羊子のような人間がなぜ存在するのでしょうか?
MSDマニュアルには家庭版とプロフェッショナル版があります。
プロフェッショナル版には、大半のパーソナリティ障害では、遺伝率は約50%で、この遺伝率の高さは、パーソナリティ障害が主に悪環境により形成される性格上の欠陥とする一般的な推定に相反する。
と、書かれてありました。
悪環境により形成される性格上の欠陥とする一般的な推定に相反する。。。
激しく同意!
また、遺伝子と環境要因が関わっている可能性がある。養育者が過度に批判的であったり、過度に賞賛、称揚、または甘やかしていた可能性がある。
とも書かれてあります。
結局はどっちなのかというと、遺伝子も環境もどちらも関係あるのでしょう。
だって障害のない人だって遺伝子と環境で性格が出来上がっていきます。同じことです。
でも巷では、
親が適切に愛情を注がなかった!
親が甘やかしすぎた!
そんな風に原因が語られています。
ぎんこが羊子を育ててきてハッキリと思うことがあります。
羊子は生まれつきの王様です。
幼稚園に通うようになり、こわもての、大声で怒鳴る担任の先生を恐れて表の顔をもつようになりました。
この先生を恐れて登園拒否をする女の子が何人もいて問題になったこともありました。
本人が怒られてというよりは、他のやんちゃな子が怒られているところを見て、おとなしい子が怖がって幼稚園に行きたくなくなるというパターンが多かったようです。
羊子もそうでした。
羊子は、家族から離れて初めて所属した幼稚園という社会で、絶対に怒られたくない、そのためにはどうすればいいのか、そんなことを学んでいたのです。それはそれは大人しく過ごしていました。
そしてそのストレスを家に持ち帰り、家族にぶつけるようになり、小学生になった頃には手をつけられない暴れっぷりになっていたのです。
羊子の素顔の隠し方は徹底的で、しだいに、およそ別人格を作り上げていきました。学校では超気の利く優等生、家では横のものを縦にもしない汚部屋の住人で、不平不満と罵詈雑言を吐いていました。
羊子は三者面談を拒否するようになりました。先生と親、違う人格を見せている人間が同時に目の前にいたら混乱して何も話せないと言いました。
自分はすごいと思いたい。
怒られたくない。
心の中の王様を絶対に傷つけられたくない。
生まれつき心に王様がいて、生まれてからの環境の中で王様を守るために身につけた処世術が、自己愛性パーソナリティ障害の特徴を形作っているのだと思います。
(※羊子の場合です。生まれつきなんかじゃない!と主張する人もおられるので)
なので王様を傷つけられる心配のない環境にいれば、表の顔を作る必要もないということになります。
ただ残念ながら、実際には王様ではないのでみんなに王様扱いしてもらえるはずもなく、心労の多い人生を歩むことになります。
以上、自己愛性パーソナリティ障害の原因についてのぎんこの見解でした。
次回は、自己愛性パーソナリティ障害の親の養育態度について書きたいと思います。

