ギブ・ミー・チョコレート

 

※画像はお借りしているものです。

 

10年以上前、モンハンがめちゃくちゃ流行ったころ、俺の周りにいたやつらは何百時間やったとか、こんなモンスターを討伐したとかいう話題ばっかりだった。

おれもやってみたくって、モンハン買った。PSPも買った。

「ひと狩りしようぜ!」というキャッチフレーズが頭の中に刷り込まれ、おれも狩りまくるぜ!と意気込んでやったのを覚えている。

しかしやってみてわかった。

おれは明らかに狩る側ではなく狩られる側なのだ。

肉食系には一撃もお見舞いすることもなく、逃げ切ることもできず、ただ遭遇しないことを祈るだけ。

おれが闘うのは動きが遅くて攻撃力がほとんどない草食系ばっかり。

自分よりはるかに弱い、モンスターと呼ぶにはちょっと無理があるような小さな生き物としか戦わない卑怯者にはこのゲームに夢中になれず、初めて数時間で放り投げた過去がある。

その後、続編シリーズが次々リリースされるのを横目に再びゲームに手を出すことはなかったんだが、実写映画となれば別。

ポール・S・W・アンダーソン監督とミラ・ジョボビッチのタッグは『バイオハザード』でお墨付き。

きっと今回もヘンテコなものを見せてくれるだろうとういう変な期待感を持っての鑑賞だ。

もちろん低いほうの期待感だ。

 

特殊部隊を率いるエリート軍人アルテミス(ミラ・ジョボビッチ)はある日、砂漠を偵察という任務の途中、突如発生した砂嵐に逃げる暇もなく襲われる。

強烈な突風と稲妻に気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこはもとの砂漠とは違う異世界だった。

その世界には近代兵器が通用しない巨大な怪物ディアブロスがのさばり、そのモンスターの狩猟を生業とするハンター(トニー・ジャー)がいた。

アルテミスは元の世界に戻るため、ハンターと行動を共にし、次々と迫りくるモンスターと激闘を繰り広げていくのだった。

 

ポール・S・W・アンダーソンミラ・ジョボビッチのタッグってこのジャンルでは第一人者だな。

二人は夫婦なんで息もぴったりだ。

ジョボ姉さんは監督を信頼して演じてるという雰囲気がよくわかる。

加えてトニー・ジャー、ムエタイとかテコンドーとかの使い手で『マッハ!!!!!!!』とか『トム・ヤム・クン』とかではワイヤーアクション全盛でアクションに慣れきってたおれは衝撃を受けたね。

今回、彼の武器は生身の身体ではなくボウガンだったけど、まあそれでよかったんじゃないかな。

あんなでっかいモンスターと肉弾戦ってギャグにしかならないからな。

 

おれ、モンハンにそんなにのめりこまなかったんでこの映画の設定が正しいかどうかはよくわからんのじゃ。

きっと違うだろうなと思いながら観てたんだけど、怪獣が出てくる映画としてはまあこれでいいんじゃないか。

モンスターの造形もなかなか良かったし。

でも異世界の位置づけとかディアブロスの存在理由とか、もっと言えばアルテミスって必要だった?というのがおれのツッコミポイントだった。

期待値が低かった分、おれ的には全体的に及第点だったと思うんだけど、ただ一つ気になったのは、言葉が通じないアルテミスとハンターが信頼できる仲間になるくだり。

なんとアルテミスが差し出したチョコをハンターが夢中で食べたから。

そのあともことあるごとにチョコを欲しがるハンター・・・、

この表現って悪意の塊のような気がするな。

CAPCONという日本製ゲームが原作であること、ハンター演じるトニー・ジャーはアジア人であるということからすると、わざとやってるとしか思えなかったんだよな。

おれの考えすぎかもしれんが、このシーンで一気にテンション下がったわ。

 

アイルーも出てきてうれしかったけど、 ストーリーに全く関係ないし、キャラクターとして無理やり登場させた感がすごかったな。

 

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