一線を退く時って必ずくる・・・
久しぶりに劇場ではしご鑑賞、『パワーレンジャー』に続いて2本目。
ほんとは観る予定じゃなかったんだけど、やたらと前評判よかったんで気になって急遽観に行っちゃった。
こっちは、『パワーレンジャー』より年齢層が低い、親子連れいっぱいで劇場はほぼ満席だった。
結果、これすごくよかったわ。
華々しい活躍を続けていたライトニング・マックイーンもいつしかベテランレーサーに。
最新テクノロジーでトレーニングした若い次世代レーサーの台頭に押され、シーズン最終レースで大クラッシュしてしまう。
すっかり自信を失ったマックイーンは、親友のメーターや恋人サリーに励まされながら、自らも最新を導入してトレーニングに取り組むことを決意する。
若きトレーナー、クルーズ・ラミレスの指導のもと、新たなトレーニングに取り組むマックイーンだったが、うまくいいかない。
イラつくマックイーンは、歴代の名レーサーを訪ねることにする。
マックイーンは再び栄光に返り咲くことができるのか?
うまく行かずイライラするマックイーンにマスコミはこぞって、「もう限界だ」という。
マックイーン自身も「もう限界かも」と弱音を吐く。
しかし、メーターは「限界って誰が決めるんだ?」とつぶやく。
心に響く励ましだ。
メーターは励ましたわけじゃなく、つぶやいただけなのにずっしりと重いことばだ。
どんな世界でも世代交代は必ず訪れる。
僕はスポーツ界にいるわけではなく、アーティスティックな仕事をしているわけではないのだが、若いころは一線で仕事をしていた自負が少なからずある。
でももう超ベテラン。
一線にいるわけじゃないけど、まだまだと思ってる。
気力は大事だと思うけど、考え方の変化も必要なのかもしれん。
なんでだろう、涙が溢れたよ。
子供がたくさんいるのに恥ずかしい・・・
ストーリーは、全盛期を過ぎたかつてのスターが再び栄光を取り戻す・・・、って予定調和なもんだと思ってたけど、まさかこう来るとは。
大人の鑑賞に堪えうるピクサーの本領発揮、ピクサー恐るべし。
ところでもう一つ感心したのは、この映画に人間や動物、いわゆる生き物は一切出てこない。
すべて車なのだ。
無機質な車なのに、ものすごく表情豊かに見えるのは抜群なタイミングでウインカーがぴかぴかしたり、ワイパーが動いたり・・・
表現方法の奥深さには驚かされるばかりだわ。
生き物じゃないのにこんなに愛着が湧くのってすごいとしかいいようがない。
鑑賞メモ:劇場