。
もう一生、みんなに足を向けて寝れない。こんなにたくさんの方達全員に足を向けずに、どの方角にどうやって寝ればいいというのだ。
そうそうたるメンバーの中に、さりげなく、ウルフルズのサンコンJrの名前があったりするのにお気づきだろうか?
そうなんだよ。サンコンも参加してくれることになったんだよ。ひさしぶりーっ。
ここんとこのサンコンはまるで道場荒らしのように、いろんなアーティストとライヴを繰り広げて来ている。ぐっと経験値を上げているそんな彼からCDが届いた。


$伊藤銀次 オフィシャルブログ 「SUNDAY GINJI」 Powered by Ameba
『It's a small burst』東祥吾SONG with ELECTRIC GUITAR!! & サンコンJr.


なかなかがんばっているね。僕の感覚ではもっとドラムのバランスがデカくてもいいのでは、もっとどしゃばしゃ暴れててもよかったんじゃないかと無責任に思ってしまった。東君のくりだす飛びひざげりのようなシャープでヘヴィーなギター&ヴォーカルを、鍛えた胸板でしっかと受け止めたら、タイガースープレックスに決めて、そのまま場外乱闘へと持ち込んでもよかったかな。おっとプロレスではなかったね。脱線、脱線。そう錯覚させる熱いものが東君のプレイにあるのだ。
そんな東君の歌が大好きで、東君の歌をとても大事にしてプレイするサンコンの気持ちが、よく聞こえてくる好アルバム。興味のあるかたはこちらへ。

http://www.taisuke-crm.com/shop/html/products/detail.php?product_id=1305&category_id=19

よくスタジオでセッションとかやることはあったけど、いっしょに人前で演奏するのは、ひょっとして1995年の「春一番」以来かも。
せっかくだからね、何かみんなが喜んでくれそうなことを考え中なう。





サブタイトルの「Sixty Candles」は、ドゥーワップ・グループ、クレスツの1959年のヒット、「Sixteen Candles」をモジったもの。このネーミングも「やっぱりジョンが好き」もどちらも黒沢君のアイデア。彼はコピーライターとしてのセンスも抜群だね。

なんか今から早くもどきどきしてきた。もともとゆるみやすい涙腺なものだから、24日の自分の涙腺にはまったく自信がもてないでいる。