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□2010年06月27日号□

黒沢君との作業が、そしてブログが始まったおかげで、前よりもっと音楽を聴くようになった。
それは会話のなかに出てくる音楽を、ひさびさに聞き直す機会が多くなったからだ。
おかげで、ついこないだまではカーター&ルイス、マッコーリー&マクレオドなどの英国60年代作曲チームにはまっていた。
これも黒沢君がトニー・マコーリーの曲が好きだということがわかったからだ。
最近は黒沢君がR&R Diaryで話題をふってきた、ジョン・オーアやアレックス・チルトンの影響で、90年代米国ポップロック再検証を始めた。影響を受け影響をあたえるってなによりもすてきなことだ。

この「週刊銀次」ではもっぱら、「だ・である」という文体で使っている。
いっぽう、R&R Diaryでは、「です・ます調」で書いている。
不思議なものだが、そのちがいで、異なった人格が同じ自分の中から出てくるような気がしている。
着る服や髪型が変わるとちょっと気分が変わるように、言葉使いが変わると人格まで変わってみえるのだろうか?

ちょっと前の話しだが、あの山形弁でおなじみのダニエル・カールさんが、「英語でしゃべらナイト」に出ていたとき、初めて流暢に英語を話すところを見た。
こんなことをいうと失礼かもしれないが、英語のカールさんはとてもクールでシャープでかっこよくみえて驚ろいた。
山形弁のときのひょうきんさがまったくない。まるで別人なのである。言語はキャラにこんなに影響をあたえるものか。
言語によってユーモアの感覚もちがってくるのだろうか?

4月29日からずっと星新一展が開かれていた。
行こう行こうと思っているうちに、いつのまにか最終日の6月27日がせまってきた。
小雨の中、あわてて前日の土曜日に、芦花公園にある世田谷文学館まで見に行って来た。

中学生の頃、友達から薦められたSFマガジンでサイエンス・フィクションの面白さを知った。
海外TVドラマの「ミステリーゾーン」が好きだったから、始めはとっつきやすい短編から入っていった。
その友達から借りた短編集、フレデリック・ブラウンの「未来世界から来た男」、「天使と宇宙船」そして星新一さんの「妖精配給会社」が、とにかく面白くて時間を忘れて読みふけった。

そこから入って、ブラッドベリやハインライン、アシモフ、クラークを経て、やがてディックそしてサイバー・パンクに至るまでのSFファンになってしまうわけだが、星新一さんはそんなぼくのSFの入り口なのだ。それでも特にめちゃくちゃはまっていたわけでもないのに、なぜか星新一展があると聞くと、行きたくて行きたくてしょうがなかったのはなぜだろう?

土曜日なのと、もう明日で終わりということでか、小雨まじりなのに思っていたより混んでいた。
年齢の幅が広くてそれが意外だがうれしい。展示の仕方がとてもオシャレで見やすかった。
展示に珍しい発見が多くて、1時間以上いたかも知れない。

星新一さんのお父さんは、日本で初めての薬品の全国のチェーンストア、日本で最初にモルヒネを精製することに成功した星製薬の社長さんで、アイデアにあふれたすごい人物だと、恥ずかしながら初めて知った。
新一はペンネームで、本名の親一は星薬品のスローガン、「親切第一」からきているらしい。
ロスで逝去した後、長男だった星さんが継ぐことになるのだが、会社は経営不振になり最終的には人手にわたる。
その頃SF作家となってやがて成功をおさめることになるわけだから、実に数奇な人生だ。

代表作の下書きも展示してあったが、その下書きの文字の小ささと丁寧さには驚かされた。
Hか2Hの鉛筆でかかれているのではと思えるほど、細書きの小さい字でびっしりと書かれている。
CDのライナー・ノーツの文字より小さい。僕の視力ではとても読めなかった。僕の乱雑な下書きとえらいちがいだ。

展示物の中に、受付番号6108番の「火星土地分譲予約受付証」というのがあった。星さんの所有物である。
「貴殿は火星に拾万坪の土地を持っている」と書かれ、火星人たる心構えとかが書かれている。
ちょうど、引き継いだ会社がヤバかった頃に「日本空飛ぶ円盤研究会」に入っていたという。
その研究会の友詛団体、日本宇宙旅行協会が発行したものらしい。これは本気なのか、ユーモアなのか?
もしユーモアだとすると、どん底にあったときに、このユーモア感覚はなんなんだろう?

出口近くにヘッドフォン付きの座席があった。1974年の彼の講演「ひらめきの法則」が聞けた。
意外にもショートショートのオチでは悩まないそうだ。アイデアさえ決まれば詰め将棋のようにスムースに行く。
むずかしいのはアイデアで、全然ちがったものを無理矢理むすびつけるらしい。
オチではなく異常でおもしろいシチュエーションを作ることが大事だと語っていた。
むむ、なにやら曲作りにもいえるかも。
サビから作った曲より、頭から順に作って行った曲のほうが面白いことが多いからだ。
出だしからおもしろくないとだめなのだ。なんだか来てよかった。

明治時代に特別な思いがあったようで、壁に書かれていた星さんの「夜明けあと」という著作物からの抜粋がとても印象的だった。

「少年時代私のまわりには明治がたくさんあった。
江戸時代の長い鎖国のあと、文明開化の大変化、普通だと内乱状態だろうが意外に平静でユーモアもある。
落語を育てた社会のつづきを感じる。
明治時代には夢や将来への期待や面白いことがいっぱいあった。
それを知っていただければそれでいいのです。」

そして会場に星さんの等身大の看板が立ててあり、そこに彼の言葉が書かれていた。

 「われわれが過去から受け継ぐものはペーソスで 未来に目指す物はユーモア」

心の深いところに染みわたる言葉だった。
この言葉を経験するために僕はここまで足を運んだのかもしれない。
自分の心の中に聞こえているものに従って、やっぱり来てよかった。ペーソスとユーモア。
星さんからバトンをもらったと勝手に解釈して、僕は家路を急いだ。


伊藤銀次
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□2010年06月20日号□

子供の頃から、花の名前がなかなか覚えられない。何度教わっても忘れてしまう。
きれいだなとは普通に思うけど、たぶんそんなに興味がないのかもしれない。
音楽のことならよく覚えているのに。
たぶん一日のほとんど、なんらかの音楽にまつわることが僕の頭の中を支配しているのだと思う。
そんな僕でも紫陽花は判る。

<アジサイの 花のしずくのように きらきらと 蘇る輝き>

わがココナツ・バンクの「天気予報図」の一節。
じめじめとした梅雨は好きではないが、
そんな嫌な気分を和ませてくれるのが紫陽花。
だが今年はどうも紫陽花の育ちがよくないらしい。

おかしな気候は相変わらず続いている。
エコを単なるビジネスとして考えるのではなく、全人類をあげて本気で対策を講じないとヤバイのではないだろうか。
同じことは日本の政治にもいえる。何かというと他の政党の悪いとこ探しだ。
小さなことで足をひっぱっている暇はない。いいことで他の政党と差をつける発想にならないものか。
一致団結してなんとか日本を救おうって気概が彼ら全員にほしい。

黒沢秀樹君と始めた往復書簡 uncle-jamのR&R Diary、もう見ていただけただろうか?
賛否両論いろいろあるだろうが、僕はやたら楽しい。
やっぱり二人とも洋楽で育ち洋楽がほんとうに大好きなんだと思う。
僕らを育ててくれた英米のポップスやロックに、今でもすごくリスペクトを持っているんだなと改めて実感した。

ちょっと夢中になり過ぎるとPCに向かう時間が長くなりがちで、最近目が疲れてしょうがない。
黒沢君はさらにtwitterも始めたので、最初の一週間で肩がこったそうだ。
引き続き話しの行方がどうなるのかは僕らにもわからない。
なんだか音楽雑誌の編集やラジオ番組をやっているような気分だ。

昨日からネット内のトーク・サイト「伊藤銀次・杉真理のtalkへ行きたい」のvol.7がアップになった。
今回から4回続けて高野寛君との対談。
一回目は、編曲と作曲の垣根の話し、ソロとバンドでの曲作りのちがい、最近の曲の作りかたなどで盛り上がった。
高野君もジェームス・テイラー&キャロル・キングのライヴに行ってとてもいい影響を受けたようだ。
詳しくはサイトのほうで。

アップされた対談を聞いてみたが、どうも僕はせっかちでいけない。
もうほんの少し高野君の話しを待ってから話し出せばいいのに。性分なのだろうが、ただただ反省反省。

そんな高野君が翌日、Twitterで黒沢君を経由して、ウイル・リーとビートルズ好きの仲間達が、アビーロードのB面を完全コピーして演っているスタジオライブが見れるサイトを教えてくれた。

☆The Fab Faux - Abbey Road Side 2 (mostly)   http://vimeo.com/11237479

mostlyというように、Here Comes The Sun とBecauseを外した、You Never Give Me Your MoneyからHer Majestyまでをワン・テイクでダビングなしで演奏している。

これがかなりすごい! 
クチパクじゃないかと疑ってしまうくらい。ほとんど全員がマメに楽器を持ち替えるのもまたニクい。
それにしてもみんな歌がうまいのには参るね。高野君、面白いもの教えてくれてTHANX!

なんだかTwitterおもしろそうだ。ウーン、どうしようかなー?
何事にもAddictedな性格だから、妙にハマると、とんでもないことになりそうだからなー。
もうちょっと考えてみることにした。

黒沢君との往復書簡でThe Posiesに触れたので、Jellyfishなどの90年代ポップ・ロック集団のことを聞き直したり調べ直していたら、なんとウィル・オウズリー(Will Owsley)が亡くなっていたことを知った。
今年の4月30日、まだ44歳という若さでだ。しかも自殺らしい。惜しい、なんて損失だ。

1993年にウィル・オウズリーとミラード・パワーズが、ドラムにザック・スターキーを迎えて発表したザ・セマンティックス(The Semantics)のアルバムは、トッド・ラングレンの遺伝子を持つ、すばらしいポップロックアルバムだった。
彼はこのアルバムで、ビートルズからトッドに流れて来たメロディー・ロックの後継者の一人として名乗りを上げたのだ。
トッド、10cc、XTC、クラウディッド・ハウスが好きだというだけあって、メロディー重視のロッカー。
ソロになり発表した「Owsley」も、至る所にビートルズの匂いのする好アルバムだったが、あまり話題にならなかったようだ。彼の生涯のフルアルバムを紹介しておこう。

☆The Semantics / Powerbill (1993)
☆Owsley / Owsley (1999)
☆Owsley / The Hard Way (2004)

ベン・フォールズとも交遊があったという。
残念ながらベン・フォールズに微笑んだポップスの神も、オウズリーに微笑むことはなかったようだ。
実に残念でならない。

The SemanticsはYouTubeにも上がっているので、ぜひチェックして彼の才能を実感してください。
もし気に入った人がいたら、アマゾンで探せばまだ買えるかも。

最近は内外ともに訃報が相次いで、なんとも言えない気持ちになりがちだ。
uncle-jamのR&R Diaryでもふれた元Box Tops、Big Starのアレックス・チルトンも、今年の3月17日に亡くなっている。なんと僕と同い年だ。

<アジサイの 花のしずくのように きらきらと 蘇る輝き>

神様がいるとしたら僕はまだ生かされているということかな。
黒沢君に会えて、そこから何かが動き出したことも、何か意味のあることなのだろう。
お酒もやめたし、心と体に気をつけて、まだまだやりたいことをやって行くよ。
どうか応援してくださいね。


伊藤銀次
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□2010年06月13日号□

人間誰しも、ちょっとした勘違いというものはあるものだ。
僕の場合ときどき、伊東銀次と書かれたり、伊藤銀二と表記されたりすることがある。
そのくらいなら、「まあしょうがないか」とながせるが、さすがに「それはないでしょ」と思った出来事があった。

昔ある音楽雑誌の担当者から、はじめて電話がかかってきて原稿を頼まれた。
何の原稿かはもう忘れたが、「ぜひ銀次さんに、ぜひ銀次さんにお願いしたい!」ということなので、いつもよりもはりきって書きあげた。

手渡し場所は、当時よく編集者の方たちが指定してくる、今はもうないが、歌舞伎町の入り口あたりにあった喫茶店。
挨拶もそこそこに、さっそく彼は原稿を読み始め、読み終えると 「すばらしい、ありがとうございました。いい感じです」。
というわけで、僕もほっとしてゆっくりとお茶を飲もうとすると、にこにこ顔でその担当者、

「僕は銀次さんがいたころのRCが大好きでしてねー...。」

おいおい、それは小川銀次だろうって!
即座に 「あの、僕RCのメンバーだったことはないんですけど...。」
鳩が豆鉄砲というのはあのときの彼の顔のことをいうのだろう。
平謝りされたものの、この人ずっと僕のことを小川銀次さんと勘違いしてたんだと思うと、そこから先あまり会話ははずまなかった。

きっと小川銀次さんも同じような経験を今までになさっているのではないか?
そんな気がしてならない。
あの頃、音楽業界に銀次は彼と僕ぐらいだったからね。
僕は何も悪いことをしたわけでもないのに、未だに小川銀次さんに申し訳ないことをしたような複雑な気持ちでいる。

松尾清憲君が、イラストレーター・漫画家の本秀康君と、音楽と漫画のコラボという画期的な作品「チョコレート・ラヴ」を発表したので、6月9日、 iPhone*iPod FanのDear Musicの取材で、お二人と対談させていただいた。
詳しくは6月25日発売の本誌を見ていただくとして、今回コラボだけあって、初のカントリー&ウエスタン「ワイルドマウンテン」など、今までの松尾君の曲調にはない曲もあって、とてもおもしろい作品になっている。
中でも「のそのそ」は、「松尾清憲の中にランディー・ニューマンを見た!」と思わず叫びたくなるほど新鮮で大好きな曲。
そしてこの曲もかわいいが、漫画がなんともやさしくかわいい。

本さんの絵は「無人島レコード」やCD「カントリーロックの逆襲」で見ていて、どこか杉浦茂の影響を感じる絵だなと思っていた。
僕は幼稚園と小学校低学年の頃、杉浦茂の「ドロンちび丸」 「猿飛佐助」にひたっていた子だった。
出てくるキャラが 「ころっけ五円の助」とかどれもおいしそうで、悪者がやられるときの「よしなよ」とか、どっかのどかなところが大好きだった。
ご本人に聞いてみると、やっぱりそうで、最近はやっとその影響から自分らしいタッチになってきたとのことだった。
うっかり、どことなく杉浦茂の「大平原児」のような西部劇ものの影響を感じますといってしまい、後で調べてみると、これは川崎のぼるが書いていた西部劇漫画のタイトルだった。
しまった、正しくは「弾丸トミー」だった。
きっと僕がまちがえたのわかってたけど、黙っててくれたのかも。
ありがとね。ちょっと恥ずかしい。

大のジョージ・ハリソン好きで、ザ・ビートルズの歴史は、ジョージの音楽家としての成長の歴史だと言い切っていたのが印象的だった。
こんなにジョージが好きな人には初めて会った。
僕と会った記念に、ご自身の「レコスケ・レディオショウ」で「こぬか雨」をかけてくれた。
うれしくて、企業秘密(?)の「こぬか雨とFar East Manの関係」をメールで教えてあげたら、とても喜んでくれた。
今度ゆっくりジョージ話に花を咲かせましょう!

6月11日に、その「チョコレート・ラヴ」発売記念イベントが南青山マンダラであったので、うきうき出かけた。
司会はこのプロジェクトの仕掛人、CDジャーナルの藤本国彦さん。
第一部は松尾君、本さんに、司会の藤本さんを交えてアナログ盤の鑑賞コーナー。
松尾君は、ロイ・ウッドがザ・ムーヴ以前に所属していたグループの曲など、レアで松尾君好みの選曲。
かけなかったけれど、JTの「キャロライナ・オン・マイ・マインド」のシングルはレア中のレア。
あんなの初めて見た。あきらかにヴィンテージ物だ。売ったら高いぞ!売らないだろうけど。
かたや本さんはひたすら香港のアーティストもの。
広東語のビートルズ・カバーが、常識をはるかに超えて面白かった。

第二部は、co-producer的存在の小泉信彦君が加わり、「チョコレート・ラヴ」制作秘話。
途中から杉君も入って、「チョコレート・ラヴ」にも登場する、ヤマイダレ教授のエピソードが語られた。

僕のポリスター時代のセカンド・アルバム、「Sugar Boy Blues」の歌詞カードにいくつかの漫画の落書きがのっている。
レコーディング中に落書きをしていたら、ディレクターがおもしろがってのっけましょうということになった。
小学校の頃は漫画ばかり書いていた。
といっても、ストーリー漫画を書くとかまではいかず、手塚治虫や杉浦茂、白戸三平などの登場人物を書き真似るだけだったが...。
今でもぼーっとしているとき、ノートや紙きれにヒゲオヤジやオムカエデゴンスとか書いているときがある。

ある日、顔が左向きの絵しか書いていないことに気づき、右向きの顔を書こうと試したが、どうにもこうにもへたくそなのだ。
調子にのって漫画家になっていたら大変なことになっていた。(笑)
登場人物が全員ずっと左向きのままなんて漫画はみたことがない。(笑)

ところがなんと、漫画「チョコレート・ラヴ」に出てくる「ヤマイダレ教授」は、常に顔が右向きでないといけないキャラクターだということが、第2部の本秀康さんの証言で明らかになった。
頭髪が漢字の「やまいだれ」そっくりなので。これが左を向くと「やまいだれ」にならないというわけなのだ。

ご存じないかたに少し説明しておくと、このヤマイダレ教授というのは、杉真理君が以前レギュラーで出演していたFM PORTの番組、「杉真理のポップン・ロール」のコント・コーナーで、彼が創作し自ら演じた登場人物なのだが、それを本さんが自分の解釈で漫画にしてしまったのだ。
アロハ・ブラザースの最新アルバムに、ヤマイダレ教授のコントが収録されているのでそちらをぜひ聞いていただきたい。
やみつきになること請け合いである。(ちなみに僕も参加していて、コントの中でありえないものを吟じている。)
そして第三部はいよいよ松尾君のミニ・ライブ。キーボードの小泉君と二人きりのアンプラグドだ。

ひさびさに聞く松尾節はあいかわらず健在だ。
「カレー・イン・ザ・ライフ」など「チョコレート・ラヴ」の曲に加え、ひさびさに「いとしのロージー」をやってくれた。
聞きながら、この曲を作っていたとき、きっと音楽の神様が降りて来たにちがいないと思った。
奇跡のメロディーとコード展開なんだよね。
最後はヤマイダレ教授いや杉君が参加してVOXの曲。
アンコールはビートルズ・カバーで、いやが王でも長嶋でも(?)盛り上げてくれ、さすがなところを見せてくれた。
松尾君にも杉君にもいい風が吹いているね。
いつかBOXとuncle-jamの対バン・ライブをやってみたくなって、ムズムズしてしまいました。


伊藤銀次
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□2010年06月06日号□

今年もあっというまに6月だ。
誰にも平等に歳月が過ぎて行っているはずなのに、なぜか自分の時間だけが早くたっていくような気がするのは僕だけだろうか。
あせったところで始まらないが、のんびりもしていられない。
いつもそんな気持ちになる、一年の折り返しである。

(ここでファンファーレ! )

今日はうれしいお知らせがある。お待たせしました。
黒沢秀樹君とのユニットがついに動き出したのだーッ。(パチパチパチパチ...)

そのユニットの名前は ....(長めのドラムロール)、

uncle-jam (アンクル・ジャム)。

「週刊銀次」でずっとお知らせしてきたように、黒沢秀樹と伊藤銀次のuncle-jamは、この半年あまりずっと曲作りをしていた。
その曲作りのさなか、いろんなことをいろんな角度で話し合って来た。

この閉塞した音楽状況の中で、僕たちに何ができるのだろう?
これから音楽はいったいどうなっていくのだろう? 
僕たちが信じた「音楽の魔法」は、もはや消え去ったのか?
J-Popという、消費され過ぎた共通言語の呪縛から脱して、二人の中に脈打つメロディや言葉で、ウキウキするような、すてきな音楽を作れないだろうか?

とりあえずパブロックが好きだということだけで出会った二人だが、思いも寄らず音楽的に呼び合うところが多く、作業中に化学反応がいっぱい起り、イメージがどんどん広がってきて、面白いアイデアがつぎつぎと浮かんできた。

そしてそのはじめの一歩として、秀樹と銀次の往復書簡的ブログを立ち上げることになった。
ブログ名は、「uncle-jamのR&R Diary」。

これからの二人の作曲のやりとりや進行状況、お互いにはまっているアーティストについての情報交換、
二人の雑学的会話などを、ここから楽しく垣間みる事ができるはず。
きっとおもしろいブログになるので、みんなもぜひ参加してください!

アドレスは
http://ameblo.jp/unclejammusic/

uncle-jamのエンタテインメント、第一章のはじまり、はじまり . . . 。
ちなみに、最近僕は60年代英国ポップ・ソングライター・チームに、ひさびさにはまっている。
Macaulay-McLeod、Carter-Lewisなど。そのあたりもブログに登場するかも。

明日のことは誰にもわからない。結果は神の味噌汁(?)、いや神のみぞ知る。
ただひとつだけはっきりしていることは、僕たちがまだ「音楽の魔法」を信じているということ。
これさえあれば、きっとおもしろい所に進んでいける気がする。 uncle-jamをどうかよろしくね!


uncle-jamも面白くなりそうだが、今年はいろんなことにトライするよ。
そのひとつが、武蔵小山「アゲイン」でのトーク・イベント、「話し出したら止まらナイト」。
ちょっと早い告知だけど、第2回は7月24日にやります。

前に岡林さんとのNHK-FMの特番を、前日の「週刊銀次」で告知したら、もっと早く教えてほしかったというメールをいただいた。
いきなりで聞けなかった人もいたようで申し訳なかったね。
気をつけて早めにお知らせするようにします。

第2回は、僕がアマチュア・バンドを組み始めた頃のお話を中心に、話しを進めようと思っている。
「日本一の脱線男」なので、はたして話しの行き先はどこへいくのやら。
漫画トリオの大好きなネタ、ニール・セダカの「恋の片道切符」の替え歌、

♪汽車は行く   どこへ行く  わしゃ知らん 汽車に聞け  ウウウウー

の心境である。アゲインの石川さんは、「どんどん脱線してください。」という。
今まで自分では自覚していなかったが、石川さんのいう「面白い脱線」、これが僕のトークの芸風なのかもしれないと、最近なんとなく自覚するようになってきた。
ぜひ見に来てね。


去年、ツアーの雰囲気を記録しておきたくて、アンプラグド・ミニ・アルバム I Stand Alone vol.1&2を作ったが、とても好評だった。
そこで、その続編を作る事に決定!(パチパチパチパチ...)

これから選曲に入るのだが、去年演奏しなかった曲も入れようと思っている。
まだ間に合うので、選曲のリクエストがあったら、どしどしメールしてきてください。待ってます。

そして、お待たせしました。
秋の「I Stand Alone 2010」ツアーが決定。

9月に、名古屋「TOKUZO」、神戸「チキンジョージ」、京都「RAG」、
そして、横浜「サムズアップ」で演ります。
こちらのほうも、ライブで聞きたい曲があったらリクエスト・メールをホーム・ページに送ってください。
詳しいスケジュールは、Silvertoneでチェックしてね。
ちょっと間が空くけれど、どうか首を長くして待っててください。


伊藤銀次
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