ペニーワイズ???
何度も公開延期(記録的な延期回数・・・)になり、一歩間違えると作品自体なかったことになるんじゃないかと心配するほどやきもきさせられた映画です。
『X-MEN』の新シリーズ、いやスピンオフになるんだろうか、今までのヒーローもんとは一線を画した青春ホラーテイストの意欲作なのだ。
おれはてっきり『ローガン LOGAN』の続きになると思ってた。
そういう前提で観てしまったから完全に面食らってしまった。
『ローガン LOGAN』とは完全に切り離された作品だったのだ。
若き5人のミュータントにフォーカスを当てた作品。
まだ未熟さゆえに特殊能力をコントロールできずに悲しい過去を背負った4人の男女。
彼らはある施設に保護され、そこで心のケアを受けながら能力のコントロールを学んでいた。
そこに一人の少女が入学(搬入)してきた。
彼女はダニ(ブルー・ハント)、ネイティブ・アメリカンの少女で、彼女が暮らす居住区で恐ろしいことが起こり、ダニだけが生き残ったのだ。
彼らが入所する施設は未熟なミュータントたちに力のコントロールを身につけさせ、社会に戻す更生施設なのだ。
しかしそれは表向きで実は本当の目的は他にあったのだ。
惜しい、いや惜しすぎる。
ヒーローもんをホラーテイストにするというのはかなりチャレンジだったと思うけど、途中でディズニー傘下になったことでかなりマイルドになってたような気がする。
出てくる敵(怪物)はまんまS・キング映画に出てくるやつだし。
テイストが変った分戸惑いがあったことは確かなんだけど、内容自体は悪くなかったと思う。
アニャ・テイラー=ジョイ、メイジー・ウイリアムズ、チャーリー・ヒートン・・・、今注目株の若手出演陣がてんこ盛りで彼ら彼女らの演技は新しいシリーズの幕開けにふさわしかったと思う。
しかしせっかく新しいキャストでスタートするわけだから、それぞれのキャラクターの説明や見せ場をもっとたくさん用意してもいいと思うんだけど、上映時間が全部で90分ちょっとと随分すっきりしてる。
スッキリしすぎて淡々として書き込み不足と感じてしまった。
マーベル作品でありながら唯一FOXが権利を持っていたんだけど、FOXはディズニー傘下に入っちゃったからな、X-MENのMCU参入の障害がなくなったわけだ。
SONYが権利を持ってるスパイダーマンもMCUに入ってるし、X-MENもMCUに参入するのかもしれん。
いや、入って欲しいな。
新たなフェーズへの第一歩としてもう少しじっくりとそれぞれのキャラクターを紹介してほしかったというのが正直なところだ。
でもこれだけは言っておく、おれは決して大外れとは思わない。
(大当たりでもないけど・・・)
好みが分かれる作品だと思うけど、特殊能力を持ってしまったミュータントたちの苦悩の物語りで一見の価値ありだと思う。
鑑賞メモ:ディズニー・プラス