おみごと!
そうそう出会うことができないレベルのミステリーだ!
行ってきたよ映画館に。
マスクしてな。
マスクしてるからすっぴんでも大丈夫なのだ。
最近はマスクしてる人が普通に歩いてるから違和感なくなったけど、昔はマスクしてる人なんていなかった。
たぶん口が耳まで裂けているひとぐらいだ。
「わたしキレイ?」と問いかけてくるひとだな。
そんなことはどうでもいい、土曜日に観た1本目は『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』。
とくに事前情報なく飛び込みで観に行ったんだけど、これが腰ぬかすほど傑作だったわけ。
このレベルのミステリーってそうそう出会えないと思うぞ。
全世界待望のベストセラーミステリー「デダリュス」の3部作の完結編の出版権を獲得したエリック・アームストロング(ランベール・ウィルソン)。彼は、世界同時発売するために9か国語の翻訳を進める。
選ばれた9人の翻訳家がフランスの豪邸に集められた。
翻訳家たちは携帯電話、パソコンなどすべての通信機器を没収され、毎日20ページずつ渡されそれぞれの言葉に翻訳する。
ロシア語、イタリア語、デンマーク語、スペイン語、英語、ドイツ語、中国語、ポルトガル語、ギリシャ語・・・
およそ1ヶ月で完成させ各国で出版するといったスケジュールだった。
はじめは他人同士だった翻訳者たちだったが、次第に打ち解け始めたころエリックの携帯電話にメールが届く。
「デダリュスの冒頭10ページをネットに流出させた。24時間以内に500万ユーロ払わないと次の100ページを流出させる」と。
これは極上サスペンスだと思う。
実はある程度のところで犯人の目星はついた。(70%ぐらいは当たっていた。)
おれが簡単に犯人わかってしまうぐらいだから、犯人当てに焦点を当てた映画ではないのだ。
怒涛のタネ明かしが何重にもなってて、まるで、翻訳とはじつは誤訳なんだよと言っているみたいだ。
ついこの前、年間ベスト級の映画を観たといったのにこれもベスト級と言っていいと感じたぞ。
ところで映画の中で「ページをめくると、世界が広がる」というセリフがあるんだけど、好きだなあ、この言葉。
おれ、別に文学青年ではないけど、本であったり、音楽であったり、映画であったり・・・、日常とは違う世界に連れて行ってくれるものという考えには大いに共感した。
入場者特典でもらったシール。
鑑賞メモ:劇場