90歳を超えてもいまだ現役・・・
※画像はお借りしているものです。
イーストウッドの作る映画が好きだ。
とくにここ最近の彼が作る映画はとても味わい深い。
いま、イーストウッドは物語りを語ることができる唯一の監督だとおれは思うんだ。
何かドラマチックな出来事が起こるわけではなく、人生とは・・・、と心に沁みわたる味わい深さがあるのだ。
アメリカ・テキサス。
かつてロデオ界のスターだったマイク・マロイ(クリント・イーストウッド)は落馬事故をきっかけに落ちぶれていき、今では競走馬の種付け細々と行いただ一人で生活していた。
ある日、元雇い主から依頼を受ける。
それはメキシコで母親と暮らす息子のラフォ(エドゥアルド・ミネット)を誘拐して連れてくること。
親の愛を知らない不良少年ラフォを連れ、メキシコからアメリカ国境を目指すマロイだったが、その道のりには予想外の困難、そして出会いが待ち受けていた・・・
イーストウッドはもう91歳だ。
なのに監督をして主演もやってる。
さすがにとぼとぼ歩く姿は老人そのものなんだけど、ときおり見せる彼のまなざしはなんともセクシーだ。
90歳を過ぎたマイクと14歳のラフォ、世代が違うことはもとより、考え方や境遇も交わるところがない。
しかし、マイクとラフォは共に学び合っているのだ。
ドラマチックのかけらもない、ただ淡々と語られるロードムービー、なのになんでこんなに胸が熱くなる。
動物に詳しいマイクが愛犬の調子が思わしくない夫婦にこう話しかける。「残念だが歳に抗うことはできない。のんびりさせて一緒に眠ってやるとよい。」なんてまっすぐで心に沁みる言葉なんだ。
じいさんからのメッセージをしっかりと受け取ったぜ。
しかし、『クライ・マッチョ』というタイトルはなんとかならなかったんだろうか?
原題をそのままカタカナにしたものなんだけど、こういうのこそ邦題をつけるべきだと思う。
ところで、この映画の座席を予約したとき、まだ誰もいなかった。
ひょっとしたらおひとり様か?
そして劇場に入ると誰もいない・・・
さすがに始まるまでには何人か来るだろうと思っていたら、本編が始まる直前に女性がおひとり様で入ってきた。
そして座席はまさかの隣り・・・
なんでやねん🤨、これだけ見事にガラガラなのに、なんで俺のとこだけ蜜やねん!
座席予約するときに選び放題だっただろうに。
なんだかものすごく気が散って気まずい鑑賞だった・・・
鑑賞メモ:劇場