完璧リメイク、ロックなゾンビ映画

 

 

※画像はお借りしているものです。

 

言わずと知れたロメロのゾンビ3部作の2番目、のリメイク。

うーん、ややこしい。

しかしロメロ・ゾンビの『ゾンビ』(原題:DAWN OF THE DEAD)は一番面白いゾンビ映画だと思ってる。

もっとも衝撃を受けたゾンビ映画なのだ。

そのリメイク、リメイク作品でいいものと言われるものは非常に少ない。

オリジナルの固定概念があるし、どうしても二番煎じ感があるからな。

ところがこのリメイク作品には驚いた。

一番大きな変化点はゾンビの動き、それまでゾンビは死人が蘇ったやつなので知能はなく、のろのろと歩き回り集団で襲ってくるというのが暗黙の設定だったけど、このゾンビは全速力で走って襲ってくる。

ロメロが作り上げたゾンビ観を全く違ったアプローチで描いたのだ。(走るゾンビといえば製昨年は『28日後・・・』のほうが先)

このスピーディー感はとても現代っぽいんだよ。

これマジでこわい。

のろのろ動くゾンビならなんとかなりそうな気がするけど、全速力で走ってくるやつはぜったムリ。

こんなゾンビが出てきたらもう絶望だな。

ストーリーの基本プロットはオリジナルに沿ったものだけど、脚本のジェームズ・ガンはいい脚本を書いたものだ。

とくに絶望しかないラストは秀逸だ。

監督のザック・スナイダーの演出手腕も素晴らしい。

ロメロがゾンビのスタンダードを作ったように、ザックは現代ゾンビのスタンダードを作ったといえるだろう。

ところでジェームズ・ガンザック・スナイダーって・・・、今考えるとめっちゃ豪華な組み合わせだな

そして主演のサラ・ポーリー

それまで彼女の出演作って『死ぬまでにしたい10のこと』しか観たことなかったからこの手の作品に出るなんてマジびっくりだった。

 

もう何度も観てるんで恐怖を感じることはないんだけど、いつも考えさせられることがある。

映画でショッピングモールに立てこもるのは他人同士だが、どこまで助け合うことができるだろう?

もし一緒にいるのが自分の家族だったりしたら・・・

ま、おれなんて自分の身を守るのが精いっぱいだろうけど、それより100%食われるのは間違いない。

そしておれもゾンビになり、襲う側に転化してしまう予感しかしないのが恐ろしくて仕方がない。

 

 

 

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