※画像はお借りしているものです。

 

 

 

敢えて書こうか、どうしようか迷ったんだけどな、自分の覚え書きのためにその後について書いておくことにした。

今日、退院後の検診に病院に行ってきた。

手術してくださった先生と約2週間ぶりにお会いして、ろくに言えなかったお礼を伝えて、それからいろいろと生体検査の結果なんかの説明を受けた。

見つかったがんは約2cm、その前後10cmを切除して詳細な検査をしたそうだ。

結果、当初の予測よりはがんの深さは深くなかった。

目に見えるがんは手術で取り除けたと思うとのことだった。

ただ、リンパへの転移あり、これによりステージが正確に決定した。

これからの治療はどうするかという2つの選択肢を教えてもらった。

 ①抗がん剤を投与して腫瘍マーカーを下げる。

 ②抗がん剤は投与せず、定期的にがん検診を受けて再発時の早期発見に努める。

 

転移が認められた人はみんな①を選択するのかと思っていたんだけど、②を選択するケースは結構多いそうだ。

これはそのまま静観しても必ず再発するわけではないから、あえて苦しい抗がん剤を選ばない人も一定数いるということらしい。

ただ、これを選択する方々のほとんどがすでに60歳を超えている場合だそうだ。それよりも若い人の場合は①を選択する場合が多いとのこと。

となるとおれの場合は①か。

さらによく説明を聞くと、今のリンパへの転移の状態から5年以内の再発率は30%ぐらいだろうということだった。

あくまで統計的な予想だが、30%って微妙に嫌なラインだ。

抗がん剤を選択して、それが効果的に作用した場合、再発が3%~5%程度抑えられるとのことだ。

つまりうまくいって再発率が25%か…

うーん、微妙…

思ったより効果が出るわけじゃないんだな…

もっと劇的にリスクが改善できるのかと思ってたよ。

 

ただ、まったく根拠はないんだけど、おれは今回のがんは克服できるような気がするんだよな。

でもできる限り少しでもリスクを下げておいた方がいい、それに今なら苦しいと言われる抗がん剤に耐える体力もまだ残っているような気がする。

というわけで、抗がん剤にチャレンジしてみることにした。

初回は3日間の入院で抗がん剤をして、その後は外来で約3週間おきに最大6回にわたって抗がん剤を投与する、ということだ。

ついこの前退院したばっかりなのにまた入院だ。

入院調整してもらってるが、7月末~8月初に再入院だ。

正直、へこむ…

なんでこんな目に遭うんだろう?

やっぱり普段の行いが悪いから天罰が下ってるんだろうか…?

いや、おれより行いが悪いやつなんていっぱいいるだろ、てかおれなんて世の中一般だと人畜無害、善人過ぎる善人だと思うんだけど。

ま、嘆いても仕方がないのはよくわかってるんだけどさ。

 

最後にやらしい話、触れにくいけど避けて通れない経済的な話。

今回の手術、入院、これからの抗がん治療と想像以上にお金がかかる。

正直なところ皆保険制度、高額医療制度って本当にありがたいと思う。

10年以上前にくも膜下なった時も恐ろしい治療費がかかった。

誰もが一定水準の医療を受けれる日本の制度って本当に素晴らしいと思う。

それでも医療保険、がん保険はできる限りあったほうがいいな。

おれは多く掛けているわけじゃないけど、保険金には助けられた、マジで。

ただ、それぞれの保険に加入した時、補償の内容なんてよく見ずに加入したんで、どんな補償ついてるかは自分でもよく理解していなくて、保険会社に電話かけて詳しく聞いたんだけど今思えばおれは自分の保険にあまりにも無頓着だったなと思う。

例えば医療保険、入ったのがめちゃくちゃ若い時だったので今の保険の補償内容と比べたらずいぶん見劣りする。

たまたまおれは入院が長くなったけど、最近は入院期間が非常に短い。

なのにおれの医療保険は入院の免責が5日あるのだ。

つまり、入院6日目以降、1日につき幾らの保証があるというやつ。

最近の保険は入院の免責がなく1日目から補償の対象になる場合が多い。

最近は入院が非常に短い、一週間の入院だと、7日×〇円と(7-5)日×〇円の違いだ。

この辺りはよく考えたほうがいい、自分の体験から書いておくので自己責任で参考にしれくれ。


 

知的な狂気

 

 

※画像はお借りしているものです。

 

 

本年度アカデミー賞・主演女優賞はじめ四冠を受賞した本作、入院中に観ようと思ってたんだけど、病院ではなぜかディズニープラスのつながりがめっちゃ悪くて観れんかったんだよ。

2時間24分という比較的長丁場の本作、ジャンルとしては人間の知識欲・倫理感に訴えるSF映画といったところか、普段ぼーっとしている俺には五感をビシビシと刺激される一本だった。

 

風変りな天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)は人体解剖や動物実験を繰り返している。

ある日、ゴッドウィンは身投げした若い女性ベラ(エマ・ストーン)を見つける。

女性は妊娠しており、おなかの中には胎児がいた。

ゴッドウィンは胎児を取り出し、胎児の脳を女性に移植して蘇生する。

ベラは大人の身体を持ちながら頭脳は新生児という究極の無垢な状態となる。

いろいろなことに興味を持つベラは「自分の目で世界を見たい」という強い欲望に囚われる。

そこに放浪者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて大陸横断の旅に出る。

新生児の目線で世界を見るベラは時代の偏見から解放され、本当の自由や平等を目の当たりにし、驚くべき成長を遂げていく。

 

これは刺激的な映画だ。

新生児の頭脳を持つベラの行動にハラハラする。

(性への目覚めの部分は戸惑ってしまった…)

手術シーンはもちろん、やたらと挿入される性的シーンがなかなか気持ち悪い。

入院中に観なくてよかった。

そういう断片的なシーンは置いといて、なんとも不思議な世界観だ。

未来のような、過去のような、まさにジブリ的、それに呼応するかのような独特なファッション(衣装)に目を奪われる。

さすがアカデミーで衣装デザインを受賞してるだけのことはある。

 

 

世界を旅するベラが、偶然目にした子供たちが死んでいく貧民層を見たときに、何とかしなければと取った行動は無垢だからこ動けたわけで、これぞ人間の本質といえるんじゃないか。

ただ、この映画をフェミニズムとしてとらえるのはちょっと違うと思う。

あくまで寓話として、そして、これぞオスカーというエマ・ストーンの凄すぎる演技を堪能するのだ。

でもおれ、これをもう一回観るのはムリ。

 

 

  鑑賞メモ:ディズニープラス

 

 

 

 

 

※画像はお借りしているものです。

 

退院するとき、管理栄養士さんからがっつり栄養指導を受けた。

3ヶ月ぐらいはおかゆにすること。

しかも1回110g(茶碗半分ぐらい)、揚げ物はだめ、3ヶ月たったら少しなら衣をはがして食べてもよい、油を使った炒め物とかはだめ、他にダメな食材として、キノコ類、海藻類、繊維質のもの…、と結構制限がついているんだよ。

しかも1日の食事は5~6回に分けて少しずつ食べること、よく噛んで30分ぐらいかけて食べること…

もちろんアルコールは厳禁!

 

かなり面倒くさい。

焼肉食いたい、うなぎ食いたい、中華食いたい、カツ丼食いたい、それより普通のごはんが食いたい。

言いつけ通り少しの量を時間をかけて食べてるんだけど、やっぱり男メシが食べたい。

で、今日、餃子を食べてみた、2個だけ。

おれ、とことん欲望に弱い…

めちゃくちゃうまくて泣きそうになったんだけど、食べて15分ぐらいしたらのたうち回るぐらいおなかが痛くなった。

腸がねじれるほど痛くて、夜は一晩中ゲーゲーやってた…

餃子をたった2個食べただけなのに…

こんなに苦しいのはもうごめんだ。

やっぱり言いつけは守らなくてはダメだ、めっちゃ反省した。

 

今日はなす日札束だった。

入院費、手術代がかかったので今回のなす札束は非常にありがたい。

これ、本音。

今回、一ヶ月まるまる休んだのになすもらっていいんだろうか・・・

貰う資格なし!と自分ではわかってるんだけど、くれるんなら遠慮なくもらっとく。

ずっと仕事してた人達に申し訳ない。

おれが休んでいる間にカバーしてくれたみんな、いつか倍返しするよニコニコ

 

 

入院中に携帯から家のレコーダーに録画予約したやつを順番に見ているのだ。

外から録画予約できるってめっちゃ便利だよな。

めっちゃ暑いし外に出る気がせん、それよりとても外に出歩いたりできないんだよ、まだもう少しな。

で、レベッカのコンサートのリマスター版を見た。

 

 

思い返してみると、初めて自分で買ったCDはレベッカ『Poison』だったかもしれん。

そのレベッカのコンサート、めちゃくちゃすごいな。

なんといってもNOKKOのパフォーマンスはすごいとしか言いようがない。

ただただ圧倒された。

おれ、たしかこのコンサートツアーの大阪版に行ったような気がする。

大阪城ホールだったな、厚生年金だったかな、フェスティバルホールだったかな・・・、どこに見に行ったのか思い出せない・・・

 

それにしてもすごい、NOKKOの神がかったスゥイング(今でいうダンスとはちょっと違う)、はかっこいいなんて言葉では片づけられない。

圧倒的な存在感、月並みな言い方だけどそれ以外には思いつかない。

当時、おれはまだまだガキだったんだが、今見ればこのステージのすさまじさがわかる。

NHKやBSの料金って結構高いんだけど、十分元を取ったと思えるコンサート映像だった。

どうもありがとう。

 

 

 

今日はリハビリを兼ねて駅まで歩いてみた。

いったいどのぐらい歩けるもんなんだろうか・・・、実際歩いたら駅まで約1000歩、えっ、1000歩?おれ、病院で毎日7000歩以上歩いてたんだけど・・・

病棟歩いて7000歩って、やっぱりリハビリの先生が言う通りオーバーワークだったんだ。

でも実際駅まで歩いてみて高々1000歩、でも優に20分以上かかった、そしてめっちゃしんどかった。

コンクリートの継ぎ目とか、想像以上に歩くのは難しいぞ。

しばらくトレーニングが必要だな。

 

入院中、やることなかったんでずっと映画ばっかり観てた。

タブレット持って行ってたのと、おれが入院してた病院はWi-Fiが使い放題だったんだよ。

これは非常にありがたかった。

ストリーミングで映画1本観て、病棟を1周歩く、そのルーチンを繰り返していたのだ。

時おり看護士さんが様子を見に来るんだけど、いつ来てもなんか観てるんで部屋を覗いては笑われていたんだよ。

 

覚え書きのために、観た作品を書き留めておこう。

(なぜかディズニープラスだけつながりが悪くて観れんかった…)

 

NETFLIX

 『FALL/フォール』

 『パッケージ:オレたちの"珍"騒動』

 『飢えた侵略者』

 『モキシー ~私たちのムーブメント~』

 『マルナシドス -ゾンビの谷-』

 『studio666/スタジオ666』

 『ザ・キラー』

 『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』

 『フォーエバー パージ』

 『パージなナイト ブラックさん家の史上最悪の12時間』

 『アトラス』

 『ザ・ベビーシッター』

 『ザ・ベビーシッター ~キラークイーン』

 『ゾンビ・サステナブル』

 『ギーク ガール』(Season1)

 『#マンホール』

 『カラダ探し』

 『ドラゴンクエスト ユア ストーリー』

 『ちひろさん』

 『THE FIRST SLAMDANK』

 『異世界居酒屋のぶ』(Season1~4)

 『推しの子』(第1期)

 『鬼滅の刃』(柱稽古編)

 

Amazonプライム

 『KNOCK 終末の訪問者』

 『テリファー』

 『ダイ・ハート』

 『ピッグ/pig』

 『JOLT/ジョルト』

 『ムーンフォール』

 『パーフェクト・トラップ』

 『パラドクス』

 『モンスター上司』

 『REVENGE/リベンジ』

 『(r)adius/ラディウス』

 『ザ・マミー』

 『ビューティフル・レターズ/綴られた言葉』

 『Z Bull/ゼット・ブル』

 『キャノンボール』

 『宇宙人のあいつ』

 『あの子は邪悪』

 『ナックル・ガール』

 『マイ・ブロークン・マリコ』

 『キネマの神様』

 『戦場のメリークリスマス』

 『ドライブ マイ カー』

 『ある閉ざされた雪の山荘で』

 『エヴァンゲリオン 新劇場版:序』

 『エヴァンゲリオン 新劇場版:破』

 『エヴァンゲリオン 新劇場版:Q』

 

いやー、結構観たな。

おれがどんだけヒマだったかわかるだろ。

半分以上どうしようもないクソ映画だったけど、中には観てよかったと思えるやつもあった。

映画館に出掛けるのはまだしばらくかかりそうなんで家の当面家のテレビで観ることになるんだろうな。

さ、明日からテレワークしよ。

  

 

退院したよ、約一ヶ月ぶりに家に帰ってきた。

長かったわ~、久しぶりに病院出たらすっかり夏の気候やん。

リビングがめっちゃ暑いアセアセ

クーラー要るやんけ、完全に季節が変わってしまったな。

体重測ってみたら7kg減ってたな、一ヶ月のうち半分ぐらいは絶食だったからな、ナチュラルダイエットだな。

 

入院中、たくさんの人に励ましメッセージを頂いた。

皆さん、本当にどうもありがとう。

くっきーまんは今回も日常に戻ってくることができました。

何となく無敵感を感じてます、まったく根拠ないんだけど。

とりあえず明日一日、家でゆっくりしようと思う。

これからもよろしく。

 

やったぜ、退院決まったぜ。

明日退院できる。

めっちゃうれしい、約1ヶ月の入院、思ったより長くかかってしまった。

2週間ちょっとで退院できるかなと、思ってたんだけど、見通し甘かったな。

がんの転移についてはまだ教えてもらえない…

退院後、外来で結果を説明するルールになっているらしい。

今後のことがあるから早く結果ほしいな。

とりあえず、がんはサイテーだ、おれもいずれ罹るかなと思ってたけど、ちょっと罹るのが早かったな。

これからがんの影に怯えながら生活していかなきゃならんのだな。


という訳で、今夜は病院で過ごすLast Night。

約一ヶ月の入院期間の間、一度もやらなかったことをやってみよう。

ナースコール!

一回やってみたかった。
子供がバスのベルを押したいのと同じ。
用もないのにナースコールするのはよくないのわかってるんだけど、ボタンを押してみる誘惑に勝てなかった…
ほんとにごめん、押してみたかっただけやねん、ベッドに来てくれた看護師さんにあやまりまくったよ。
一回ナースコールできたから大満足だ。

最後だから大阪城を撮っておいた。

毎日眺めてたからちょっとさびしい。

強烈な便秘に悩まされている。

おびただしい種類の下剤が処方され、なんなら坐薬をぶち込まれる…

便通が改善したら退院となるみたいだ。

最後に残った課題がどうしようもなく情けない。


ところで今日、看護師さんに言われた。

水、どのぐらい飲んでます?

水?確かにおれはほとんど水分を摂らない。

もともと水分摂取は少ない方だとは思ってたけど、そういえば手術後はこの傾向がかなり強くなったように感じる。

食事の時、お茶はほとんどのまないし、薬飲むときも水要らない。

500mlのペットボトルの水だったらなくなるまで3日ぐらいかかる。

薬を水無しで飲む、これがよくないらしい。

んで、一日1~2リットル水分摂ること、薬は水で飲むことをノルマとされた。

正直これはきつい。

水をごくごく飲める人がうらやましい。


今日はとなりの病棟から大阪城を撮ってみた。
いつもとちょっと角度が違うんだよな。

今日もがんばって歩いたぞ。





これまでの人生でこんなにひどい便秘になったことがない。

便通がまったくない…

おなかはやたらと張るんだけど全く出る気配がない。

手術してから2週間便通がなかったんで、先日坐薬をぶちこまれた。

そのときは確かに押し出された、しかし便通があったのはその時だけでその後はまったくなし。

主治医の先生は、すっきりうんこが出たら退院だね、と言われた…

うんこが出たら退院って…、いったいどういう判断基準なんだよ。

で、今日また坐薬をぶちこまれた。

もう坐薬入れられるのは嫌だ、おれの尊厳がどんどん失われていく…

 

大阪城の左に見える円盤みたいなのは大阪城ホール。

ここでいろんなコンサートみたなあ、またなにかみにいけるかなあ…

 
おれはこんな病棟を延々と歩いてるのだ。
1周でだいたい1300歩ぐらいだから、一日5周回ったらノルマ達成。
でもなかなかしんどいぞ、5周って。
一気に5周歩く訳じやないんだけど、4周目ぐらいになると足がパンパンでペンギンみたいなよちよち歩きになってしまう…
前途多難だ…