これ、邦題がダメ

 

 

※画像はお借りしているものです。

 

これ、ジャンルはホラー映画なんだけどホラー映画ではなく社会派のドラマだと感じた。

かなり重厚で丁寧なつくりで戦争から異文化に逃れるということに対してすごく考えさせられた。

 

戦火の南スーダンからイギリスに亡命した夫婦ボル(ジョペ・ディリス)とリアール(ウンミ・モサク)、収容所に入っていたが用意された住居で生活支援を受けながら新しい生活をスタートすることになった。

用意された住居は非常に古くていたるところが痛んでいる。

電気はつかず、虫が湧いているなど不衛生だったが、悲惨な戦火を逃れて異国で新たなスタートを切れることにうれしく感じていた。

しかし、ボルが部屋にいると奇妙な出来事が起こり始める。

幻聴、そして壁の中から何かがいるような音が聞こえる・・・

次第に故郷の亡くなった人々、そして亡命の途中で死んだ娘の幻覚を見るようになり、ボルとリアールは次第におかしくなっていく・・・

 

悲惨な戦争で地獄を見てきた夫婦の精神がおかしいのか、それとも怪しげな住居に何か憑いているのか・・・

幻覚って罪悪感やトラウマがきっかけに起り始める、これはPTSDを扱った作品だな。

亡命先の異国では文化や生活習慣が違い、周囲から悪意を感じ取り疎外感を覚える。

しかも家にはなにか邪悪なものが蠢いていると感じていても、悲惨な戦争から逃れたという幸せが勝ってしまい、過度に自分の中の恐怖を飲み込んでしまう。

気持ちはわかる。

トラウマってこわい。

鬱ってこういうところから起こるんだろうな。

しかしどうしてこういうチープな邦題つけるかな?

このタイトルって思いっきりミスリードだと思うぞ。

 

 

  鑑賞メモ:NETFLIX